ジャドーズ
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突拍子もない彼らの存在に角松は度肝を抜かれたが、これに応えてジャドーズと交流を持つようになってプロデュースを請け負い、日本コロムビアから1986年10月にシングル「FRIDAY NIGHT」と翌11月にアルバム『IT'S FRIDAY』で晴れて音楽バンドとしてデビューを果たす。それまでの角松は杏里西城秀樹などのプロデュースには関わっていたが、全くの新人は初めてであったことから、角松は手取り足取り彼らに仕事を覚えさせたことによって師弟関係も築かれていった。また、対等な遊び仲間としてジャドーズと角松は当時四六時中過ごしていた。

1980年代後半の角松は打ち込みやプログラミングによる音楽づくりに傾倒していて、また自身の名義によるアルバム制作はニューヨークで現地のエンジニアとプロデューサーを囲んで行われていた。そこで得た当時最先端のレコーディング技術を国内で行われるジャドーズのレコーディングに惜しみなく投影させ、1988年5月に発表した4枚目のアルバム『a lie』までシングルを含めてすべての作品で角松は音楽プロデューサーとして全面的に関わっていく。その楽曲群は、メンバーのオリジナルによる詞と曲、角松からの提供曲及びメンバーとのコラボレーション曲で構成されたシティ・ポップであり、そこにアメリカのファンクソウルミュージックの要素を入れたもので、お笑い芸人によるウケねらいのそれとは一線を画していた。

この当時、角松はその人気が全盛期であり、“踊らせるための音楽”という共通コンセプトもあって両者の作品は常に近似性があったものの、セールス面では不調を来たしてしまい、新人ながらも抜群の知名度があったはずのジャドーズはマイナーバンドの道を歩みだす。一方、同時期の角松はジャドーズと同じ傾向の手法で、当時のトップアイドル歌手、中山美穂のシングル「CATCH ME」(イントロ冒頭の“ア?、ウッ!”の掛け声はジャドーズ)とシングル「You're My Only Shinin' Star」、そしてアルバム『CATCH THE NITE』のプロデュースにも関わっており、そちらでは成功を収めた。

当時、お笑い芸人グループからプロの音楽バンドへと活動のシフトを移すようになっていったが、レコードデビュー以降もお笑い芸人グループ時代からの知名度を活かしたテレビ番組出演や古舘伊知郎の後任として『不二家歌謡ベストテン』(ニッポン放送)のパーソナリティを担当するなどして積極的にメディアへ露出していって、その存在感は示してはいた。

1990年より角松の手から離れたものの、長年の修練によって自分たちでも良質のサウンドを作り出せるようにはなっていった。しかし、相変わらずセールス面での浮上はせず、これが焦りになってしまいバンドの方向性に迷い[注 1]を示し出す(この時期、『GAHAHAキング 爆笑王決定戦』に再び芸人として登場したこともあった)。そして、1991年にキーボードの平間が脱退し、1994年にはリーダーである島村も脱退。かわりにサポートメンバーを入れながらも、オリジナルアルバムは1992年に、シングルも1995年を最後として制作活動は休止状態となる。その後の活動は1996年にはサポートメンバーの渡部がアレンジを手掛けた松本梨香の『めざせポケモンマスター』にバンドサウンドのアレンジが採用された為、演奏を担当。藤沢がコーラスアレンジを手掛け、コーラスも担当した他声優歌手金月真美のアルバム『catchy』収録の「Love & Possesions」のアレンジと演奏を手掛けるのみに留まる。
ダンス☆マンの活動の裏で

アルバムを制作しなくなって以降のライブ活動は企画色が強いものとなり、培った高次元な音楽性をベースとして笑いを取るコミックバンド的なことをやっていくようにもなる。そのなかのひとつが「ダンス☆マン」だった。ジャドーズとは離れて趣味としてアマチュアのバンドでもやっていき、そのコンセプトを体現する、1970年代のディスコ音楽シーンを彷彿とさせるアフロヘアと長い揉み上げ、サングラスで素顔を隠して全身ギンギラギンのド派手なセットアップスーツ姿でキメた覆面ミュージシャン・ダンス☆マンは、ジャドーズのライブメンバーにサポートメンバーを加えた編成の専属バンドのバンド☆マンを引き連れて数々のイベントやテレビ番組に出演するうちに、1998年にCDデビューを果たし、さらに音楽プロデューサー、つんくの目に留まり、1999年モーニング娘。の最大のヒット曲、「LOVEマシーン」の編曲に抜擢されたことにより、さらなる注目を浴びる。しかし、その裏でジャドーズの活動は衰退してしまい、毎年行われるファンクラブのパーティーで演奏するのみの状態となってしまった。2000年にはこの状況を打破するためにバンド名を「ジャンジャ・ナル・ジンジェ」と改名して名乗るも、何も活動をしていないので全く浸透せず、先述のパーティーでさえもジャドーズのサウンドコンセプトとは懸け離れたアンプラグドの演奏でお茶を濁すばかりでバンド演奏を見せずじまいとなっていく。

しかし、藤沢の「バンド演奏をしたい!」という欲求にファンクラブ限定ながら2005年4月に久々にライブが開催された。また、5月18日にはベストセレクション盤『ゴールデン☆ベスト』(発売元:コロムビアミュージックエンタテインメント)が発売された。しかし、それ以外は目立った活動することができず、依然として活動休止状態が続いている。
ディスコグラフィー
アルバム
オリジナル・アルバム
IT'S FRIDAY(1986.11.21)

Free Drink(1987.7.1)

a lie(1988.5.21)

DUMPO(1989.3.1)

DOGORODON JHAN(1990.3.21)

LOVE INJECTION(1990.11.21)

JADOES ISLAND CLUB(1991.6.21)

CD買って下さい(1992.11.1)

ベスト・アルバム
BEFORE THE BEST(1987.12.21)

J's HOT(1994.12.21)

J's SWEET(1994.12.21)

THE JADOESゴールデン☆ベスト(2005.5.18)

ゴールデン☆ベスト ジャドーズ -JADOES FUNK LOVE CLUB-(2017.8.30)

シングル
FRIDAY NIGHT/FRIDAY NIGHT STORY(1986.10.21)

FRIDAY NIGHT(EXTENDED DANCE MIX)/IKASUMAN(EXTENDED DANCE MIX)(1986.11.21)

Summer Lady/Summer Lady(M-Version)(1987.6.21)

HEART BEAT CITY/WONDER LOVE(1987.11.1)

All My Dream/Somethig To Love(1988.4.21)

STEP INTO THE CITY LIGHT/Days gone by(1988.11.1)

STAY! BY MY LOVE/Living in the night(1989.2.21)

Morning Love/僕の傍に/Midnight Love(1989.9.21)

BIG SHOOTER/FUNKY BIG SHOOTER(1989.12.1)

MAN FREAK/Girl Freak(1990.2.21)

1・2・3・Fight/眠れないヒマワリ(1990.10.21)

夏はDon't Worry(1991.5.21)

ゲレンデよ今年もありがとう/トナカイとなかいいんだ(1991.11.21)

I LOVE YOU?あなたは宝物?/だったら、ごはん。(1993.5.21)

地図と彼女を助手席に乗せて/地図と彼女を助手席に乗せて(Instrumental Reggae Version)(1994.5.1)

ぼくのクラスは最先端/ぼくのクラスは最先端(オリジナル・カラオケ)(1995.9.1)

タイアップ一覧

この節の加筆が望まれています。

起用年曲名タイアップ
1988年All My Dreamロッテリア CMソング
1990年1・2・3・Fight!朋友建設 CMソング
1991年夏は,DON'T WORRYテレビ朝日系『PRE・STAGE』エンディングテーマ
ゲレンデよ今年もありがとうアシックス「KILLY」CMソング
1993年I LOVE YOU?あなたは宝物?日本テレビ系『ウンナン世界征服宣言』エンディングテーマ
1994年地図と彼女を助手席に乗せてテレビ東京系『日陰温子の日立サンデーゴルフ』オープニングテーマ
地図と彼女を助手席に乗せて(Instrumental Reggae Version)テレビ東京系『日陰温子の日立サンデーゴルフ』エンディングテーマ
1995年ぼくのクラスは最先端NHKみんなのうた』1995年8月・9月放送曲

脚注[脚注の使い方]
注釈^ 9枚目のアルバムの事。

出典^ “ ⇒インターセプト Intercept -- オフィシャルサイト”. インターセプト. 2022年6月30日閲覧。

外部リンク

JADOES 。日本コロムビアオフィシャルサイト

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