ジェット・リーの武術アクションは、ダイナミックでスムーズな動きの美しさに特徴があり、中国武術の型に則った演武のアクションが基本になっている[2]。
リーのアクションの基礎は北京武術大会5連覇の実績からも分かるように、競技武術の長拳(武術太極拳)が中心となっており、映画『少林寺』(1982年)、『SPIRIT』(2006年)などでも見せた三節棍、槍術、刀術などの武器の技も得意とする。
青年時代の映像などの記録では翻子拳や酔拳などを映画撮影のために学んだ経緯も残っており、素早い動作の翻子拳の力強く華麗な演武や、独自に舞のようにアレンジした美しい酔拳を披露している。また、多数の敵を想定し、前後左右を攻撃し四方八方を防御するため独自に考え出した鍛錬法もあり、ボクシングのスパーリング用のようなボールを前後左右の木々の上下にいくつも付け、各所に素早く連打と足蹴りを繰り返す術を披露している。
映画『少林寺』で披露した技は本来の少林拳ではない。本来の少林拳は今や民間伝承に僅かに残るものだけになっており、中国で少林拳とされる諸派は映画『少林寺』公開以後のブームから創作された近代少林拳である。当時、少林寺(嵩山少林寺)には武僧はほとんど残っておらず、やむなく競技武術選手であるリーを招聘した。中国の少林拳を参考に創作された日本の少林寺拳法の一団も招聘され、何とかして無き少林拳を見た目だけでも映像化したかった窮状が垣間見える。
『ザ・ワン』では柔と剛を象徴して柔は八卦掌中心、剛は形意拳を中心に演じている。 史実に登場する伝説的な武術家を演じることが多い。
演じた武術家
黄飛鴻 - 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ 天地黎明』『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ 天地大乱』『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ 天地争覇』『ラスト・ヒーロー・イン・チャイナ 烈火風雲
方世玉 - 『レジェンド・オブ・フラッシュ・ファイター 格闘飛龍 方世玉』『レジェンド・オブ・フラッシュ・ファイター 電光飛龍 方世玉2』
張三? - 『マスター・オブ・リアル・カンフー 大地無限』
洪熙官