ジュリアス・ベアもその一つである。2002年に解雇されるまでジュリアス・ベアのカリブ海部門の最高執行責任者であったルドルフ・エルマー(Rudolf Elmer)は、同行の脱税関与を裏づける顧客データをウィキリークス等のメディアや連邦・州の税務当局に送りつけ、法廷で銀行秘密保持の原則がスイス国外にも適用されるかどうかを争っていたが、2018年10月初旬、スイス連邦最高裁判所は国外適用を否定した[3]。
J・サフラ・サラシン(J. Safra Sarasin)は2002年3月にラボバンクが28%支配するところとなり、会社形態も変わってウォールストリート・ジャーナルなどに報じられた。2011年11月、サフラグループに買い戻された。
なお、匿名口座と呼ばれるものは、プライベートバンクでなくてもクリアストリームのような国際決済機関に開設できる。 著名なUBSやクレディ・スイスは、「プライベート・バンキング・サービスも提供しているスイスの大手商業銀行」である。法人形態としては「有限責任の株式会社」であるため、無限責任のプライベートバンクではない。また、一般の個人や法人も顧客としている。事業領域は顧客の資産の保全と運用に特化しているわけではなく、通常のリテールバンキング業務、融資、株式や債券等の自己売買(自社リスクでの売買)など・の業務も行っている。収益が顧客資産の増減と連動しておらず、収益構造やビジネスモデルは顧客から預かった資産の保全・管理・運用の手数料のみではなく、金融商品の販売手数料を大きな収益源としているなど、プライベートバンクであるための条件を1つも満たしていない。 スイス銀行法第47条B項には、「銀行職員が職務上知り得た情報に関して、守秘義務に違反した場合は刑事罰の対象となり、罰金刑および最高6か月の禁錮刑の双方に処せられる」とされている。銀行はそれぞれ高い水準の守秘義務規定を設けており、たとえ退職しても自分が担当した顧客の情報は終生にわたり守らなくてはならない。警察、司法当局、公務員、その他どのような権力もスイス銀行の顧客情報の開示を求めたり強制的に閲覧することは禁じられている。ただし犯罪に関わる金と判明した場合は、スイス国内のマネーロンダリング条項により当局への通知が義務付けられている。 『西部警察』『ゴルゴ13』『ルパン三世』『ブラック・ジャック』のような犯罪者や非合法な活動をテーマとした作品にスイス銀行が登場する理由として、スイス銀行法の匿名性・守秘性の高さ、およびそれによってもたらされる負の側面が挙げられる[注釈 3]。ゲーム『トロピコ』はスイス銀行の口座にプレイヤーの私的財産を溜められる。小説『聖獣配列』・『霧の会議』は送金の描写が具体的である。 プライベートバンクの主な顧客層は世界の王侯貴族や、大企業の社長といった富裕層とされる一方で、スイス銀行法に基づく顧客情報の厳格な秘匿・守秘性(高度なプライバシー保護)と番号口座(ナンバーズアカウント)により口座所有者の名前や住所を含む情報が一切開示されないという特徴は、非合法活動や犯罪を含む不法・不正な報酬の受け取りやその蓄財・脱税にも最適であり、世界各国の独裁者や犯罪者が利用していると言われ、「独裁者の金庫番」「犯罪者の金庫番」とも呼ばれるが、21世紀になって「スイス銀行の守秘性がマネロンの温床になっている」という批判が相次いだことから、2017年から口座情報を外国の税務当局に開示するようになってきており、匿名性・守秘性の高さが崩れてきている。
その他
UBS
前身を含めると、UBSとしての歴史は150年以上。UBSの銀行の社章はスイス銀行のものを採用している(3keys)。1998年、スイス・ユニオン銀行(UBS) とスイス銀行コーポレーション(SBC) の合併により新生UBS AGとして現在の形態に至る。日本での法人活動はUBS証券株式会社、UBS銀行東京支店、UBSアセット・マネジメント株式会社の3つの形態で行っており、いずれも東京都千代田区大手町の大手町ファーストスクエアに拠点を有する[4]。世界金融危機のとき、元行員ブラッドリー・バーケンフェルド(Bradley Birkenfeld
クレディ・スイス (Credit Suisse)
1856年にチューリッヒで設立。日本には1972年に参入し、投資銀行業務、プライベートバンク業務、資産運用業務を行なう。投資銀行業務の旧ブランド名はファースト・ボストンで、現在はすべてクレディ・スイスに統一。日本国内の拠点は東京都港区にある。パナマ文書に名前が出ている。
よく知られている特徴