ムガベの後継をめぐってグレース・ムガベ夫人と、軍の支持を得るエマーソン・ムナンガグワとの間で争いが勃発した。2017年11月6日にムガベがムナンガグワを第1副大統領から解任したことで国防軍が反旗を翻し事実上のクーデターを企図し、ムガベは自宅軟禁下に置かれ、軍が国家権力を掌握[6]。11月21日に議会でムガベの弾劾手続きが開始され[15]、ムガベは辞表を提出。37年間に及ぶ長期政権に幕が下りた[7]。首相職は2013年に廃止された。 国内では厳しい報道規制が敷かれ、政府はCNN・BBCといった欧米メディアによる取材を禁止している。宗主国であったイギリスに対するジンバブエ国民の悪感情は根強い。またイギリス側のジンバブエ報道も、過度に扇情的であるとの指摘もされている。 日本、ガボンと同じく、取材対象の公的機関が一部の報道機関に対して排他的かつ独占的な便宜を供与(取材場所の提供、取材費用の負担など)する形の記者クラブ制度を有する。
国外メディアの報道規制
国際関係詳細は「ジンバブエの国際関係(英語版
前述の植民地時代の影響で反英感情または反白人感情が強く、CNNやBBCの取材を禁じているほか、白人の持つ農地の強引な国有化、白人所有大農場の強制収用などの政策が行われた。ムガベ大統領の思想も影響しており、ムガベは自分を非難したアメリカのライス国務長官を「白人の奴隷」と指摘し、過去のアメリカ合衆国の黒人奴隷制度の批判もしていたため反米感情もある。その一方で、2014年現在でジンバブエが支援を受けている二大主要国はアメリカ合衆国(約178百万ドル)とイギリス(約171百万ドル)という構図となっている[16]。
非白人国家である中華人民共和国や南アフリカ共和国と友好関係を深めており、両国の影響力が極めて強い[17]。特に中国は大統領になる前からムガベを支援していた関係にあり[18][19][20][21]、ムガベの後継者の座を争ったグレース夫人とムナンガグワはどちらも中国への留学歴を持っている[22][23][24][25]。ムガベは白人社会の欧米諸国やオーストラリアへの入国を禁止されているが、香港、シンガポール、マレーシアで別荘を購入するなど豪華な生活を堪能している。アメリカ、イギリス、フランスはジンバブエへの経済制裁を求めているが、他の常任理事国の中国、ロシアはジンバブエへの経済制裁は内政問題という理由で拒否権を発動した。
日本との関係「日本とジンバブエの関係」を参照
司馬江漢が、長崎に赴いた時の事を記した「西遊日記(1788年)」にて、「此黒坊と云は…ヤハ〔ジャワ〕嶋の者、或はアフリカ大州の中モノモウタアパと云処の熱国の産れなり」と、出島にオランダ人の召使いとして住んでいた東南アジア人やアフリカ人の記録を残している。この「モノモウタアパ」なる土地は、現在のジンバブエと言われている[26]。
在留日本人数 - 85人(2022年10月現在)[27]
在日ジンバブエ人数 - 246人(2022年6月現在)[27]
駐日ジンバブエ大使館詳細は「駐日ジンバブエ大使館」を参照ジンバブエ大使館全景
住所:東京都港区白金台五丁目9-10
アクセス:東京メトロ南北線・都営地下鉄三田線白金台駅1番出口
ジンバブエ駐日大使公邸ジンバブエ大使公邸
住所:東京都目黒区八雲3丁目24-20
アクセス:東急東横線都立大学駅北口、もしくは東急東横線/東急大井町線自由が丘駅北口
地方行政区分ジンバブエの行政区画詳細は「ジンバブエの行政区画」を参照
ブラワヨ市
ハラレ市
マニカランド州(東部)
マショナランド中央州(北部)
マショナランド東部州(北部)
マショナランド西部州(北部)
マスィンゴ州(南東部)
北マタベレランド州(西部)
南マタベレランド州(西部)
ミッドランズ州
主要都市詳細は「ジンバブエの都市の一覧」を参照
主要な都市はハラレ(首都)、ブラワヨがある。
地理ジンバブエの地図ヴィクトリア滝詳細は「ジンバブエの地理(英語版)」を参照
ジンバブエはアフリカ南部に位置し、モザンビーク、南アフリカ、ボツワナ、ザンビアと国境を接する。内陸国である。座標は東経30度・南緯20度のあたり。
面積は390,580 km2、うち陸地面積が 386,670 km2、内水面面積が 3,910 km2を占める。面積は日本と比べると僅かに広い。気候は熱帯性であるが、高地のためやや温暖である。雨季は11月から3月にかけて続く。地形は高原が大部分を占める。東部は山岳地帯である。国内最低地点はルンデ川(英語版)とサビ川(英語版)の合流地点で標高162 m、最高地点はンヤンガニ山(英語版)(ショナ語: Gomo reNyangani、旧インヤンガニ山)で標高2,592 m。
北のザンビアとの国境にはザンベジ川が流れ、ヴィクトリア滝がある。南の南アフリカとの国境にはリンポポ川が流れる。
経済首都ハラレ主要作物の作付面積(左1999-2000年、右2007-8年、上からタバコ、大豆、トウモロコシ、いずれも激減)詳細は「ジンバブエの経済(英語版)」を参照
石炭、クロム鉱石、アスベスト、金、ニッケル、銅、鉄鉱石、バナジウム、リチウム、錫、プラチナを産し、農業・観光と共に重要な外貨獲得産業である。