スイセン
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越前海岸福井県越前町) - 12月下旬から2月下旬[5]

爪木崎静岡県下田市須崎) - 12月下旬から1月下旬[6]

灘黒岩水仙郷兵庫県南あわじ市) - 1月中旬から2月中旬[7]

立川水仙郷(兵庫県洲本市) - 1月中旬から2月中旬[8]

野母崎長崎市


灘黒岩水仙郷のニホンズイセン

人間との関わり

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毒性

有毒植物で、成分はリコリン(lycorine)やタゼチン(tazettine)、ガランタミン(galanthamine)のアルカロイド[2][1]シュウ酸カルシウム (calcium oxalate) [9]。全草が有毒で、鱗茎に特に毒成分が多い。スイセンの致死量マウスで10.7g/kgである。食中毒症状と接触性皮膚炎症状を起こす。中毒は初期に強い嘔吐があり摂取物の大半が吐き出されるため症状が重篤に到ることは稀であるが、鱗茎をアサツキと間違えて食べ死亡した例がある。

葉がニラととてもよく似ており、家庭菜園でニラを栽培すると同時に、観賞用として本種を栽培した場合などに、間違えて食べ中毒症状を起こすという事件が時々報告・報道される[10][11]厚生労働省によると、2008年?2017年に起きた有毒植物による食中毒188件のうち、最多はスイセン(47件)だった[12]

ニラとの大きな違いは次の通りである。

葉からの臭いがない。

鱗茎がある(ニラは髭(ひげ)根で鱗茎はない)。

薬用

スイセンは有毒植物であるが、含まれている成分リコリンは、食中毒などのときに吐かせる吐剤でもあり、誤って飲食すれば吐き下しが起こって苦しむ[2]。これを人工的に水素化してヒドロリコリンにすると、アメーバ赤痢の薬として役立つとされる[2]民間療法で、乳腺炎、乳房炎、咳が出るときの腫れに、鱗茎を掘り上げて黒褐色の外皮を除き、白い部分をすりおろしてガーゼに包んで外用薬として患部に当てておくと、消炎や鎮咳に役立つと言われている[2]。身体にむくみがあるときも同様に、足裏の土踏まずに冷湿布すると方法が知られている[2]
品種改良

原種は花弁が細くねじれており、それを平たい花弁にするのに50年ほどかかった。その後、八重咲きなどの花容の品種改良、および、白と黄色以外の色を出すための品種改良がなされ、副花冠が赤、ピンクのものが加わった。品種改良の中心地は栽培に気候が適しているイギリスが草分けである。現在ではオランダ、日本がそれに続いている。
増え方と育て方

チューリップヒヤシンスなどと同様に典型的な球根植物。晩秋に球根を花壇に植えて育てる。一定の寒さに当たらないと開花しない性質を有する。ニホンズイセンは初春に開花するが、西洋スイセンは4月頃に開花する。春先には開花株が出回り、それを観賞することもできる。

開花後は葉と茎が枯れるまで切らずに置いておくと、球根が太る。チューリップと異なり、子株が育っても親株も残る(チューリップは子株が育つと、親株が衰える)。被子植物である以上、結果し、種でも増えるが、開花までには数年かかるため、育種(品種改良)を目的とする場合を除けば一般には行われない。球根を分球させて増やす。

スイセンは日本の気候と相性が良いので、植え放しでも勝手に増える。球根が細分化するばかりで、開花しない場合は、土壌の窒素過多か、植え付けが浅すぎることが原因である。夏場は地表面を別の植物で覆うと、温度が上がり過ぎず、地中の球根に適した環境を維持できる。
文化水仙紋

ラッパスイセン (Daffodil) はウェールズ国章であり、ウェールズでは3月1日の聖デイヴィッドの日 (Saint David's Day) に、ラッパスイセンかリーキを身につける習慣がある。

ウィリアム・ワーズワースは "I Wondered Lonely as a Cloud" という詩を、またE・E・カミングスは "in a time of daffodils" という詩をそれぞれ遺している。

欧米では水仙は「希望」の象徴であり、ガン患者をサポートする団体の多くで、春の訪れと共に咲くこの水仙が「希望」のシンボルとして募金活動のキャンペーンに用いられている。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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