スウェーデン
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なお、特にスイスと区別する場合はスウェーデンを「典」[21]、スイスを「瑞」と略する[注釈 2]
歴史詳細は「スウェーデンの歴史」を参照

古代はスウェーデン・ヴァイキング(ヴァリャーグ)としておもに東方で活動した。ヨーロッパ文化やキリスト教も受容し、13世紀ごろにはフォルクンガ朝が現在のフィンランドを含む地域を統一。1397年にデンマーク・ノルウェーとカルマル同盟を結び同君連合となる。
バルト帝国バルト帝国の版図

1523年、カルマル同盟から離脱し王政となる(ヴァーサ朝)。16世紀の宗教改革ではプロテスタントを受容し、バルト海地域へ進出する。17世紀、グスタフ2世アドルフ(獅子王)の時代にバルト帝国を建国する。三十年戦争に参加したり、新大陸にも植民地を築き、王国は最盛期を迎える。1654年にプファルツ朝に王朝替えするもバルト帝国を維持。しかし18世紀初頭にカール12世はバルト海の覇権を争い、ピョートル1世の時代のロシア帝国との大北方戦争で敗れ、沿岸の領土を失い一時没落する。18世紀後半にホルシュタイン=ゴットルプ朝グスタフ3世が中興させるも、ナポレオン戦争にともなう第二次ロシア・スウェーデン戦争の敗北により、フィンランドを失った。
ベルナドッテ朝

1809年の革命で立憲君主制が成立、1814年にキール条約でノルウェーを併合、1818年よりフランス人ベルナドット元帥(カール14世ヨハン)が国王に即位しベルナドッテ朝が始まる。身分制的・封建制的秩序の解体が進み出した。ウィーン体制ではノルウェーと同君連合(1814年 - 1905年)を結ぶが、スウェーデン=ノルウェーは1905年に分離した。19世紀半ばにスウェーデン王の推奨した汎スカンディナヴィア主義が頓挫し、北欧は小国分立に向かった。スウェーデンでは1866年に身分制議会が廃止された。世紀後半の大不況にアメリカへ人口が流出した。国内では、自由教会運動、禁酒運動、社会民主主義労働運動などが起こった。1914年からの第一次世界大戦では中立であった。
20世紀

1932年にスウェーデン社会民主労働党(社民党)政権となった。武装中立政策をとり、第一次世界大戦第二次世界大戦の両大戦にも参加していないが、両大戦とも義勇軍を組織していた。特に第二次大戦では、1940年にナチス・ドイツが周辺のフィンランド、ノルウェー、デンマークなどに次々と侵攻[22]していく中、独立を保持し続けた。これは枢軸国連合国の両方にさまざまな便宜を図ったことが理由の一つであり、中立違反として戦中も戦後も国内外から批判を浴びている。ただし、当時は連合国も枢軸国も国際法を守っていなかったうえ、両陣営がそれぞれ優勢な時期でも宣戦布告や領土内への侵攻を許さなかったことは事実である。ことにデンマーク、ノルウェー、フィンランド人の反ナチスレジスタンスユダヤ人を保護したことは、人道に重きを置いた決定と言える。また、大日本帝国政府の終戦の事前交渉も行っている。

1940年代後半から1950年代にかけてスウェーデンは、イタリアユーゴスラビアギリシャトルコなどから、労働力不足を補うために労働者を受け入れた[23][24][注釈 3]

東西冷戦中はノルディックバランスを構築し、アメリカ寄りの政策と中立主義政策を行き来した。

2022年に開始されたロシアによるウクライナ侵攻を受け、軍事的中立主義を破棄し、西側諸国の一員として北大西洋条約機構(NATO)の加盟をフィンランドと共に申請した。2023年4月にトルコの承認により、フィンランドが一足先に加盟[25]し、フィンランドのニーニスト大統領はスウェーデンのNATO加盟を改めて支持した[26]。2024年2月までに、スウェーデンもようやく全加盟国の加盟承認を得られたため加盟することが確定した[16][27]

2023年、スウェーデン政府は新しい移民政策を実施し、スウェーデンの移民数を減らすと宣言したが[28][29]、研究者にとってはむしろ改善された条件もある[30]
政治詳細は「スウェーデンの政治(英語版)」を参照リクスダーゲン

政体立憲君主制。国家元首である国王は、国家の象徴であるが、1974年改正後の憲法では、通例の立憲君主制の君主が有するような、首相任命権をはじめとするすべての官吏任命権を形式的にも失っており、権能は情報閣議による大臣からの情報収集(内奏)や、外国使節の接受などのより儀礼的なものに限られており、実質的に象徴君主制と言える。「スウェーデン君主一覧」も参照

スウェーデンの立法機関たる議会リクスダーゲン (Riksdagen)と呼ばれる。1971年に両院制から一院制に変わった。2006年総選挙時の定数は349議席で、議員の任期は4年。議員の選出方法は比例代表制による。「リクスダーゲン」も参照

行政府の長は首相である。議会の総選挙後に、国会議長が副議長および各党の代表者を招集して新首相を推挙し、議会の過半数の反対でないことで承認される。反対票を投じないまでも、賛成できない議員は投票を棄権する。その後、国王の臨席する任命式において国会議長が新首相を任命し、新首相は同時に各大臣を任命し組閣を行う(前述のとおり、象徴君主たる国王は自ら首相を任命しない)。「スウェーデンの首相」も参照
政党「スウェーデンの政党(英語版)」を参照

2022年9月の選挙で議会に議席を獲得した政党は以下の8党[31]

スウェーデン社会民主労働党 (S) (中道左派)108議席

スウェーデン民主党 (SD) (民族主義、欧州懐疑主義) 73議席

穏健党 (M) (右派)67議席

中央党 (C) (中道右派)24議席 - かつての農民党

左翼党 (V) (左派)24議席 - かつての共産党


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