ジェームズ・キャメロン
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1990年代前半に、制作会社ライトストーム・エンターテインメントとSFX会社デジタル・ドメインを設立(1998年にスタン・ウィンストンと共にオーナーを辞任。同社は2006年にマイケル・ベイが買収した)。2011年、3Dの新会社キャメロン・ペイス・グループをフュージョン3Dカメラ共同開発者であるビンス・ペイスと共同で設立した[7]
幻の作品

1991年、『ターミネーター2』の次回作として、ダニエル・キイスのノンフィクション『24人のビリー・ミリガン』を原作としたジョン・キューザック主演「The Crowded Room」を低予算のアート系映画として企画するが、大作を目指すプロデューサーのサンドラ・アーカラと衝突し自ら降板する。2023年に、Apple TV+で『クラウデッド・ルーム』としてドラマ化された。『スパイダーマン』の企画が持ち込まれた際、子供の頃から大ファンだったキャメロンは脚本を執筆し、それを読んだ原作者のスタン・リーも「誰もが知っているスパイダーマンでありながら、実に斬新でフレッシュなストーリーだ!」と絶賛したが、スパイダーマンの権利を持つ複数の会社の間で法廷闘争が起き、原作を発行するマーヴル・コミックスが倒産するなど混乱状態となったため、キャメロンは降板した。その後、ソニー・ピクチャーズが全権利の獲得に成功し、サム・ライミ監督の手によって映画化された。キャメロンの脚本は使われていないが、主人公の体内でスパイダーウェブが生成されるというアイディアは、キャメロンによるものである(原作では、手首に巻きつけた装置から噴射されるという設定)。『トゥルーライズ2』は、準備段階まで進められ、アーノルド・シュワルツェネッガー、トム・アーノルド、ジェイミー・リー・カーチスの出演契約も結ばれたが、9.11テロの影響で企画は中断した。キャメロンは「テロリズムをコミカルに扱った映画はもう作れない」とインタビューで答えている。
人物
私生活

高校の同級生だった一般人のシャロン・ウィリアムズと1978年に結婚、1984年に離婚。映画プロデューサーのゲイル・アン・ハードと1985年に結婚、1989年に離婚。直後にキャスリン・ビグローと1989年に結婚、1991年に離婚。1993年にターミネーターシリーズの主演女優であるリンダ・ハミルトンとの間に娘が生まれ、1997年に結婚、1999年に離婚。2000年、『タイタニック』に出演したスージー・エイミスと結婚。現在は二児の父。押井守とは交友があり、ファンでもある。作品ではパトレイバーシリーズ、GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊を高く評価している[8]。『タイタニック』を製作中、CGの制作要員として プロダクションIGのスタッフの引き抜きを検討している。「宮崎アニメのファン」だと公言し[9]、「ジブリ作品とそのアーティストを以前から尊敬してきた」と語る[10]。俳優、武道家の藤岡弘、とも交友が深く、「キャメロン」、「サムライ」と呼び合っている。また、第34回東京国際映画祭での仮面ライダー50周年記念トークショーに藤岡が登壇した時には、キャメロン本人からビデオメッセージによる祝福コメントを送っている。
資産

2010年12月、経済誌『フォーブス』が「エンターテインメント業界で最も稼いだ人物」を発表し、2億1,000万ドル(日本円で約172億2,000万円)を稼ぎ、2位にランクインした[11]2011年2月、『ヴァニティ・フェア』誌が「最も稼いだ映画関係者トップ40ランキング」を発表し、2億5,700万ドル(日本円で約210億7,400万円)稼ぎ、1位に選ばれた。このランキングはプロデューサーや監督、俳優など映画制作にかかわった人を対象にしたもので、広告収入やCM出演料など映画とは無関係なものは省かれた上で、『ヴァニティ・フェア』誌の独自調査に基づいて制作されている。同誌の「2010年にハリウッドで最も稼いだ人たち」でも1位に選ばれている[12][13]
ターミネーターの権利関係

『ターミネーター』製作時、その権利は制作会社とキャメロンが折半した。『ターミネーター』公開後にキャメロンは自分の所有分を、同作のプロデューサーで当時の妻のゲイル・アン・ハードに慰謝料代わりに1ドルで譲り渡している。その後、ハードは1990年代に自らの所有する権利を別の制作会社に700万ドルで売却した。そのため、『ターミネーター』の続編がキャメロンの関与無しに相次いで作られるようになった。『ターミネーター2』以後の作品にもキャメロンの名はクレジットされているが、作品製作には携わっていない。『ターミネーター4』では監督のマックGが完全に非公式なものと断った上で、キャメロンに個人的な相談をしてアドバイスを貰ったことと、彼の推薦でサム・ワーシントンを起用したことを明かしている。また、『ターミネーター:新起動/ジェニシス』ではキャメロンがストーリーのアイデアを出していた[14][15]。しかし、2019年に公開された『ターミネーター:ニュー・フェイト』では『ターミネーター2』の正統な続編と位置付けてキャメロンが作品製作に復帰した[16]。シリーズの映画化権は『ジェニシス』の製作会社スカイダンス・プロダクションズの設立者で映画プロデューサーのデヴィッド・エリソンが所有していたが、この権利は2019年に切れてキャメロンの元に戻ることになっている。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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