その他の著名な監督を挙げるとすると、ボー・ヴィーデルベリを外すことはできない。彼の1963年の映画『Raven's End(Kvarteret Korpen) 』と『The Man on the Roof (Mannen pa taket) 』は高い評価を得ている。その他の作品には『みじかくも美しく燃え』、『The Serpent's Way (Ormens vag pa halleberget) 』や『あこがれ美しく燃え』がある。ウィデルベルイは3度アカデミー外国語映画賞にノミネートされているが、受賞はしていない。
ヤン・トロエルはウィデルベルイ作品の撮影監督としてキャリアをスタートさせ、1966年に『This Is Your Life (Har har du ditt liv)』で監督としてデビューした。トロエルは1971年に『移民者たち』、翌年にはその続編である『The New Land (Nybyggarna) 』を完成させた。これらの作品は19世紀にアメリカに移住したスウェーデン人達を描いたヴィルヘルム・モーベルイの小説を元にしている。『移民者たち』はアカデミー賞において4部門にノミネートされた。トロエルは後にハリウッドでジーン・ハックマン主演の『西部に来た花嫁』や、ジェイソン・ロバーツやミア・ファローが出演した『ハリケーン』を監督している。スウェーデンに戻ったトロエルはスウェーデン人探検家サロモン・アウグスト・アンドレーを描いた『The Flight of the Eagle (Ingenjor Andrees luftfard)』を監督した。その他の作品には作家のクヌート・ハムスンを描いた『As White as in Snow (Sa vit som en sno)』などがある。 ロイ・アンダーソンは1969年の初監督作品『純愛日記』で話題をさらった。この作品は同年のベルリン国際映画祭で4つの賞を受賞している。しかし1975年の『Giliap』が失敗に終わり、およそ20年の間、監督業から離れる結果になってしまう。1996年3月、アンダーソンは『散歩する惑星』の製作をはじめ、完成した作品は2000年のカンヌ国際映画祭で審査員特別賞を受賞した。復帰作となったこの作品は批評家達からも高い評価を得、ゴールデン・ビートル賞において最優秀作品賞など5部門を受賞した。 ラッセ・ハルストレムは1975年に初めての長編映画『恋する男と彼の彼女』を監督した。ハルストレムはそれ以前に多くのABBAのミュージックビデオを手がけ、1977年には『アバ/ザ・ムービー』も監督している。1985年にスウェーデンで公開された『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』は1987年のアカデミー賞にて監督賞と脚色賞の2部門にノミネートされ、ゴールデングローブ賞 外国語映画賞を受賞した。ハルストレムの映画はその後も国際的にヒットし、近年は『ギルバート・グレイプ』、『サイダーハウス・ルール』、『ショコラ』、『カサノバ』といった作品をアメリカで製作している。 ルーカス・ムーディソンの初監督作品『ショー・ミー・ラヴ』はスウェーデンで大ヒットした。二人のティーンエイジャーを描いたこの作品は観客の共感を呼び、1998年のゴールデン・ビートル賞を受賞した。ムーディソンの2作目『エヴァとステファンとすてきな家族』は1970年代のスウェーデンのコミューンを描いた、皮肉の効いたコメディであった。ムーディソンは3作目からはがらりと作風を変え、2002年の『リリア 4-ever』では人身売買に関する悲劇を描いた。2004年の『A Hole in My Heart (Ett hal i mitt hjarta)』ではアマチュアのポルノ映画製作を扱い、そのショッキングな描写で物議を醸した。 その他の若い監督にはレバノン生まれのJosef Faresやイラン生まれのReza Parsaなどがいる。
近年
外部リンク
⇒Swedish Film