ジュラシック・パーク_(映画)
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アレクシス・マーフィアリアナ・リチャーズ坂本真綾
ティモシー・マーフィジョゼフ・マゼロ大島一貴
マルドゥーンボブ・ペック田中信夫
ドナルド・ジェナロマーティン・フェレロ納谷六朗
デニス・ネドリーウェイン・ナイト桜井敏治
レイ・アーノルドサミュエル・L・ジャクソン梁田清之
ヘンリー・ウー(英語版)B・D・ウォン中村大樹
ルイス・ドジスンキャメロン・ソア小室正幸
ミスター・DNAグレッグ・バーソン江原正士
その他関根信昭
藤井朝子
日本語版制作スタッフ
演出山田悦司
翻訳筒井愛子
調整佐藤隆一
制作ビデオテック

スタッフ

監督:
スティーヴン・スピルバーグ

製作:キャスリーン・ケネディジェラルド・R・モーレン

原作:マイケル・クライトン

脚本:マイケル・クライトン、デヴィッド・コープ

撮影:ディーン・カンディ

プロダクション・デザイナー:リック・カーター

編集:マイケル・カーン

音楽:ジョン・ウィリアムズ

VFX:インダストリアル・ライト&マジックティペット・スタジオ

VFXスーパーバイザー:デニス・ミューレン

恐竜スーパーバイザー:フィル・ティペット

製作

スピルバーグはもともとクライトンの『5人のカルテ』を監督するつもりだったが、他の企画の有無をクライトンに訊ねたところ提示されたのが本作。スピルバーグはこれに惚れこみ、クライトンはスピルバーグが監督することを条件に映画化権の譲渡を承諾した。

「監督はスピルバーグ」ということで内定していたものの、原作を巡って各映画会社の間で争奪戦が展開され、ジョー・ダンテ20世紀フォックスティム・バートンワーナー・ブラザースリチャード・ドナーがグーバー=ピーターズ・エンターテインメントから監督候補として提示された。『5人のカルテ』は『ER緊急救命室』としてシリーズ化され、スピルバーグとクライトンは製作にまわった。

恐竜の映像化には高度な視覚効果技術が求められ、ストップ・モーション・アニメの第一人者であるフィル・ティペット、特殊メイクのトップ・アーティストであるスタン・ウィンストン、そしてILMデニス・ミューレンが招聘された。ILMとスタン・ウィンストンは『ターミネーター2』製作期間中から本作の準備を始めていた。映画用デジタル音響システムである、dtsデジタルサウンドを採用した最初の配給作品である。
コンピュータグラフィックス

当初、遠景の恐竜の映像は主にフィル・ティペットによるゴー・モーションで製作し、CG恐竜はガリミムスの大群の場面などごく一部のみで使用される予定だったが、ILMの一部のメンバーが密かに開発していたフルCGのティラノサウルスを見たスピルバーグが、全面的にCGを使う事に方針変更した。その意気込みは、ライブアクションのシーンを削ってCG製作に予算を回すほどであった。

自身恐竜に関して独自に研究を重ねて来たティペットはこの方針転換に落胆し漏らしたという「ぼくらはこれで絶滅(失業)だ。」は劇中のグラントの台詞にそのまま転用された。しかしテストフィルム(アニマティック)を古典的なストップモーション・アニメで製作し、恐竜の動作をデジタル入力するツールを開発、恐竜の動作の表現に苦心するCGスタッフたちに恐竜の動作をさせてみたり、動物園に足を運んで観察を重ねるといった努力もされ、こうした貢献はアカデミー視覚効果賞受賞という形で報われる事になった。

スピルバーグはハワイとユニバーサル・スタジオでの実写部分撮影終了後ポーランドに飛び次作『シンドラーのリスト』の撮影を開始したため、盟友ジョージ・ルーカスが視覚効果、音響効果、編集などのポストプロダクションを統括。パラサウロロフスの水場としてルーカスの制作拠点スカイウォーカー・ランチに実在する池が映る。なおルーカスは本作のCGを見て、映像技術的限界を理由に延期していたスター・ウォーズ新三部作の製作に取りかかる事となった[注 1]

スピルバーグはまたグラント、レックス、ティムがガリミムスの群れと並んで疾走する場面をステディカムで撮影する事に固執[注 2]、不規則で揺れの激しい手持ち撮影の場面にCGを合成するプロセス上にカメラトラッキングするブルースクリーンではなく実写映像上でのマッチムーヴという概念を生んでいる。芝生ではコンピューターが動きを完全に感知できないため、目印のためにゴルフボールとテープが置かれた。また、俳優の目線をトラッキングし、ガリミムスを通過させている。

CG使用シーンの合計時間はわずか7分。ただし尺自体は一瞬であるがティラノサウルスに踏み潰されるツアーカーや蹴散らされる倒木といった恐竜以外の素材もCGで作られ、ラプトルに破られた天井からぶら下ったレックスが一瞬見上げるシーンでは、演じたスタント代役の顔だけアリアナ・リチャーズの顔と取り替えるといった処理も可能にしている。またジェナロ弁護士がティラノサウルスに喰われるシーンでは咥えた瞬間から役者をCGに置き換えており、これが史上初めて映画でデジタル・スタントマンが使用された例とされている[7]
アニマトロニクス

大部分の恐竜のシーンはアニマトロニクスを使用して製作されており、特にスピルバーグがこだわったのが原寸大のティラノサウルス・レックスのアニマトロニクスであった。担当したスタン・ウィンストンは航空シミュレーターの専門会社の協力を得て油圧駆動システムを製作、高さ6m・重量6トンのまさに恐竜級のアニマトロニクスを完成させた。しかしそのパワーと重量では動作時の反作用でスタジオの床を破壊してしまうため、深さ1.8mのコンクリート床を持つ水中撮影用ステージにボルトで固定され、その周囲にセットを組んで撮影するというスター級の扱いが取られる事になった。さらに雨中のシーンでは表皮に使われたフォームラバーが水を吸って重くなり、重量過多で油圧システムの故障が頻繁、スタッフは連夜修理と乾燥に追われる事になった。

幾多の困難がありながらも、キャストと恐竜が絡むシーンにおいてアニマトロニクスは絶大なリアリティ効果を発揮し、後のSF映画に革命的な進歩をもたらした。CGが更に進歩した続編2作においても使用されている[7]
3D版

公開20周年にあたる2013年に、3D版に変換され再上映。3D版だけでなく『Jurassic Park: An IMAX 3D Experience』のタイトルでIMAX 3D版でも公開。日本での公開は見送った。海外ではすでに3D版のソフトが発売されており、ドイツ版、イタリア版のみ日本語吹き替え・日本語字幕付きで日本のプレーヤーでも再生可能である。海外版を扱う専門店やインターネットオークション、海外の通販サイトなどで購入可能である。2015年には『ジュラシック・ワールド』公開にあわせて日本版ソフトが発売された。
テレビ放送

回数放送局番組名放送日放送時間放送分数視聴率備考
1
日本テレビ金曜ロードショー1997年2月7日21:00 - 23:34154分23.9%
21998年1月2日21:03 - 23:34151分13.0%
32001年8月17日21.3%
4テレビ朝日日曜洋画劇場2002年9月22日21:00 - 23:29149分13.5%


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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