ジェイ・キャスト
[Wikipedia|▼Menu]
2013年4月 - かつて朝日新聞で連載されていた4コマ漫画フジ三太郎』の再掲載を開始

ミドルメディア説

フリージャーナリストの藤代裕之は、J-CASTニュースのような掲示板やブログの情報をまとめるメディアを、CGMとマスメディアの中間という意味で「ミドルメディア」と定義している[27]。蜷川はこれに対し“独自コンテンツを作っており、Googleニュースのような単なるニュース・アグリゲーターではない”と異議を唱えている[13]
炎上メディア問題

J-CASTニュースは「2ちゃんねるやブログをニュースソースとし、テレビのワイドショーの感想や、取材もせずにコピー・アンド・ペーストで軽いネタをそのまま報道する“ゴミカスのようなメディア”」という意味で、蔑称として「Jカス」[28][29]、また、“炎上”している話題を報道して騒動を煽るメディアという意味で炎上メディアと呼ばれることもある[30]。藤代は、

J-CASTニュースの公式スタートから約4か月間に、ネットの炎上を10本以上報じている

「何でも炎上にするな」「書くから炎上するのではないか」という声が、ネットユーザーから上がっている

報道によってネットユーザーのアテンションを集約し(注目を集め)、アクセス数の急増と延焼を招いている

と論じている[27]

なお、この「Jカス」の蔑称を逆手に取る形で、2014年にJ-CASTニュースの公式イメージキャラクターとして「カス丸」が誕生した[29][31]。「自虐的で炎上を恐れない」キャラクターと位置付けられている[31]

このようなメディアのあり方に対して、報道される側は特に反発することがある。例えば、松本人志の発言とネットの反応を報じた記事について、松本の所属事務所である吉本興業は、「放送の一部を恣意的に切り取ったものであり、ネット上の個人の無責任な発言をいたずらに流布する報道姿勢」として抗議した[32]PJニュースはこの件について「事実関係を疑問視し反発する声でJ?CAST自体が炎上」と報じた[33]。またテレビ東京経済ドキュメンタリードラマ ルビコンの決断」の「ソニー ウォークマンの逆襲」(2010年1月20日放送)について「ソニーをヨイショし過ぎで公平性に欠ける」と書き、テレビ東京から取材を拒否された[34]

これに対して蜷川は以下のような趣旨の弁明をしている。

ウェブでは軽いネタが好まれる。ウェブコンテンツの宿命である[13]

取材やコストを省力化した簡易メディアは新しいメディアのモデルである[13]。「ハフィントン・ポスト」のようにアメリカでも流行っており、現在のネット広告の価格水準ではコストはかけられないためとしている[13]

また同業他社の社員の破廉恥行為(主として痴漢)は積極的に記事にしながら、自社社員のそれはたとえ事実でも黙殺する、という批判を受けている[35][36]
批判された記事

2021年6月11日、「J-CAST テレビウォッチ」において『藤川球児と上原浩治、元一流ピッチャーによる投手心理解説の面白さ』と題した記事を公開[37]。記事では上原浩治の容姿を指して「顔が苦手」「余り好意をもっていなかった」などと執筆者の黄蘭(麻生千晶)が言及していた[37]。その後、記事の存在を知った上原はSNS上で「これは、産んでくれた親に失礼だと思います」「俺にも家族がいる。産んでくれた親がいる」等と述べ、他人の容姿を否定するような表現を掲載したJ-CASTを批判した[37]。これがSNSや各種メディア等で取り上げられると、J-CASTは容姿について言及した部分を削除・再編集し、上原に対する謝罪文を掲載した[38]。のちに、当該コラム「てれび見朱蘭」の無期限休止を発表し、過去の全記事を削除した[39]
誤訳記事

2022年10月21日ブルームバーグ通信が中国人観光客を「彼らの大群」と表現したうえで、中国人観光客が押し寄せる前に伊勢丹新宿店にぜひ行っておくよう勧めているとする記事を掲載した[40]。しかし、実際のブルームバーグの記事には「彼らの大群が押し寄せる前にぜひ行っておくように」に該当する部分は存在せず、「コロナ以前には日本の美容製品やスパ製品が中国人や他のアジア人観光客を強く惹きつけていた」とあるのみである[41]
コンテンツ

ジェイ・キャストは企業向けの広報誌や教科書などを製作している編集プロダクションでもあり、J-CASTニュースのコンテンツも専用の書き下ろし記事が大半を占めているとされている[42]。カテゴリーごとに毎日数十本[43]の記事を配信していると言う。

「ニュース」(ビジネス&メディアウォッチ)は長文のニュースと短文のトピックスで構成され、メディア、経済、ファイナンス、社会(政治)、IT、エンタメ記事を掲載している。「ひと登場」のようなインタビュー記事もあり、「東京めたりっく通信物語」[44]や「テレビ崩壊」[45]、『元「お妃選び班記者」が推理する「テニスコートの恋」の「真相」』[46]のような連載記事も時々掲載している。「モノウォッチ」は新商品やイベントを紹介するカテゴリーである。書籍など9つのジャンルの記事があり、Yahoo!ショッピングなどの売れ筋や共同購入クーポンなどの情報も掲載している。「会社ウォッチ」は会社内の人間関係をテーマにしたカテゴリーであり、長文の特集と短文のトピックスの他に、署名コラムで構成されている。城繁幸[47]、野崎大輔[47]高橋洋一[48]井上トシユキ、小田切尚登などの外部の専門家が招かれ論陣を張っている。「ニュースショップ」はオンラインショップであり、グッドデザイン賞を受賞した商品[49]などを販売している。メディアサービス事業部が出版した「針聞書 虫の知らせ」[50]や「週刊 松本清張」[51]を販売したり、「大学崩壊」[52]や「テレビ崩壊」[45]のようなJ-CASTニュースの連載を書籍化して販売するメディアミックスを試みた時代もあった。
配信

J-CASTニュースはYahoo! JAPANなどのポータルサイトやMobageなどの携帯サイト、夕刊フジBlue Ocean(TOKYO-FM)などのマスメディア、中国経済日報ネットなどの海外メディアにニュースを配信している[53]

2006年

7月 - livedoor ニュースに配信[54]

12月 - BIGLOBEに配信を開始[12]


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:64 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef