スウェーデン王国(スウェーデンおうこく、スウェーデン語: Konungariket Sverige, 発音 [2ko?n??a?ri?k?t 1sv??rj?] ( 音声ファイル))、通称スウェーデンは、北ヨーロッパのスカンディナヴィア半島に位置する立憲君主制国家。首都はストックホルム。1995年に欧州連合(EU)に加盟、ユーロは導入していない。北欧諸国のひとつであり、西にノルウェー、東がフィンランド、南はデンマークと国境を接しており、バルト海を挟む形でバルト三国やポーランドとも接している。
人口は約1045万人(2021年12月スウェーデン統計庁による)[1]。北欧諸国では最多の人口を有する。住民の大半は北方ゲルマン系(スウェーデン人)だが、北部には少数のサーミ人とフィン人が暮らす[5]。宗教は国教であるルーテル教会が大多数を占める[6]。言語はスウェーデン語が公用語であり、他にサーミ語やフィンランド語などが存在する[6]。
民主主義の成熟性が高く評価されており、エコノミスト誌傘下の研究所エコノミスト・インテリジェンス・ユニットによる民主主義指数は、ノルウェーとニュージーランド、アイスランドに次ぐ世界4位で「完全な民主主義」に分類されている(2022年度)[7]。また、経済平和研究所による情報流通の自由度ランキング(2020年度)では世界第1位[8]、国境なき記者団による世界報道自由度ランキング(2020年度)ではノルウェー、フィンランドに次いで世界第3位となっている[9]。2019年、米コンサルティング会社が実施した調査で、スウェーデンは世界で最も評判の良い国に選出された[10]。2021年のジェンダー・ギャップ指数では第5位に評価されている[11]。2015年の欧州連合差別報告書によると、スウェーデンは欧州連合で人種差別が最も少ない国とされる[12]。2023年の積極的平和指数は世界5位[13]。
長らく伝統的な軍事的中立政策を取ってきたが2022年にはじまるロシアによるウクライナ侵攻を受け北大西洋条約機構(NATO)への加盟申請を行い、トルコとハンガリーの承認を得るのに時間を要したものの[14]、トルコが2023年7月に[15]、ハンガリーが2024年2月に承認し、32番目の加盟国となることが確定した[16]。 有史以前から北方ゲルマン人のノルマン人が居住し[5]、6世紀から9世紀ごろにゲルマン系諸部族の連合による統一王国が形成された。9世紀から11世紀のいわゆるバイキング時代にはヨーロッパ諸国に遠征。14世紀末から15世紀初頭にノルウェー・デンマークとカルマル同盟を結び、同君連合を形成し、実質上デンマークの統治下に置かれた。1523年にグスタフ1世がスウェーデン王に即位し、デンマーク支配から独立。17世紀のグスタフ2世時代には三十年戦争に介入してバルト海一帯を支配する強国になったが、18世紀初頭の北方戦争に敗れて領土の多くを喪失したことでその地位を失った。
概説