ジカ熱
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ジカ熱

2016年1月15日までの発生国
概要
診療科感染症科
分類および外部参照情報
ICD-10A92.8
ICD-9-CM066.3
DiseasesDB36480
MeSHD000071243
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ジカ熱(ジカねつ、Zika fever)もしくはジカウイルス感染症(Zika virus disease)とは、フラビウイルス科ジカウイルスによって引き起こされる病気[1]である。アジア、アメリカ、アフリカ、太平洋で感染が発生している[1]。日本では、2016年2月5日に4類感染症として指定されている[2]

最初の流行は、2007年にミクロネシア連邦ヤップ島で発生している[3]。ついで、アメリカ大陸で2015年から流行が発生し[3]、2016年2月1日、世界保健機関により国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態が宣言される事態に発展した[4]
兆候と症状

ジカウイルスを媒介する蚊に刺されてからの潜伏期間は不明であるが、数日から1週間とみなされている[5]。60%から80%程のケースが、無症候性(英語版)である[6]

主たる症状は軽度の発熱、結膜充血、筋肉痛、関節痛、頭痛、斑点状丘疹である[7]デング熱チクングニア熱と似ているが[1][8][3][9]、発熱などはデング熱と比べると軽い[10]。現在有効な薬剤やワクチンはなく、対処としては安静にするのみである[11]。デング熱と比べると症状は穏やかであり4日から1週間で終息する[3][2]。入院が必要になることは希であり[6]、2016年1月末現在ジカ熱を直接的な原因とする死者は報告されていない[12][6]小頭症の図解

ジカウイルスと同じフラビウイルス科の他のアルボウイルス節足動物媒介ウイルス)によって引き起こされる黄熱病や西ナイル熱などとの関連性[10]、および妊婦の感染による新生児の小頭症[13]: microcephaly)との関連性が「強く疑われている」[14][15]

また、身体(特に四肢)に麻痺を引き起こすギラン・バレー症候群との関係性が指摘されている[6][16]。2016年2月1日に世界保健機関は小頭症と共に調査の標準化・強化、因果関係の研究を宣言した[17]。2月5日には、ブラジルのリオデジャネイロ州でギラン・バレー症候群の急増が報じられ[18]、コロンビアでは3人の死者が出ていることが発表された[19]
感染・伝染

感染経路別に説明する。
蚊からの感染

ジカウイルスは、デングウイルスの近縁種の宿主とするフラビウイルス科のウイルスである。同時に蚊は媒介者でもあり、本来の宿主は未知であるが、血清学上は、西アフリカのサル及びネズミ目である証拠が発見されている[20][21]。媒介者である蚊は日中に動く蚊で、代表的な感染源と指摘されているものはネッタイシマカ(Aedes aegypti)であるが、数種のヤブカ属からも検出され、10日間の潜伏期間をもっている。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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