ジェームズ・キャメロン
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また、『ターミネーター:新起動/ジェニシス』ではキャメロンがストーリーのアイデアを出していた[14][15]。しかし、2019年に公開された『ターミネーター:ニュー・フェイト』では『ターミネーター2』の正統な続編と位置付けてキャメロンが作品製作に復帰した[16]。シリーズの映画化権は『ジェニシス』の製作会社スカイダンス・プロダクションズの設立者で映画プロデューサーのデヴィッド・エリソンが所有していたが、この権利は2019年に切れてキャメロンの元に戻ることになっている。
深海探検家として

タイタニックの映画化を通じて、30回以上も西大西洋の沈没箇所に潜航[17]。調査・観光用の潜水艇を製造するトリトン・サブマリン社への出資も行っている[18]。2023年6月に発生し、乗員5人が死亡した潜水艇タイタン沈没事故ではカーボンファイバーチタンの複合材を使った深海潜水艇の運行を計画していることを運行会社であるオーシャンゲートが発表した際はこの計画に懐疑的だったことを明らかにしている[18][19]
特徴
概要

監督をした映画のほとんどはスケールの大きなアクション中心のエンターテイメント作品であるが、本人も「ハイテクニックを駆使したエンターテイメント作品」と自身の映画を語っている[20]。また、自身の作品は「すべてラブ・ストーリーだ」とも語っている。自分の監督する作品に対しては完璧主義として知られ、自身のドキュメンタリー番組や評伝の中ではごく詳細に語っている。
リアリズムの追求

特筆すべき彼の特徴として徹底してリアリズムを追求する点が挙げられる。「タイタニック」では、巨大な船のセットを岸壁から見て右になるように作ったが、史実では岸壁から見て左であり、その点を解消するためにセットの文字を全て反転させ、最後に映像を反転させて史実に倣うよう編集した。
ミリタリーマニア

SF、潜水などと同様、作品に反映されているキャメロンの嗜好の一つに「ミリタリーマニア」がある。この嗜好は「ターミネーター」での銃砲店での店主とのやりとりや銃器の改造の仕方、脚本を担当した「ランボー/怒りの脱出」の銃器描写などで見て取れる。また、「エイリアン2」では海兵隊の装備として、トンプソンM1をベースにグレネードランチャーを装備したパルスライフルや、MG42をベースにステディカムと組み合わせたM56A2スマートガンなど、当時実在した銃器をモデルにした架空の銃器を考案し、登場させている。
脚本家・デザイナー

映画作品では基本的に脚本も自ら手掛けており、「後の監督としての苦労を考慮すると創作の幅を狭めることになるため、その部分を押し殺して自由奔放にストーリーに没頭する」と語っている[21]。画家志望だっただけに画力にも優れており、「ターミネーター」の内骨格や殺人ロボットHK、「エイリアン2」のエイリアンクイーンやパワーローダーなどのコンセプトデザインを自ら手掛けた他、「タイタニック」に登場する主人公ジャックのスケッチもキャメロンの筆による物である。
環境問題

環境問題に熱心に取り組んでおり、世界15か国にそれぞれ100万本の木を植えることを企画している[22]。2010年4月、ブラジルアマゾンに計画中のベロモンテ水力発電ダムの建設反対運動に参加した[23]。2010年6月には米連邦当局からの依頼を受け、4月20日に起きたメキシコ湾原油流出事故を解決するための会議に出席した[24]ヴィーガンである[25]フォトジャーナリストのブライアン・スケリーや日本でのイルカ追い込み漁批判をテーマとしたドキュメンタリー映画『ザ・コーヴ』監督のルイ・シホヨスとも親交があり、2022年12月に『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』来日イベントの一環として、東京アクアパーク品川で行われたイルカショーに対して、キャメロン自身も出席し、鑑賞していたことから、多数の動物愛護団体から批判を受けたため、スケリーやシホヨスなどに対して送付したメールにて謝罪コメントを出す事態になった[26][27]
画作り

リアルな奥行きを表現した映像を重視している。被写界深度が浅く、奥行きがあいまいになりやすいアナモルフィック・レンズは嫌いだと発言している。そのため、ジェームズのスコープ・サイズの映画はほぼスーパー35で撮影されている。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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