ジンバブエ
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2024年4月6日には金本位制の新たな法定通貨としてジンバブエ・ゴールドが発表され[4][5]、RTGSドルに代わって4月8日より導入された[31]
ジンバブエ・ドル詳細は「ジンバブエ・ドル」を参照2009年に発行された100兆ジンバブエドル札

通貨ジンバブエ・ドル (ZWD) は、アメリカの評論誌『Foreign Policy』によれば、2007年調査時点で世界で最も価値の低い通貨ワースト5の一つとなり[40]2008年5月に1億と2億5000万の額面のジンバブエ・ドル札が発行された後も、50億、250億、500億ドル札の発行と続き、7月には1000億ドル札の発行が行われた(これは発行時の時点で世界最高額面の紙幣)。そのため、コンピュータの処理にトラブルが発生したことから、中央銀行はデノミネーションを実施し、大幅な通貨単位の引き下げを実施した。それにより1000億ドルが10ドルとなり、対応した新紙幣が発行された。しかし、さらにインフレが続いたため、12月末には100億ドル新紙幣を、2009年1月には再び200億ドル紙幣と500億ドル紙幣の発行を行った。この時点でジンバブエ・ドルの価値は、250億(25000000000)ジンバブエ・ドル=1米ドルとなった。年間インフレ率は約2億3000万%に達した(2009年1月)。
法定通貨として使用された外貨

米ドル

南アフリカランド

ユーロ

英ポンド

ボツワナ・プラ

人民元

インド・ルピー

豪ドル

日本円

2009年1月29日、ジンバブエ政府は完全に信用を失ったジンバブエ・ドルに代えてアメリカ合衆国ドルや南アフリカランド、ユーロ、英ポンド、ボツワナ・プラの国内流通を公式に認め、公務員の給与も米ドルで支払うことにし、この5通貨を法定通貨とした。これにより同国のハイパーインフレは終息を見せ、ジンバブエ政府によれば同年3月の物価は同1月比0.8%減となった[41]。その結果、極度の経済混乱は収束し、12年ぶりに経済成長を記録した[42]。2012年現在は、都市部では経済の復興の傾向がみられはじめている[43]2013年1月29日、ジンバブエ政府は、前週の公務員への給与支払いにともない、国庫金の残高が217ドルになったことを明らかにした[44]。同時に、年内に予定されている憲法改正をめぐる国民投票と総選挙のための資金が不足していることを認め、国際社会の支援を要請した[45]

2014年2月、ジンバブエ政府は法定通貨として、さらに中国人民元、インド・ルピー、豪ドル、日本円を加え、9通貨を法定通貨とした[42]。ジンバブエ政府では複数基軸通貨制(別名:複数通貨制)または通貨バスケット制を導入した。

2014年12月、ジンバブエ準備銀行は、ボンドコインと呼ばれる硬貨を発行した(鋳造は南アフリカ国内)。ボンドは債券に裏付けされていることを意味し、公債コインと訳されることがある。価値は、アメリカ合衆国の通貨、セントと同等の価値を有するものと位置づけられているが、過去のジンバブエ・ドルの経緯から流通は停滞している[46]

2015年6月、ジンバブエ中央銀行は、ジンバブエドルを廃止し米ドルに両替して回収すると発表した。両替レートは1ドル=3京5千兆ジンバブエドル。9月までに終わらせる[47]。2015年12月、9種の法定通貨のうち、中国人民元を2016年より本格的に流通させることを決めた[48]

2016年5月には、ボンドコイン(前出)に続き紙幣版のボンドノートも発行されたが市民から支持はされず、2019年にかけて価値は急落している[49][50]

2019年2月、ボンドノートと電子マネーがRTGSドルに改称された(RTGS=即時グロス決済)。6月24日、ジンバブエ中央銀行は一切の外貨を法定通貨として使用することを禁じた[51][52]
国民伝統的な衣装に身を包んだショナ人呪術医詳細は「ジンバブエの人口統計(英語版)」を参照
民族

ショナ人が71%、ンデベレ人(英語版)が16%、その他のアフリカ系(バントゥー系のen:Venda people、トンガ族シャンガーン人、en:Kalanga people、ソト族、en:Ndau people、en:Nambya)が11%、残りはヨーロッパ人やアジア人などである。
言語「ジンバブエの言語(英語版)」を参照

公用語英語だが、ショナ語北ンデベレ語などが主に使われる。

新たに公用語として16言語(チェワ語セナ語(バルウェ語(フランス語版、クロアチア語版)(Chibarwe))、英語、カランガ語(英語版)、チュワ語(英語版)(コイサン語)、ナンビャ語(英語版)、ンダウ語(英語版)、北ンデベレ語(ンデベレ語)、ツォンガ語シャンガーン語)、ショナ語、ジンバブエ手話(英語版)、ソト語トンガ語ツワナ語ヴェンダ語コサ語)が定められている。
宗教「ジンバブエの宗教(英語版)」を参照

キリスト教と部族宗教の混合が50%、キリスト教が25%、部族宗教が24%、イスラム教などが1%となっている。
婚姻

結婚時の姓に関する法はなく、婚前の姓をそのまま用いる(夫婦別姓)ことも、夫の姓に変更する(夫婦同姓)ことも可能[53]
教育「ジンバブエの教育(英語版)」を参照

@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}イギリスに倣い、1月に学校の年度が始まる。6歳からの入学で初等教育7年、前期中等教育4年と後期中等教育2年、高等教育が3年程。識字率は99%[要出典]。
保健「ジンバブエの保健(英語版)」を参照

国民の約3割が HIV に感染しているといわれており、世界保健機関 (WHO) の2006年版の「世界保健報告」によると、平均寿命は36歳と世界で最も短い(1990年の時点では62歳であった)。
文化詳細は「ジンバブエの文化(英語版)」を参照
食文化

トウモロコシの粉を煮詰めた「サザ」が主食である。「ムリヲ(ホウレンソウ)」とピーナッツバターを混ぜた「ラリッシュ」という料理が存在する。牛、豚、鶏は一般的で、全土で食べられている。飲食店では、サザと、おかずとしてトマトベースのスープで牛肉を煮込んだ料理と、付け合わせのムリヲの組み合わせが一般的。
文学「ジンバブエ文学(英語版)」および「アフリカ文学」を参照

1960年代の独立戦争のころから、チムレンガ文学と呼ばれる文学潮流が生まれた。『骨たち』(1988年)で知られるチェンジェライ・ホーヴェが、ジンバブエの特に著名な作家の名として挙げられる。
音楽「ジンバブエの音楽」も参照

音楽はジンバブエの歴史において重要な役割を果たしてきた。祖先の霊を呼ぶために使用された伝統的なビラの儀式での重要な役割から、独立闘争中に歌で抗議するためのプロテスト・ソングまで存在する。
世界遺産詳細は「ジンバブエの世界遺産」を参照

ジンバブエ国内には、ユネスコ世界遺産リストに登録された文化遺産が3件、自然遺産が1件存在し、ザンビアにまたがって1件の自然遺産が登録されている。

マナ・プールズ国立公園、サピとチュウォールのサファリ地域 - (1984年、自然遺産)


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