ジョーゼフ・キャンベル
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オデュッセイアをはじめ)古今の英雄神話において、(1)主人公は別の非日常世界への旅に出、(2)イニシエーションを経て、(3)元の世界に帰還する、という共通の構造を持っている(単一神話論)[6]
構成

Calling(天命)

Commitment(旅の始まり)

Threshold(境界線)

Guardians(メンター)

Demon(悪魔)

Transformation(変容)

Complete the task(課題完了)

Return home(故郷へ帰る)

スター・ウォーズロード・オブ・ザ・リングマトリックスなどの多くの大作映画が、この「Heroes and the monomyth」の流れをくんでいる。

対をなす概念として、ヒロイン(女性)の物語の構造を示した「ヒロインの旅(The Heroine's Journey)」がある[7]。モーリーン・マードック(Maureen Murdock)が、ユング心理学やキャンベルへのインタビューをもとに提唱した。
著作
千の顔をもつ英雄

『千の顔をもつ英雄』(The Hero with a Thousand Faces)は1949年に刊行。ジョージ・ルーカスが多大な影響を受けたことで有名であり、この神話論を映画『スター・ウォーズ・シリーズ』に採り入れたというエピソードもよく知られている[8]
神の仮面
概要

キャンベルの4冊目の著書「神の仮面」(The Masks of God)は、世界中の古代から現代までの神話学を扱っている。『千の顔をもつ英雄』では世界の共通的神話学に焦点が当てられたが、この「神の仮面」では民族的思考に基づいての歴史的・文化的な変化に焦点が当てられている。言い換えると、「千の仮面をもつ英雄」はおそらく、より心理学より引用され、「神の仮面」はより人類学と歴史より引用されている。「神の仮面」は原始神話、東洋神話、西洋神話そして創造神話を踏襲している。
構成
上巻

第一部 女神の時代序章 神話祭式・東と西第一章 蛇の花嫁
母神イヴ

ゴルゴンの血

地のはてのテュレ

母権
第二章 牡牛の伴侶
神の母

二人の妃

ミノタウロスの母

光の息子の勝利

第二部 英雄の時代第三章 レバントの神々と英雄たち(前一五〇〇‐前五〇〇年)
主の書

神話上の時代

アブラハムの時代

モーセの時代
第四章 ヨーロッパの神々と英雄たち(前一五〇〇‐前五〇〇年)
北と南の対話

ゼウスの結婚

夜の海の旅

ポリス

第三部 偉大なる古典の時代第五章 ペルシヤ期(前五三九‐前三三一年)
倫理的二元論

宇宙の堕落と更新

王の中の王

残りの者

愛の神
第六章 ヘレニズム(前三三一‐後三二四年)
東と西の結婚

綜合的一神論と民族的一神論

神秘教と黙示録

死海の見張り番

下巻
第七章 大ローマ時代(前五〇〇頃‐後五〇〇年頃)
ケルト族の地域

エトルリア

アウグストス時代

キリストの復活

まぼろしのキリスト

パウロの使命

ローマの没落

第四部 偉大な信仰の時代序 ヨーロッパとレバントの対話第八章 十字架新月旗
マギたち

ビザンチン

イスラム教の予言者

掟の衣裳

神秘の道の衣裳

破れた呪文
第九章 甦るヨーロッパ
聖者の島

神々の運命

ローマ ROMA

アモール AMOR
結び 一時代の終末にあたって
神話の力

ジョーゼフ・キャンベルが亡くなった翌年の1988年に放送が始まった、ジャーナリストのビル・モイヤーズとの対談集。テレビ放送は、彼の神話的・宗教的・心理学的な考えを聴衆に広く伝え、何百万人の心をつかんだ。


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