作品制作数の増加に伴い分業化が進み、プリプロダクションの企画・製作会社と、プロダクションの作画・動画スタジオ、美術スタジオなどと、ポストプロダクションの撮影会社、音源制作など制作工程別に作業を請け負う専門スタジオと分業化されている。
また、グロス請けと呼ばれる、1話単位で制作作業を一括受注し制作業務全般を行う制作会社もある。詳細は「アニメ制作会社」および「アニメ製作関係者一覧」を参照
制作工程
キャラクターデザインの例[7]
絵コンテの例[8]
原画の例[9]
総作監修正の例[10]
原撮の例[11](WebM動画)
テレビアニメ#制作過程も参照。
大きく分けると3つの工程に別れる。なお、制作資金調達に関しては多種多様な方法があるので本項では取り上げない。
プリプロダクション
企画書をもとに、主要スタッフ編成と制作のフローを確定し、脚本・設定・絵コンテなど制作に必要な各種設定など行う作業。
プロダクション
原画、動画、仕上げなどのアニメーションの作成作業。
ポストプロダクション
アフレコ・BGM・効果音を加える音作業やVTR編集などの作業。
さらに詳細な工程を経て制作される。制作会社、作品に投入される各部門のスタッフ数、技術の進歩などにより役職名や工程の違いもあるが、企画から完成までの基本的な工程は以下の通りである[注 1]。
複数にわたるシリーズ作品の場合、諸事情により主要スタッフや担当アニメ制作会社などが途中で変更されることも珍しくない。
企画
作品の企画意図や全体像にセールスポイントなどを記述した企画書などを作成、製作側(複数の社局が製作委員会を結成することも多い)がその採否を決定する。
オリジナル企画と、漫画・小説など既存の著作物を原作とした企画とに二分される。後者の場合は著作権者の承諾を得るのに難航する事も珍しくない。
スタッフ編成とワークフローの確定
制作が正式に決定すると、監督・シリーズ構成・脚本家・声優・アニメーター・作画監督・美術監督・色彩設定・撮影監督・音楽・音響監督・プロデューサー・キャラクターデザイン・メカデザイン・制作進行など主要なスタッフを選定する。
脚本(シナリオ・本読み)
ストーリーの制作作業で、柱、台詞、ト書きで構成される。
シリーズ構成は、脚本の監督的な立場にあり、1つの作品に複数の脚本家が担当する場合、ストーリー性のバラツキを制御する業務を行う。
設定
脚本・原作・企画書を元にして、作品の主要な登場人物キャラクターデザインや舞台背景を設定する美術設定(美術監督)・メカデザイン(メカニカル設定)とクレジットされることが多い。