スタートレック
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しかしその後、番組販売による再放送が始まると、次第にアメリカ全土でファンを獲得し、ニューヨークなどの大都市でコンベンションが開かれるなど、カルトクラシックの地位を獲得しつつ大衆文化に影響を与えるに至った[8]

本作の版権を持っていたパラマウント映画では、ロッデンベリーに続編の製作を依頼し、テレビアニメ『まんが宇宙大作戦』が1973年9月から放送されるも[9]、依然として実写でのシリーズ復活を求めるファンの声は大きかった。1975年5月、ロッデンベリーはパラマウント映画と映画製作の契約を結び"Star Trek: The God Thing"の企画が立ち上がるが、宗教色の強い内容にパラマウント映画が難色を示したためこの企画は消滅した[10]1976年9月、新たに雇われた脚本家達によって"Star Trek: Planet of the Titans"の企画が立ち上がるが、この企画もまた草稿台本に了承が出ずに消滅している[11]1977年にはテレビドラマ『スタートレック:フェイズII』の企画が立ち上がり、1978年春からの放送がパラマウント・テレビジョン・サービスによって告知される。ところが、同年より『スター・ウォーズ』の大ヒットを契機としたSF映画ブームが生じたため、改めて映画へ企画が再変更され、1979年12月、映画第1作『スター・トレック』として公開されるに至った。この映画第1作は莫大な製作費の回収さえ至らなかったものの、パラマウント映画が製作費を抑えつつ続編を企画するには十分で、その後も映画が継続して作られるようになった。
テレビドラマの再開(1979年 - 1991年)

映画第1作が莫大な製作費の回収に至らなかったこともあり、ロッデンベリーは製作総指揮から製作顧問という役職に回され、以降の映画の製作にあまり関れなくなった。1982年6月に公開された映画第2作『カーンの逆襲』では、監督のニコラス・メイヤーによって登場人物が年をとったことを隠さない方針が持ち込まれ、人生、成長、老いが物語に深く関わるようになり、これらの要素は以降の作品群にも受け継がれている。『宇宙大作戦』の映画はその後も好評だったが、フランチャイズの価値を認めるパラマウント映画は、『宇宙大作戦』のキャストに多額の出演料を支払うよりも新しいキャストを起用したほうが利益が大きいと判断し[12]、新しいテレビドラマの製作を企画する[13]。ロッデンベリーは当初は関与を拒否していたが、初期のコンセプトワークに不満があったため、製作総指揮として参加することになった。こうして、1986年10月に新しいテレビドラマである『新スタートレック』の放映が告知され、1987年9月より放映されることとなった。

『新スタートレック』は『宇宙大作戦』の続編ではあるものの、約80年後を舞台に、登場人物を一新した次世代の物語となった。@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}第2シーズンまでは前作から脱し切れていないという評価が多かったが[要出典]、第3シーズンからは脚本家のマイケル・ピラーらの手腕でイメージを一新、毎話ごとにスポットを当てる登場人物を変えていく形式とし、制服や小道具、船内セットなどのビジュアル的な部分も作り変えられた。こうした努力により、『新スタートレック』は中盤から人気が上昇し、『宇宙大作戦』に匹敵すると言われるほどの人気作品に成長するに至った。
スピンオフ作品の登場(1991年 - 2005年)

1991年10月、かねてより患っていた脳卒中の発作によりロッデンベリーが死去。同年12月に公開された映画第6作『未知の世界』は、作中で長らく敵対していたクリンゴン帝国との和平という、現実の冷戦終結を下敷きにしたストーリーによって高い評価を受けた。本作が『宇宙大作戦』の事実上の完結編となり、続く映画第7作『ジェネレーションズ』からは『新スタートレック』の映画が複数製作された。

一方、テレビドラマの製作総指揮はリック・バーマンらに引き継がれた。『新スタートレック』放送中の1993年1月、バーマンはピラーと共にスピンオフ作品となる『スタートレック:ディープ・スペース・ナイン』を立ち上げ、これにより初めて同時期に2つのシリーズ作品が放送されることとなった[14]。さらに、『新スタートレック』完結後の1995年1月、バーマンはピラー、ジェリ・テイラー(英語版)と共に『スタートレック:ヴォイジャー』を立ち上げ、これら3作品とも全7シーズンの長期にわたる人気作品となった。しかし、『スタートレック:ヴォイジャー』第4シーズン終盤から第6シーズン序盤にかけて、長年のプロデューサーかつメインライターであったピラー、ロナルド・D・ムーア、テイラーらがフランチャイズから離脱する。

2001年9月、バーマンはブラノン・ブラーガと共に『スタートレック:エンタープライズ』を立ち上げるが、放送開始から視聴率が低迷し、過去の作品で人気を博した異星人を登場させる、第3シーズンをまるごと一つの物語に費やすなどの様々なテコ入れが試されるも成果は上がらなかった。『スタートレック:エンタープライズ』第4シーズンでは製作総指揮からバーマンとブラーガが外され、マニー・コトのみになったことで、過去の作品との整合性を取り、時には無理なく補完が行われるなどエピソードとしての質は改善されていった。これらのコンセプトおよび物語構成の再構築の多くは概ね好意的に受け入れられたが、結局このシーズンで打ち切りが決定し、2005年5月に放送を終了した。これにより、バーマンとブラーガはフランチャイズから完全に退くこととなった。
リブート映画の公開(2009年 - 2016年)

『スタートレック:エンタープライズ』の打ち切り後、フランチャイズのリブートが模索され[注 2]2009年5月、『宇宙大作戦』を新たなキャストで描いた映画第11作『スター・トレック』が公開された。


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