このような自作武器では、意図しないタイミングで発生する静電気でも反応してしまう黒色火薬が使用されたり、火薬の量を間違えたり、発射の爆発に耐えられない銃が製造されたりするため、使用者が大けがしたりなどの事故が発生する[10]。
例
ペンガン
ペンガンは、ペン状の小口径単発銃である。一部のペンガンは、信号弾や催涙ガスなどを射出するようになっている[11]。
その他偽装銃
懐中電灯、携帯電話、杖、ライターなどに偽装するケースもある。
パイプガン
410番の散弾が使用可能なパイプガンパイプガンとは、鉄パイプを組み合わせて作られた銃器である。最初に使われたのは、太平洋戦争中のフィリピンとされる[12]。「paliuntod」というパイプで作られた即席ショットガンは、日本占領時期のフィリピンで、フィリピン人とアメリカ人の混成ゲリラによって使用された。以降もパイプガンは、フィリピンの反政府ゲリラや犯罪に利用されている[13][14]。1946年、フィリピンでのゲリラ戦を生き残った兵士イリフ・D・リチャードソン(Iliff D. Rich Richardson)によって米国で特許が取得された[12][15]。そして、「モデルR5・フィリピンゲリラガン」という12ゲージのショットガンが、リチャードソン・インダストリーズによって製造され、7ドルで販売された[12]。日本では2022年7月8日、鉄パイプを粘着テープで巻き付けて自作した銃で元内閣総理大臣の安倍晋三を背後から銃撃して死亡させた(安倍晋三銃撃事件)として、奈良市在住の元海上自衛官の男が逮捕された。警察が男の自宅を家宅捜索した際、同様の銃らしきもの数丁が見つかり押収。男は「2本の鉄パイプを粘着テープで巻き付けてつくった銃のほか、鉄パイプを3本や5本、6本にした銃を製造した。それぞれのパイプに弾丸を込めて発砲した。部品はネットで購入した」としている[16]。
改造銃
信号拳銃やエアガンなど、本来は実包を撃てないものを再利用するケースもある。
Luty
銃規制に反対し違法な武器製造の罪で捕まったイギリス人活動家フィリップ・ルティ