ジャスティス・リーグ_(映画)
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ただちに撮影が開始されたが、製作は3か月も延期せざるを得なくなった[27]。撮影は大部分がオーストラリアフォックス・スタジオ・オーストラリアで行われ、製作スタッフは大部分がオーストラリア人で構成されていたが、オーストラリア政府は自国出身の俳優が充分に雇用されていないという理由から、製作側が受け取るはずだった40%の税還付金の支給を拒否した[32][50]。ミラー監督は地元新聞紙シドニー・モーニング・ヘラルドにて、「オーストラリアの映画業界において、一生に一度しかない機会が、非情に怠惰な考えのために捨てられている」「彼ら(政府)は世界の他の国々が競って投資している数億ドルもの金を、そして遥かに重要で高度に熟練した創造的な仕事を無駄にしている」と不満を露わにした[51]。その後、製作拠点をカナダのバンクーバー・フィルム・スタジオ(英語版)に移し、2008年7月に撮影が再開。ワーナー・ブラザースは当初の予定通り、2009年の夏に公開することを目指していた[52][53]

しかし製作の遅延と、2008年に公開されたノーラン監督のバットマン映画『ダークナイト』が興行的に成功したことから[54]、ワーナー・ブラザースはノーラン監督が『ダークナイト ライジング』をもって「ダークナイト3部作」を完結できるよう、DCコミックスの主要ヒーローを主役にした映画の製作に専念することを決定した。この時点で、ミラー監督の『Justice League: Mortal』は正式に製作中止となった。DCエンターテインメントのクリエイティブ事業担当上級副社長であるグレゴリー・ノヴェックは、ヴァラエティ誌の記事にて「我々は10年後になろうともジャスティス・リーグの映画を製作するつもりだが、(今のところ)我々はそうするつもりはないし、ワーナーも我々がやるべきだと判断するまでは製作に取り掛からないだろう」と語った[55]。ワーナー・ブラザースはグリーンランタンの実写映画の製作を始め、その間、フラッシュとワンダーウーマンの映画化は、スーパーマンのリブート実写映画である『マン・オブ・スティール』の撮影のために長らく放置されていた。同映画の撮影が終了した直後、ワーナー・ブラザースは新しくジャスティス・リーグの映画の脚本を執筆させるためウィル・ビール(英語版)を雇った[56]。ワーナー・ブラザースの社長であるジェフ・ロビノフはエンターテインメント・ウィークリー誌の記事にて、『マン・オブ・スティール』を「(DCコミックスの映画の)今後の方向性を決定づける作品になる」としたうえで「間違いなく最初の一歩だ」と語った[57]。同作品には、他のDCコミックスのスーパーヒーローが活躍する共通の世界観(のちのDCエクステンデッド・ユニバース)を設定に取り入れることが含まれていた[58]2013年6月に『マン・オブ・スティール』が公開されると同時に、ワーナー・ブラザースはビールの執筆した脚本を破棄し、同作品で脚本を手掛けたデヴィッド・S・ゴイヤーを、続編『バットマン vs スーパーマン』と同様、本作の脚本を執筆するために雇った[59]。『バットマン vs スーパーマン』ではベン・アフレックがバットマン、ガル・ガドットがワンダーウーマンとして登場し、本作へとつながる上でより重要な作品となった。

2014年1月、ザック・スナイダーがゴイヤーの執筆した脚本を基に本作を監督することが発表されたが[60][61]、同年7月にワーナー・ブラザースが『バットマン vs スーパーマン』で脚本のリライトを手掛けたクリス・テリオに感銘を受け、脚本を執筆するよう求めていたことが報じられた[62]。2014年10月には、ワーナー・ブラザースが本作を前後編の2部作に分け、前篇を『Justice League: Part One』の題名で2017年11月17日に、後編を『Justice League: Part Two』の題名で2019年6月14日に公開することを発表した[63][64]。しかし2016年6月に、本作が2部作ではなく、単独で完結する作品になることが報じられた[65][66]。スナイダーの妻でありプロデューサーのデボラはこの件について、「私たちは『ジャスティス・リーグ』のために動いているし、それだけしか計画していない。1本だけよ』とコメントしている[67]。脚本は2015年7月初旬の時点で既に完成しており[68]、スナイダーは本作について、ジャック・カービーの漫画『ニューゴッズ』から着想を得ていると述べた[8]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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