ジミー・ウェールズ
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二人の関係が英語版ウィキペディアの方針の一つである〈利害の対立〉(en:Wikipedia:Conflict_of_interest)に抵触するのではないかという非難に対し、ウェールズは自分のユーザーページにおいて(後に個人ブログへ移動)、関係は確かにあったが既に終わったことであり、ウィキペディア上の記載には何も影響を与えなかったと述べた[14][15]
ウィキペディア創設時の役割Jimmy Wales 2014 on CeBIT Global Conferences, Wikipedia Zero

ウェールズはラリー・サンガーがウィキペディアの共同設立者であることについて反論を公言し、ウェールズただ一人がウィキペディアの設立者であるとの発言をたびたび行っている[16]。これはサンガーが雇われた従業員であったということを根拠にしたものである[17]。2006年、ウェールズはボストン・グローブに対し、サンガーを共同設立者と呼ぶのは「ばかげている」と語った[16]。 しかしながら、すでに2001年9月の段階で、ニューヨーク・タイムズはサンガーを共同設立者と認識しているうえ[18]、2002年のウィキペディアの最初のプレス・リリースでも、サンガーはウェールズとともに設立者とされていた[19]。また、プロジェクトの初期段階での開発や方針付けに加え[20][21]、フリーな百科事典を構築するためにWikiシステムを用いるアイデアはサンガーのものであった[21][22]。その一方でサンガーは、全般的なアイデアはウェールズのものであり、「オープン・ソースで、誰でも参加できる共同参加の百科事典、というアイデアは私ではなくジミーのものだ。そして出資は100パーセントBomis社による。(中略)私はジミーからの仕事としてこの百科事典の実際的な開発をおこなった」と述べている[23]

サンガーはウェールズの発言への応答として[24]、自分のウェブサイトに自分が共同設立者であることを示す様々なページの一覧を示した。これはウィキペディア初期ヴァージョンのページ、ウィキペディアのプレス・リリース、初期のメディアでの紹介などで、そのすべてがウェールズとサンガーを共同設立者として紹介するものだった[25]AP通信のブライアン・バーグスタイン (Brian Bergstein)との対話の中で、ウェールズは「この件を書くときには、自分も共同設立者であるというサンガーの馬鹿げた主張を無批判に繰り返すのはやめてほしい」、さらに「私は事実を曲げようとしているわけではない。正しいのはこちらだ。だから私は全然気にしていない」と語っている[21]。ウェールズのウィキペディアコミュニティにおける役割は無期限の「慈悲深い独裁者」(benevolent dictator)であると紹介されている[26]
英語版ウィキペディアの自身に関する項目の編集

2005年、ウェールズは英語版ウィキペディアの自分の伝記項目の編集を行った。これに関して作家・出版社経営者のロジャース・キャデンヘッド (Rogers Cadenhead)は、ウェールズの編集はウィキペディア共同設立者としてラリー・サンガーの名が言及されていたのを除去したものであったことを示すログを示し、注目されることとなった[27][28]。サンガーは「このような編集をみると、ジミーが歴史を書き換えようとしているように思える。しかしこんなやり方はむなしい。我々は、活動の透明性と最大限のコミュニケーションによって真実の隠しようがなくなる世界に到達しようとしているのだから」と語っている[27][29][30]。また、ウェールズはBomisへの言及に関しても改変を行ったことが判明した。これは同社の製品が性的なものであるということを婉曲な表現に書き換えるものであった[29]。2006年7月31日の『ニューヨーカー』誌はこの出来事を詳しく扱っている。この中で「(ウェールズは)去年の一年間で18回、自分のエントリーを書き換えまくっていたのを見つけられた」とし、「(彼は)自分のウェブ・ポータルでのポルノのやりとりが指摘されることを気にしている」と書いている[22]

ウェールズは、いずれの場合も、改変は内容の正確性を改善するためであったと述べ[29]、ウィキペディアでは一般的に慎むべき行為とされる“自分に関する記載の編集”[31]を行ったことについて謝罪した。『WIRED』のインタビューでは、「私も含めて、これはやるべきではない。やらなければよかった」と述べている[29]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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