スカ
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歌詞のある曲については、ザ・ブルース・バスターズの「Wings of a Dove」、エリック・モリスの「Oil in My Lamp」、ジミー・クリフ[注 4]の「King of Kings」、デスモンド・デッカーの「Israelites」[注 5]など、キリスト教(ラスタファリズムではない)の復活を反映させたものが目立って多かった。その他の歌はほとんどが大衆的で、ジャマイカンパトワを必要としない内容だった。他にロード・クリエイター、ローレル・エイトキン、ドン・ドラモンド、エチオピアンズ、トミー・マクック、ジャッキー・ミットーらも活躍した。エリック・モリス[注 6]の「Humpty Dumpty」や「Solomon Gundie」、デルロイ・ウィルソンの「Dancing Mood」などは、もっと後に生まれるロックステディとの橋渡しをする曲である。詳細は「ルードボーイ」を参照

その一方で、スカのもっとも初期のリスナーたちは、地方からキングストンに仕事を求めて来たゲットーに住む若年貧困層(ルードボーイ)であった。ルードボーイ達が踊ったスタイルによってスカにも影響を及ぼし、音楽はより脅迫的に激しく、ベースラインはよりシンプルに変化した。詳細は「ロックステディ」を参照

1966年までには、多くの聴衆はスカのビートと速度に疲れるようになり、ビートはより遅くされてロックステディへと移行する。遅くなった理由として、ジャマイカの暑い夏のためとする見方もあるが、アメリカのR&Bからの影響が継続していたという点も挙げられる。1960年代半ばのモータウンスタックスソウルミュージックがより伸びやかで滑らかなスタイルに変化したことに、ジャマイカのミュージシャンも同調した。ビートルズポール・マッカートニー作曲の「オブ・ラ・ディ、オブ・ラ・ダ」もスカの影響がある。
2トーン以降「2トーン」および「サード・ウェイヴ・スカ」も参照

1970年代末には、パンク・ロックとスカを融合したサウンドの2トーン・スカが隆盛となった。主なバンドとしてザ・スペシャルズ[注 7]マッドネス[注 8]、ザ・セレクター、ザ・ビートなどがいた。なお、2トーン・スカと区別するため、1960年代ジャマイカ産のスカをオリジナル・スカ(Original Ska)、あるいはオーセンティック・スカ(Authentic Ska)と呼ぶこともある。

1980年代には、アメリカでフィッシュボーンがスカとパンク等を融合したロックを展開した。その後、USネオスカ・バンドトースターズのボーカリストであるバケットが、オーセンティック・スカ?パンク系のスカレーベルムーンスカ・レコードを設立。アメリカにおいて「サード・ウェイヴ・スカ」と呼ばれるムーブメントを引き起こした。さらに1980年代終わり頃から歪んだギターサウンドが特徴の、スカコア/スカ・パンクが派生した。

1990年代前半までにはスカと、スカ・パンクのバンドはアメリカだけでなく、そのほかの国々にも登場した。1997年、ランシドティム・アームストロングバッド・レリジョンのブレット・ガーヴィッツが、エピタフ・レコードのサブレーベルとして、ヘルキャット・レコードを創設。ヘプキャット、ザ・スラッカーズなど、スカ、スカ・パンクのバンドを同レーベルから送り出した。
関連項目

スカ・バンドの一覧

レゲエ

ロックステディ

脚注[脚注の使い方]
注釈^ 「ブルーベリー・ヒル」などのヒット曲で有名。
^ 「エイント・ノーバディ・ヒア・バット・アス・チキンズ」のようなユーモラスな曲も歌った。
^ 美空ひばりの有名曲。
^ 「ハーダー・ゼイ・カム」で有名なレゲエ・シンガー。
^ イギリスで大ヒットしている。
^ 教訓スカ「マネー・キャント・バイ・ライフ」も発表した。
^ 代表曲は「ルーディーたちへのメッセージ」ほか。
^ サックスを強調した「ワン・ステップ・ビヨンド」で知られる。

出典^ 「スカ・ディスク・ガイド」リットー・ミュージック、p/28
^ bounce.com『 ⇒Rico Rodriguez インタビュー』2006年7月24日
^History, The Skatalites website. Archived 1 October 2013 at the Wayback Machine.

外部リンク

The Origins of Ska, Reggae, and Dub Music










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