スカイダイビング
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リザーブパラシュートにはその使用の有無に関わらず有資格者が一定期間毎に点検する、というとりきめもあったがあくまで自主的なとりきめでそれが誠実に行われているかどうかははっきりしない、という場合はある(なお、航空機乗員用の非常用パラシュートは別扱い)。たとえ安全対策が施されていようが、一旦事故が起きた場合、激しい衝撃が身体に加わる可能性が高い。

事故率については総ジャンプ数の把握が困難なため正確な統計がない。一説には重傷を負う事故が1000回に1件、死亡事故は5万回に1件程度といわれている。日本国内の死亡事故は1997 - 2000年に3件[5]発生している。米国内での死亡数が年間60名前後[6]である。世界での数値として正確には不明の死亡が把握されている。

着地時に激しく転倒して負傷するなどの事故はそれなりの頻度で発生している。パラシュートを開こうとしたのに全く開かなかったという事故はほとんど発生しないが、パラシュートが絡まって墜落する事故は起きることがある[7]

事故によっては、専門家から(安全装置も含めて)パラシュートの構造等に問題があり事故が起きた可能性がある、と指摘されることがある。

「一般に、被訓練生の死亡事故は少ない。[要出典]」[誰?][いつ?]と主張する者もいる。その一方で「事故の原因は、不注意や技量の未熟な者が無謀にも高度なテクニックに挑戦するなど、気をつければ防ぐことの出来る事故がほとんどである[要出典]」[誰?][いつ?]と主張する者もいる。「スカイダイビングの事故の一覧」も参照
理論
自由落下
運動方程式

自由落下時に発生する抗力は以下の式となる[8]。 D = 1 2 ρ v 2 S C D {\displaystyle D={1 \over 2}\rho v^{2}SC_{\mathrm {D} }}

ここで

C D {\displaystyle C_{\mathrm {D} }} は抗力係数

D は、発生する抗力

ρ {\displaystyle \rho } は大気密度[注釈 1]

v {\displaystyle v} は物体と大気の相対速度

m {\displaystyle m} は降下物体の質量

S b {\displaystyle S_{b}} は降下物体の投影面積

従って自由落下時の運動方程式は、以下のようになる[8]。 m d v d t = m g − 1 2 ρ v 2 S C D {\displaystyle m{\frac {dv}{dt}}=mg-{1 \over 2}\rho v^{2}SC_{D}}
終端速度

終端速度とは、重力と空気抵抗がつり合った状態の降下速度のことである。ここで終端速度を v ∞ {\displaystyle v_{\infty }} とすると、運動方程式から、 0 = m g − 1 2 ρ v ∞ 2 S b C D {\displaystyle 0=mg-{1 \over 2}\rho v_{\infty }^{2}S_{b}C_{D}}

となり、これを整理すると以下通りになる。 v ∞ = 2 m g ρ S b C D {\displaystyle v_{\infty }={\sqrt {\frac {2mg}{\rho S_{b}C_{D}}}}}
速度

次に、降下から終端速度に達するまでに速度の応答の式を導出する。ここで終端速度 v ∞ {\displaystyle v_{\infty }} を使って、もう一度運動方程式を整理すると、 d v d t = g ( 1 − v 2 v ∞ 2 ) {\displaystyle {\frac {dv}{dt}}=g(1-{\frac {v^{2}}{v_{\infty }^{2}}})}

これを変形する。 v ∞ 2 v 2 − v ∞ 2 d v d t = − g {\displaystyle {\frac {v_{\infty }^{2}}{v^{2}-v_{\infty }^{2}}}{\frac {dv}{dt}}=-g}

この微分方程式を解く。 v ∞ 2 ∫ ( 1 v − v ∞ − 1 v + v ∞ ) d v = − ∫ g d t {\displaystyle {\frac {v_{\infty }}{2}}\int ({\frac {1}{v-v_{\infty }}}-{\frac {1}{v+v_{\infty }}})dv=-\int gdt}

ここで C ′ {\displaystyle C'} を定数として、 v ∞ 2 log e ⁡ 。 v − v ∞ v + v ∞ 。 = − g t + C ′ {\displaystyle {\frac {v_{\infty }}{2}}\log _{e}\left|{\frac {v-v_{\infty }}{v+v_{\infty }}}\right|=-gt+C'}

以上から、 v − v ∞ v + v ∞ = C e − 2 g v ∞ t {\displaystyle {\frac {v-v_{\infty }}{v+v_{\infty }}}=Ce^{-{\frac {2g}{v_{\infty }}}t}}

ただし、 C = e 2 C ′ v ∞ {\displaystyle C=e^{\frac {2C'}{v_{\infty }}}}

初速度、すなわち降下開始時の鉛直方向の速度を0とすると C = − 1 {\displaystyle C=-1}

従って v − v ∞ v + v ∞ = − e − 2 g v ∞ t {\displaystyle {\frac {v-v_{\infty }}{v+v_{\infty }}}=-e^{-{\frac {2g}{v_{\infty }}}t}}

これを整理すると、落下速度は以下の時間関数として表現される。 v ( t ) = v ∞ 1 − e − 2 g v ∞ t 1 + e − 2 g v ∞ t = v ∞ e g v ∞ t − e − g v ∞ t e g v ∞ t + e − g v ∞ t {\displaystyle v(t)=v_{\infty }{\frac {1-e^{-{\frac {2g}{v_{\infty }}}t}}{1+e^{-{\frac {2g}{v_{\infty }}}t}}}=v_{\infty }{\frac {e^{{\frac {g}{v_{\infty }}}t}-e^{-{\frac {g}{v_{\infty }}}t}}{e^{{\frac {g}{v_{\infty }}}t}+e^{-{\frac {g}{v_{\infty }}}t}}}}


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