ジェット・リー
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アクション顧問には、リーの代表作や『マトリックス』などの武術指導でも有名なユエン・ウーピン、共演者にはドニー・イェンサモ・ハン、元横綱ドルゴルスレンギーン・ダグワドルジ(朝青龍)、トニー・ジャーら著名人も出演した[35][36]

2018年には体調も回復し、チベット自治区の首都ラサにあるトゥルナン寺や、北京市内にある太極拳関連の施設を訪問して元気はつらつとした姿を見せた[37]2020年には、「皇帝」役でリウ・イーフェイやドニー・イェンと共演したディズニーの実写版映画『ムーラン』が公開され、登場シーンは少ないが老練なアクションシーンも披露。本人は当初出演のオファーを断っていたが、この映画に出てほしいと15歳の愛娘に懇願され、仕事を引き受け、結果的に娘のアドバイスを聞き入れて引き受けて良かったと語っている[38]

2023年11月に自伝本『超越生死:李連杰尋找李連杰』(Beyond Life and Death: Jet Li Looking For Jet Li)を出版した。
慈善活動

2004年に、インドネシアスマトラ島沖地震に巻き込まれるも軽傷で済み、家族は無事に避難した[3]。それをきっかけに2006年1月に中国紅十字会の親善大使となった[39]中国天津市での「世界経済フォーラム」にて(2008年)

2007年には中国紅十字会と協力して「ワン基金」(壹基金)を設立して基金活動を本格的に開始した。

2008年3月、「ワン基金」の取り組みでフォーブス誌に「アジアの慈善家48人」に選出され、同年5月には、発生した四川大地震でのボランティア活動に専念するため、年内の芸能活動はしないと宣言し、2009年平成21年台風第8号などによる災害からの復興支援にも尽力した。

2010年9月、国際赤十字赤新月社連盟の初代親善大使となった[40]

2011年3月に日本で起った東日本大震災の被災者支援のため、励ましのメッセージと主宰する「ワン基金」から義援金を送った[41]
武術広報

1986年の時には、中国の「中華武術国際発展公司」の理事長として活動した[1]

2007年に中国武術の競技を統轄する国際武術連盟(英語版)の宣伝大使に選ばれており[42]、2010年に中国で行われた第1回スポーツアコードワールドコンバットゲームズなどで広報活動を行った[43]

2011年太極拳を世界に広めるために「太極禅国際文化発展有限公司」をアリババ社の創業者ジャック・マーと共同設立してCEOに就任した[44][45]
アクション・スタイル

ジェット・リーの武術アクションは、ダイナミックでスムーズな動きの美しさに特徴があり、中国武術の型に則った演武のアクションが基本になっている[2]

リーのアクションの基礎は北京武術大会5連覇の実績からも分かるように、競技武術の長拳武術太極拳)が中心となっており、映画『少林寺』(1982年)、『SPIRIT』(2006年)などでも見せた三節棍、槍術、刀術などの武器の技も得意とする。

青年時代の映像などの記録では翻子拳酔拳などを映画撮影のために学んだ経緯も残っており、素早い動作の翻子拳の力強く華麗な演武や、独自に舞のようにアレンジした美しい酔拳を披露している。また、多数の敵を想定し、前後左右を攻撃し四方八方を防御するため独自に考え出した鍛錬法もあり、ボクシングスパーリング用のようなボールを前後左右の木々の上下にいくつも付け、各所に素早く連打と足蹴りを繰り返す術を披露している。

映画『少林寺』で披露した技は本来の少林拳ではない。本来の少林拳は今や民間伝承に僅かに残るものだけになっており、中国で少林拳とされる諸派は映画『少林寺』公開以後のブームから創作された近代少林拳である。当時、少林寺(嵩山少林寺)には武僧はほとんど残っておらず、やむなく競技武術選手であるリーを招聘した。中国の少林拳を参考に創作された日本の少林寺拳法の一団も招聘され、何とかして無き少林拳を見た目だけでも映像化したかった窮状が垣間見える。

ザ・ワン』では柔と剛を象徴して柔は八卦掌中心、剛は形意拳を中心に演じている。
演じた武術家

史実に登場する伝説的な武術家を演じることが多い。

黄飛鴻 - 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ 天地黎明』『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ 天地大乱』ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ 天地争覇』『ラスト・ヒーロー・イン・チャイナ 烈火風雲』『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ&アメリカ 天地風雲』

方世玉 - 『レジェンド・オブ・フラッシュ・ファイター 格闘飛龍 方世玉』『レジェンド・オブ・フラッシュ・ファイター 電光飛龍 方世玉2

張三? - 『マスター・オブ・リアル・カンフー 大地無限

洪熙官 - 『新・少林寺伝説(中国語版)』

霍元甲 - 『SPIRIT

オファーがあったが断った作品

グリーン・デスティニー』(2000年) - 主人公「李慕白」役のオファーがあったが、妻のニナ・リーが妊娠中だったため断り、チョウ・ユンファが主役となった。

マトリックス リローデッド』(2003年)のセラフ役のオファーを断って、『ザ・ワン』(2001年)の出演を決めた。

グリーン・ホーネット』(2011年)の「カトー」役のオファーがあったが断り、代わりにジェイ・チョウになった。

トリプルX:再起動』(2017年) - 「ジャン」役のオファーがあったが断り、代わりにドニー・イェンになった。

エピソードスイスでの「世界経済フォーラム」にて(2009年)

日本では「リー・リンチェイ」表記が一般的だが、中国普通話の発音だと「リー・リェンジエ」が近い。

英語名の「ジェット」は、3作目の『『阿羅漢』(1986年)の頃、中国国外のフィリピンなどで上映されることになって付けられた[3]

中国語圏では「功夫皇帝」の名前で呼ばれることも多い[46][47][48][49][50][51]


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