ストライクゾーン
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一方、教育・育成の場でもあるマイナー(特に低レベルなルーキーや1A)では、かなり広目にストライクを取って行く傾向がある[5](外角にボール1個半広い)。

日本プロ野球においても、それまではベルト付近が上限だったストライクゾーンを2002年に公認野球規則の通りに改めたが[注釈 1]翌年には見直される[9]パシフィック・リーグでは、2007年度から外角にボール1個半広がった新しいストライクゾーンを採用した。交流戦によって違うリーグの審判の判定を受けるケースが多くなり、選手からセントラル・リーグと比べてストライクゾーンが狭いという意見が出たためである。また、オリンピックなどの国際大会において「日本独自のやり方や解釈は通用しなくなっており、国際基準を視野に入れながら思考・行動する必要がある」という日本野球規則委員会の判断から[10]、ストライクゾーンも含め、さまざまな面で野球規則適用上の解釈の修正が行われている。

ただし、前述の小山克仁によると、「外国人ジャッジのゾーンが広いとはさして思えず、むしろ狭いと感じることすらある、そもそもゾーンの広さが話題に上がるのは日本だけで海外ではまずありえない」と言う。また、視点をひるがえして外国人ジャッジから日本選手を見た場合、正直評判は芳しくない、とも述べている。その理由として、「日本人捕手はボールをストライクに見せかけようとしてミットを頻繁に動かしたり、逆に際どいコースをボール判定された時、無言の抗議としてしばらく動かないことが良く見受けられるが、そのような行いは海外では審判員に対する侮辱行為と解釈されている、心証を悪くするだけでメリットは何一つない、更に日本は試合時間が長過ぎる(打者が打席に入るまでが遅い、投手の間合いも長い、牽制球も多い)こともネックだ」と説いている。なお、ジャッジの正確さと言う点ではNPBが一番ではないか、とも付け足している[4]

ランディ・バースは引退後に「実はMLBにもそういう“差別”はあるんだ。メジャーでも1年目の選手のストライクゾーンは広いけど、だんだん実績を積んでスタープレーヤーになっていけば、ゾーンは狭くなっていく。新人だったらストライクだけど、あのテッド・ウィリアムズが見逃したらボールっていうことなんだ」と差別的判定について語りつつ「1年目とか2年目はワイドだったね。でも、'85年に打ち出してからはだんだんとストライクゾーンがコンパクトになっていった」と自身も実績を積んで有利な判定を受けられるようになったと実体験を述べている[11]
雑学[ソースを編集]

1951年、メジャーリーグにおいて、小人症エディ・ゲーデルという109cmの選手が代打として出場した。捕手は両膝を地面につけ、できる限り低く構えたが、投球はゲーデルのストライクゾーンを通過しなかった。ゲーデルはストレートの四球で出塁し、その直後に代走に交代した。
比喩[ソースを編集]

以上の意味より転じて、異性や趣味などの好みの範囲を指す場合にも使われる[12]。最近では、漫才やギャグなどの「笑いのツボ」の範囲に用いられることもある。
脚注[ソースを編集][脚注の使い方]
注釈[ソースを編集]^ 当時大阪近鉄バファローズがチーム防御率リーグ最下位(4.98)で優勝した初めてのチームになるなど打者有利に傾いたことと、投手が打ちこまれ交代が多くなり試合時間が長くなることへの反省から行なわれた[8]。ゾーン変更の甲斐あってか2002年はセ・リーグ、パ・リーグともに防御率が大幅に良化している。

出典[ソースを編集]^ MLB, OFFICIAL BASEBALL RULES 2019 Edition, p.153
^ 公認野球規則 本規則における用語の定義 74 STRIKE「ストライク」
^ 木本大志「ICHIRO STYLE 2006」
^ a b c 大利実、「シドニー五輪の主審経験者 ・ 小山克仁氏が"世界基準"を解説」『野球小僧 2008年8月号』白夜書房、190-195頁。 
^ a b “ ⇒MLBコラム 米国のストライクゾーン、その実態と背景 <平林 岳>”. MAJOR.JP (2007年4月16日). 2008年8月5日閲覧。[リンク切れ]
^ 「MLBアンパイア最前線」『ウェルカム・メジャーリーグ 2008』白夜書房〈白夜ムック 315〉、56-57頁。.mw-parser-output cite.citation{font-style:inherit;word-wrap:break-word}.mw-parser-output .citation q{quotes:"\"""\"""'""'"}.mw-parser-output .citation.cs-ja1 q,.mw-parser-output .citation.cs-ja2 q{quotes:"「""」""『""』"}.mw-parser-output .citation:target{background-color:rgba(0,127,255,0.133)}.mw-parser-output .id-lock-free a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-free a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/6/65/Lock-green.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-limited a,.mw-parser-output .id-lock-registration a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-limited a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-registration a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/d/d6/Lock-gray-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-subscription a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-subscription a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/a/aa/Lock-red-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-ws-icon a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/4/4c/Wikisource-logo.svg")right 0.1em center/12px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-code{color:inherit;background:inherit;border:none;padding:inherit}.mw-parser-output .cs1-hidden-error{display:none;color:#d33}.mw-parser-output .cs1-visible-error{color:#d33}.mw-parser-output .cs1-maint{display:none;color:#3a3;margin-left:0.3em}.mw-parser-output .cs1-format{font-size:95%}.mw-parser-output .cs1-kern-left{padding-left:0.2em}.mw-parser-output .cs1-kern-right{padding-right:0.2em}.mw-parser-output .citation .mw-selflink{font-weight:inherit}ISBN 978-4861913983。 
^Baseball’s strike zone is getting bigger every year: Will someone shrink it back down to size? Slate 2020年8月14日閲覧
^ “ストライクゾーン変更??あらためて、日本の審判について考える。”. Number Web. 2002年12月4日時点の ⇒オリジナルよりアーカイブ。2014年2月28日閲覧。
^ “もらった松坂ライズボール”. 報知ベースボールパーク. 2003年4月8日時点の ⇒オリジナルよりアーカイブ。2014年5月21日閲覧。
^ 日本野球規則委員会『公認野球規則2006』、はしがき頁。 
^ 今も助っ人外国人を悩ませる問題に、1985年のバースはどう対応したのか?(1/3ページ) Number Web 2015/09/17 10:45 (2020年7月27日閲覧)
^ 出典:米川明彦編『日本俗語大辞典(第3版)』東京堂出版 2006年 312頁

関連項目[ソースを編集]

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