1970年代頃から、関西地区を中心に全裸になって(全スト)女性器を見せる特出しショー[30]の一条さゆりらが人気を博した(いわゆるOS系)。一条は摘発されたが、次第に全ストが一般的になった。また、舞台で女性出演者同士の絡む様を見せる「レスビアンショー」(レズではない)、出演者のカップルが本番行為を行う「白黒ショー」、同様に出演者のカップルがSMプレイを行う「残酷ショー」、お客が踊り子と舞台上で性交をする「マナ板ショー」(後述)が全盛になった。徐々にTS系をどぎついOS系が凌駕していく。その頃には「ヌード・インテリジェンス」といった専門雑誌までが登場した。ショーの内容は更にエスカレートし、ポニーと踊り子による「獣姦ショー」も登場したが、1985年の風営法の施行後は警察による取締り強化のためストリップ劇場が激減した。
また1970年代のストリップとコメディとの関わりとしては、人気テレビ番組『8時だョ!全員集合』で、ドリフターズの加藤茶による、ストリップをモチーフにとったギャグ「チョットだけよ」(タブー _(ラテン音楽)も参照のこと)が一世を風靡したことが特筆される。が、意味も解らない低年齢の子供からも盛んにマネをされるほどの大流行をし、低俗番組として指弾の対象となる。
1980年代は、アイドルストリッパーとして人気を博した美加マドカ、本番は行わず「オナニーショー」で有名になった清水ひとみ、後に「伝説の踊り子」と呼ばれた影山莉菜など、若く容姿に恵まれたアイドル・ダンサーが活躍した。またこの頃は、社会的にまだ話題に取り上げることができた時期で、レコードとして笑福亭鶴光のうぐいすだにミュージックホール(オールナイトニッポンにて深夜に登場)やラジオ大沢悠里ののんびりワイドで看板のお色気大賞コーナーがあり、ストリップの話題がお茶の間に流れた。
また、その頃から(1990年頃以降は特に)観客の人気を集めるためアダルトビデオに出演していた女優が舞台に上がることも多くなり、導入当初は会場前に長蛇の列が出来、入替制にするなどの人気が上がったが、集客は逓減し続け、2000年代に入る頃には全盛期と比べると見る影もない状況となった。
近年では他の性的娯楽の選択肢が増えたこともあり、入場者数が減少し、経営が成り立たず閉鎖を余儀なくされる劇場も多い。改正風俗営業法の規制下に入り、屋台のように一旦営業が取り止めになると新規の営業許可が出ない事となった。閉鎖されていく劇場がある一方で一定程度の客数を確保している劇場も都市部を中心として複数存在するが、こうした劇場もポラロイドショーによる収入が劇場経営を支えている側面が強くなっている。また、女性客にアピールする目的で女性・カップルの優先席を設けるなどの試みを行う劇場もある[31]。関西系のどぎつい出し物の台頭という変遷、単なる性風俗と化した様相のストリップに対し、その揺り戻しともいえるTS系の台頭が相対的に進むが、絶対的な劣勢を跳ね返す程にはなっていない。2000年代には、若林美保や牧瀬茜らのストリッパーが活躍した。
2018年(平成30年)10月2日にはNHK総合テレビでストリップがテーマの「ノーナレ」(裸に泣く)が放送されるなど[32]、演じ手と同性である女性からの人気が高まりつつある[33]。地方まで追っかけをする女性ファンも存在する。2020年には啓蒙漫画『女の子のためのストリップ劇場入門』(菜央こりん著)が発売されヒットした[34]。
2021年(令和3年)4月14日午後0時半頃、シアター上野が警視庁の摘発を受け、経営者の55歳の男やダンサーの女ら6人が公然わいせつの現行犯で逮捕された。客は15人だった。客の至近距離で脚を開いたり、一定期間、下半身に照明を当てて見せたりするなど下半身を強調する演出が公然わいせつに当たると判断された模様[27]。
ダンス批評家の武藤大祐は2022年に、鍛え抜かれた正統派の「ダンサー」とは異なるものの「ストリップこそがダンスのハードコア」と著述している[35]。 ストリップを題材にした作品、またはストリッパー、ヌード・ダンサーらが出演した作品。
ストリップを題材とした作品
邦画
カルメン故郷に帰る(1951年)
かぶりつき人生(1968年)、主演・殿岡ハツエ、 監督神代辰巳
一条さゆり 濡れた欲情(1972年) 監督神代辰巳
濡れた欲情 特だし21人(1972年)、宝京子らストリッパー20人以上出演
桐かおる 日本一のレズビアン(1974年)
レズビアンの女王 桐かおる(1975年)
喜劇 特出しヒモ天国(1975年) 監督森崎東、山城新伍、池玲子、芹明香
(本)噂のストリッパー(1982年):岡本かおり
縄とい乳房(1983年)
美加マドカ 指を濡らす女(1984年)
不倫(1986年)主演・児島美ゆき。宝京子らダンサー出演
でべそ(1996年):川上麻衣子
素顔のままで(1996年)
蝉祭りの島(1999年):土屋久美子
火垂(2000年)監督仙頭直美:中村優子-2009年に別バージョンがカンヌ映画祭で発表