ジェダイ
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世代を経るにつれて、彼らは銀河共和国の守護者として闘うようになっていった。

5000年以上昔にライトサイドとダークサイドの大衝突があり、敗れたダーク・ジェダイがシス帝国を創ったといわれている。このシス帝国から始まるシス・オーダー(Sith Order)は、その後もジェダイ・オーダーとの衝突を繰り返した。ヤヴィンの戦いより5000年前のハイパースペース大戦、4000年前のシス大戦など、ジェダイとシスの衝突がいくつか記録されている。しかし、ヤヴィンの戦いの約1000年前に起こったルーサンの戦いでジェダイは多大な犠牲を払いながらも、ついに主だったシスを倒すことに成功、以後『エピソード1』でダース・モールクワイ=ガン・ジンが接触するまで「シスは完全に滅び去った」という誤った認識をジェダイは持ち続けることとなる。当初は惑星オッサスを本拠地にしていたが、シス大戦の戦禍で壊滅状態となったため、以後はコルサントを活動拠点とした。
旧共和国時代

旧共和国時代(「エピソード1・2・3」)のジェダイ・オーダーでは、次のような階級がある。
ジェダイ・イニシエイト(Jedi Initiate)
アニメ『クローン・ウォーズ』シーズン5第5話から8話にかけて登場。親元からジェダイ聖堂へと引き取られ、パダワンとなる前の幼いジェダイ候補生がこのように呼ばれる。彼らはクランと呼ばれるクラスで
ヨーダによる直接指導の下、集団訓練を受ける。
ジェダイ・パダワン (Jedi Padawan)
自身の師匠に付き、一対一の訓練を受けていることを示す。この段階でもまだ正式なジェダイではない。人間種など頭髪のある種族は、うなじの一部を伸ばして編み、パダワンであることの証とする。"Padawan Learner"あるいは"Jedi Apprentice"とも呼ばれる。
ジェダイ・ナイト (Jedi Knight)
正式に一人前のジェダイとして認められたことを示す。昇格のために必要な試練を終えた後に、前述の髪を切り落とす儀式を行う。この階級になって初めてパダワンを自分の弟子として個人指導することが許されるが、原則、ナイト階級の者に弟子を選ぶ権利はなく、基本的には評議会が選定したパダワン候補生が、ナイト自身の意思に関係なく宛がわれ、
アナキンの弟子となったアソーカ・タノが好例である。その点では、自分が希望する人物(アナキン)を初弟子にすることを許されたオビ=ワンは異例と言える。当然この階級は後述のジェダイ・マスターとは全く異なるが、「マスター」という呼称自体はナイトを含めた正式なジェダイ全般に対する敬称としても広く認知されており、弟子を持つ正式なジェダイの騎士という立場からかジェダイ同士の間でもしばしばこの階級にある者を「マスター」と呼称する場面がある。
ジェダイ・マスター (Jedi Master)
「大騎士」とも称される。ジェダイ・ナイトのうち、弟子を選ぶことを許されたことを示す。ただし、一度に複数の弟子を持つ事は禁じられている。原則的にはパダワンを一人前のナイトに昇格させることが昇格の条件となっているが、多大な功績を挙げて評議会に認められた者は例外的にこの条件を満たさずとも昇格を許される場合があり、オビ=ワン(『クローン大戦』ではアナキンのナイト昇格前からマスターとなり評議会入りしている)、
ヤドルアイラ・セキュラなどが例として挙げられる。一方、実質的に責任逃れの建前であったとはいえアソーカが正式に評議会からナイトへの昇格を認められたにも拘らず、彼女の師であったアナキンには最後までマスターへの昇格が許されなかったことから、判例からなる原則はあっても最終的には評議会の裁量第一で人事が決められていたと思われる。また、小説版『エピソード3』ではジェダイ公文書館にマスターのみが閲覧できる資料が存在していたことが言及されており、マスター階級の者のみに許されたその他の特権も少なからず存在した模様。

パダワンからナイトへ、ナイトからマスターへの昇格は、12人のジェダイから成るジェダイ評議会(Jedi Council)での協議により決定される。 評議会メンバーは「生涯を捧げた永久メンバー5人」「自分の意思で退任するまでを任期とする長期メンバー4人」「一定の任期を持つ期間限定メンバー3人」で構成されている[3]。メンバーは基本的にジェダイ・マスターから選ばれるが、ナイトの就任を妨げる掟はないようである(『エピソード3』のアナキンによれば、旧共和国時代にナイト階級で就任したものはアナキンのみである)。

ジェダイとなるためには、フォースが強いことはもちろん、生後6か月以内であることが条件となる。これは、成人に近づけば近づくほど、怒りや憎しみを覚え、ダークサイドに堕ちる危険性が高くなるためである。そのため、フォースの素質があると判断された子供は、オーダーにとって貴重な人材であり、半ば強引にコルサントのジェダイ聖堂へ連れてこられる場合もある。ただし、すぐにパダワンとなるわけではなく、ジェダイ候補生として十分に成長するまでは、ジェダイ聖堂で教育と基礎的な修行を受ける。その過程を経て、評議会により師となるナイト以上の者の指導を受けることを認められるか、あるいはマスターに弟子として選ばれることで、見習いとして修行を積むことを許される。その点では、9歳でパダワンとなったアナキンは異例である。

また、旧ジェダイの掟として恋愛を禁じている。これも前記と同様の理由によるものである。この掟を破った者はジェダイ・オーダーを追放するとされ、パドメ・アミダラと結婚したアナキンも、この処分を逃れるために結婚を隠していた。しかし、この掟は前記のものよりもやや甘い部分がある。パダワン時代に恋仲になった(なりかけた)ジェダイ・マスターもおり、オビ=ワン・ケノービもその一人である。また、キ=アディ=ムンディは、故郷での男性の出生率が低いことにより、例外的に結婚を認められていた。

旧ジェダイのもう1つの掟として、戦いにおいては正々堂々とした戦いを行い、虐殺はもちろん、丸腰な者や無抵抗な者を殺すような行為を禁じている。『エピソード2』でサンド・ピープルを虐殺し、『エピソード3』で戦闘能力を失ったドゥークー伯爵を殺したアナキン・スカイウォーカーは事後に悔やむ言動を見せた。また、アナキンの息子ルーク・スカイウォーカーは『エピソード6』でジャバ・ザ・ハットやその一味に対し、彼らからハン・ソロ共々処刑されようとした際に堂々とした態度で「我々を解放しろ。さもなくば死だ」と警告を発している。なお、相手が丸腰であっても死に至らない程度の攻撃を行うのは禁止されていないようで、『エピソード2』でアナキンやパドメ共々ジオノーシアン流のやり方で公開処刑されそうになったオビ=ワンはそれに抗戦する中で、処刑場にいたジオノーシアンの騎兵から攻撃を仕掛けられるも槍を奪い取って反撃し、その槍の柄で落馬した騎兵を叩いて昏倒させている。

戒律を破った者に対し、オーダーは追放という重い処罰を下すが、それ以上の厳罰や迫害は行わない。また、ドゥークー伯爵アソーカ・タノのように自らの意志でオーダーを去ることも可能であり、去る者に対する咎めなども特にない。このうちクローン大戦開始時点までに自ら去ったジェダイ・マスターは確認される数は20人ほどであり、「失われし20人」と呼ばれている。ドゥークーがオーダーを離れたとき、彼ら20人を偲んでジェダイ聖堂のアーカイブ(図書館)にブロンジウム製の彼らの像が飾られた。

対立組織であるシスが衰退し他に敵対する強大な組織も存在しないため、この時代のジェダイはフォースの能力を駆使し銀河各地で紛争の調停等を行う交渉者としての役割を帯びていた。古代共和国時代から銀河共和国の首都であるコルサントが本拠地だったため、元老院とのつながりが密になっていたことも大きく関係している。事実『エピソード1』では当時の最高議長の要請で、2人のジェダイがナブーで起こった紛争解決のために派遣されている。この頃に銀河の各地で活動するジェダイの数はおよそ1万人ほどであったが、クローン大戦が勃発するまで銀河では大規模な戦争が起こらなかったため、シスに対する戦闘訓練は軽視され末期には集団戦に対応できるジェダイが少なくなりジオノーシスの戦いの緒戦では多くのジェダイが死亡することになる。

クローン大戦に突入すると、多くのジェダイたちが将軍として各地の紛争地へ派遣された。ジェダイを自分の星に戦いを持ちこむ者として批判する者も少なくなく、戦争終盤には正義を振りかざし人を殺めるジェダイを分離主義者と変わらないと悪印象を持つ者も増えていた。また、ジェダイの中にもジェダイ評議会に不信感を持つ者が増え、大戦中にジェダイ聖堂を去った者や、ダークサイドに転向し共和国やジェダイ騎士団に反抗したり、敵である独立星系連合に内通した者もいる。

戦争が終わり、メイス・ウィンドゥによる最高議長パルパティーン暗殺未遂の一件が明るみにされると、人々のジェダイへの不満は最高潮に達したのだった。元老院議員のほぼ全員がパルパティーンの言葉を鵜呑みにし、ジェダイ抹殺に大喝采が贈られるほどに、クローン大戦後のジェダイの信用は失墜していたのである[注釈 3]

後年、ルーク・スカイウォーカーはこの時代のジェダイについて「滅亡によって美化され神格化されているが、本質は偽善と傲慢である」と評しており、ダース・シディアスによるオーダー壊滅や、ダース・ベイダーの誕生も遠因は彼の師であるオビ=ワンや当時のジェダイ・オーダーにあると批判している。
帝国時代

滅んだと思われていたシスの系譜をひく、暗黒卿パルパティーンは、正体を巧みに隠して元老院議員に当選、元老院最高議長を経て皇帝に即位すると、すぐに共和国を解体し、これを銀河帝国とした。またパルパティーンは、ジェダイに共和国転覆を企てた犯罪者という汚名を着せ、各地の共和国軍(クローン・トルーパー)にジェダイを殺害する大粛清「オーダー66」を発令し、多くのジェダイを殺害した。

また、旧共和国時代にジェダイ・ナイトとして活躍したアナキン・スカイウォーカーは、パルパティーンの設けた誘惑に乗ってしまい、ダークサイドに堕ちてダース・ベイダーとなり、率先してジェダイ狩りを行うに至った。これら帝国のジェダイ狩りのため、ヨーダオビ=ワン・ケノービなど若干の者を除き、多くのジェダイが滅んだ。生き残りのジェダイの中には『反乱者たち』の大尋問官のようにダークサイドに転向した者もいた。

オビ=ワンやヨーダに薫陶を受けたルーク・スカイウォーカーが一人前のジェダイとして成長し、またヨーダ、オビ=ワン、改心したアナキンが相次いで死去すると、ジェダイの正統な生き残りはルークただ一人となった。
新共和国時代以降
正史

エンドアの戦いの数か月後に反乱同盟軍が新共和国の建国を宣言し、およそ1年後のジャクーの戦いでの勝利により帝国残党に大幅な軍縮と莫大な賠償金を課す銀河協定を締結する事に成功すると、ルーク・スカイウォーカーはジェダイを信奉する組織「フォースの教会」のメンバーであるロー・サン・テッカに協力を依頼し、ジェダイ・オーダーの再建に着手。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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