2015年5月に長男のボー・バイデンを脳腫瘍で亡くし、失意から2016年アメリカ合衆国大統領選挙への出馬を見送った[7]。2017年1月にオバマ大統領はバイデンに大統領自由勲章を授与した[10]。 2019年4月、2020年アメリカ合衆国大統領選挙への立候補を発表した。2020年2月から各州で始まった予備選挙・党員集会で急進左派候補バーニー・サンダースらを破って勝利し[7]、6月には党の指名を確保するために必要な1991人の代議員数の.mw-parser-output ruby.large{font-size:250%}.mw-parser-output ruby.large>rt,.mw-parser-output ruby.large>rtc{font-size:.3em}.mw-parser-output ruby>rt,.mw-parser-output ruby>rtc{font-feature-settings:"ruby"1}.mw-parser-output ruby.yomigana>rt{font-feature-settings:"ruby"0}閾値(しきいち)を満たした。2020年8月11日にバイデンは2020年アメリカ合衆国大統領選挙の副大統領候補として上院議員であるカマラ・ハリスを発表した[11]。 11月3日に大統領選挙が実施され、11月7日にABC、AP通信、CNN、FOXニュース、NBC、ニューヨーク・タイムズ、ロイターなどの主要メディアは現職のドナルド・トランプを破って勝利を確実にしたことを報じた[12]。12月14日に各州で選挙人による投票が実施されたが、誓約違反投票は発生せず、過半数の306人の選挙人を獲得しての当選を確実にし[13]、2021年1月6日から1月7日の連邦議会の上下両院合同会議において、その投票結果が承認された[14]。1月20日正午の就任式を経て第46代大統領に就任した[15]。ジョン・F・ケネディ以来のカトリック教徒の大統領であり[4]、また就任時の年齢は78歳という歴代最高齢の大統領である[3]。2022年11月20日には80歳の誕生日を迎えた。これは現職の大統領としては初めてである。 2023年4月25日、翌年の大統領選挙への再選出馬を正式に表明した[16]。再選された場合、任期終了時は86歳になる[17]。 1942年11月20日、ペンシルベニア州スクラントンにて父ジョセフ・バイデン・シニア(Joseph Robinette Biden Sr.)と母キャスリーン・ユージニア・フィネガン(Catherine Eugenia Finnegan)の間に4人兄弟の長男として誕生した[18][19]。父親のジョセフ・バイデン・シニアは20代のころはヨット・狩猟・自動車などの趣味に熱中するなど、非常に裕福な生活を送っていた。しかし長男であるジョーが生まれたころには、彼は数件の事業に失敗し、その為にジョーの母方の祖父母に当たるフィネガン夫妻と数年に渡って同居しなければならなくなるなど、バイデン一家は苦しい生活を送っていた[20]。 その後、1950年代の経済低迷の中で、父のジョセフ・シニアも生計を立てていくだけの十分な仕事が得られなくなってしまったことから[21]、10歳のころにデラウェア州クレイモント
大統領選挙
大統領就任前の経歴
少年・学生時代
バイデンはクレイモントにあるカトリック系の私立学校であるアーキメア・アカデミー(英語版)へ入学し、1961年の卒業までこの学校で過ごした。在学中はフットボールと野球に熱中し、特にフットボールにおいては、高校のフットボールチームに所属し、ハーフバック(ランニングバックの一種。)やワイドレシーバーのポジションで活躍、長年にわたって敗北続きだったチームを最終学年時にはシーズン無敗を達成するまでの強豪チームに成長させた一翼を担った[20][23]。また、政治活動についても、ウィルミントンの劇場で行われた人種差別に反対する座り込み活動に参加するなど、積極的に取り組んだ。学業に関しては平凡で目立たない生徒であったものの[19]、バイデンはリーダーシップを発揮する生徒であったという[24]。デラウェア大学の卒業アルバムに掲載されるバイデンの写真(1965年撮影)
1961年にアーキメア・アカデミーを卒業した後、ニューアークにあるデラウェア大学に進学し、歴史学と政治学を専攻した。