スティーブ・ジョブズ
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仏教徒であり、宗派曹洞宗、師は日本人である乙川弘文[1][2][3][4][5][6][7]。若いころからに傾倒し、しばしばスピーチなどで禅の教えを引用した。乙川弘文を精神的指導者と慕っており、結婚式を取り仕切ってもらっている[150]。禅だけではなく日本の文化に深い関心を持ち、晩年まで家族旅行でしばしば京都を訪れていた[151]。また、新版画の密かなコレクターでもあり、1983年から蒐集を開始している。翌年のMacintoshの発表セレモニーでは、自身が持っていた橋口五葉の「髪梳ける女」をスクリーンに映し出すことで、その優れた映像技術を示した。ジョブズは新版画の中で、特に川瀬巴水風景画を好んだという[152]。日本の和菓子を好み、赤坂青野から饅頭を半年間取り寄せた[153]。一方で、日本のビジネス界に対しては、日本のPCメーカーのことを「海岸を埋めつくす死んだ魚」[154]と表現する(ただし、これは日本のメーカーに対してではなく、日本のメーカーが大量の商品攻勢をかけられる可能性を作ったPC/AT互換機に対する揶揄であるともいわれている)など、辛辣な一面を見せることもある。

ソニー製品については、「ソニーのHDVカメラは優秀で、高価だが一家に一台必要だ」と言う一方で、ウォークマンを「iPodに劣る」と言ったり、「 iPodが存在する理由は、ポータブルミュージックプレイヤーの市場を造って独占していた日本の企業が、ソフトウェアを作れなかったからです。」[155]と、批判した事もある。 1999年10月5日のメディアイベントのスピーチ冒頭で、ソニー共同創業者盛田昭夫の死に追悼の意を表し、トランジスタラジオトリニトロン、ウォークマンなど革新的な商品開発を、Appleに大きな影響を与えたものとして称賛している。

食生活には強いこだわりを持つ。大学時代から魚介類以外の動物性の食品は一切摂らなかった。また、日本食、とりわけ蕎麦寿司を好んだことが知られている。また、果物も好物で、特に林檎がお気に入りであり、社名の由来にもなったと言われている。

Apple本社の食堂Cafe Macsには、ジョブズが考案したという「刺身ソバ」なるメニューがある。Appleに復帰後、社員食堂を自社運営に切り替えて、ジョブズ自身がスカウトした料理人が腕を振るっている。「ベジタリアンだから臭わない」という独自の思想により、若いころはシャワーを滅多に浴びなかった。そのため、ただでさえコミュニケーションが取れず評判の悪かったジョブズは、アタリ社やAppleの社員から「臭い」とクレームが多かったという。洋式便器で足を洗うという奇行もしていたという。また若いころは、素足やサンダルのままで仕事をすることも多く、出資者や取引相手と話をする際にも、素足やサンダルのまま、机に足を投げ出して対応するなどの非常識な言動があったという。

ジョブズのトレードマークである黒のタートルネックは、三宅一生デザインのもの。ジョブズが1980年代に盛田昭夫に案内されてソニーの工場見学をしたことがきっかけになっている。三宅デザインのソニーの制服[156]を見たジョブズが盛田に社員が着る理由を質問した際、盛田から「絆です。」との返答に感心したジョブズは、三宅にユニフォームを発注して、Appleの制服にすることを提案したが、これは受け入れられなかった。しかしこれを機にジョブズは三宅デザインの黒のタートルネックとリーバイスのジーンズ、ニューバランスのスニーカーを自分のユニフォームと位置づけ、毎日それだけを着続けるようになったという[157][158]


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