『シンドラーのリスト』(英: Schindler's List)は、スティーヴン・スピルバーグ監督・製作、スティーヴン・ザイリアン脚本、1993年のアメリカの歴史映画。原作はオーストラリアの小説家トーマス・キニーリーによる1982年の小説『シンドラーの箱舟』。日本での公開は1994年2月。配給はUIP。
第二次世界大戦時にドイツによるユダヤ人の組織的大量虐殺(ホロコースト)が東欧のドイツ占領地で進む中、ドイツ人実業家オスカー・シンドラーが1100人以上ものポーランド系ユダヤ人を自身が経営する軍需工場に必要な生産力だという名目で絶滅収容所送りを阻止し、その命を救った実話を描く。ホロコーストに関する映画の代表的作品として知られる。 1939年9月、ドイツ軍によりポーランドが占領され、ポーランドの都市クラクフもドイツ軍の占領下に置かれた。ユダヤ人を激しく蔑視するナチス党政権下のドイツ軍はクラクフ在住のユダヤ人に移住を強制し、彼らをクラクフ・ゲットーの中へ追放していた。 そんな中、ナチス党の党員でもあるドイツ人実業家オスカー・シンドラー(リーアム・ニーソン)が、クラクフの町へやってきた。彼は戦争を利用してひと儲けすることを目論み、潰れた工場を買い取って琺瑯(ホーロー)容器工場を開設。有能なユダヤ人会計士イザック・シュターン(ベン・キングズレー)に工場の経営を任せ、「安価な労働力」としてタダ同然で雇えるゲットーのユダヤ人を雇い入れ、また持ち前の社交性でSSの将校に取り入って自らの事業を拡大させていった。彼には、プレイボーイ的な享楽的な成功しか関心がなかった。妻帯者にも関わらず、妻に気を配るでもなく次々に魅力的な愛人女性を抱き、美食美酒に興じる。常に仕立ての良いスーツを身にまとった彼はユダヤ人を単なる成功のための便宜的な労働力、手段と見做していた。ユダヤ人に何の関心も無かった。 しかしやがて冷酷なSS将校アーモン・ゲート少尉(レイフ・ファインズ)がクラクフ・プワシュフ強制収容所の所長としてクラクフに赴任して来る。ゲートとその部下のSS隊員達は、ゲットーや収容所でユダヤ人を次々と殺戮し蹂躙していく。シュターン初め、シンドラーの工場で働くユダヤ人たちにも危機が迫る中、金儲けにしか関心がなかったシンドラーの心境に徐々に変化が生じていく。当初ゲート少尉の親密な友人であり、飲み友達であったシンドラーも、徐々にゲートの振る舞いについていけなくなる。当初は微かな抵抗に過ぎなかったが、個々のユダヤ人の救出に密かに乗り出す。ついにはユダヤ人に絶望的な絶滅、死の恐怖が刻々と迫る中、彼はあるリストの作成を決意する。傍らには妻がいた。 ※括弧内は日本語吹替声優(数名の役は拘りのあったスピルバーグ本人により選定された[4]。)
ストーリー
キャスト
オスカー・シンドラー - リーアム・ニーソン(堀勝之祐)
イザック・シュターン - ベン・キングズレー(上田敏也)
アーモン・ゲート - レイフ・ファインズ(田中秀幸)