シンガポール
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シンガポール共和国(シンガポールきょうわこく、英語: Republic of Singapore[4]マレー語: Republik Singapura、簡体字: 新加坡共和国; 繁体字: 新加坡共和國、タミル語: ??????????? ????????)、通称シンガポールは、東南アジアに位置し、シンガポール島および60以上の小規模な島々からなる[5]共和制国家[6]都市国家である[7][8]

同国は、北はジョホール海峡により半島マレーシアから、南はシンガポール海峡によりインドネシアリアウ諸島州からおのおの切り離されている。同国は高度に都市化され、原初の現存植生はほとんどない。シンガポールの領土は一貫して埋立てにより拡大してきた。

シンガポールは、教育、娯楽、金融、ヘルスケア、人的資本、イノベーション、物流、製造・技術、観光、貿易・輸送の世界的な中心である。多くの国際ランキングで上位に格付けされており、最も「テクノロジー対応」国家(WEF)、国際会議のトップ都市(UIA)、世界で最もスマートな都市である「投資の可能性が最も高い」都市(BERI)、世界で最も安全な国、世界で最も競争力のある経済、3番目に腐敗の少ない国、3番目に大きい外国為替市場、3番目に大きい金融センター、3番目に大きい石油精製貿易センター、5番目に革新的な国、2番目に混雑するコンテナ港湾。2013年以来『エコノミスト』は、シンガポールを「最も住みやすい都市」として格付けしている[9][10][11][12]。経済平和研究所によると、シンガポールは2022年の世界平和度指数で9位[13]、汚職の少ない国として12位にランクインしている[14]

シンガポールはアジアで唯一、全ての主要な格付け機関からAAAソブリン格付けを持つ国家であり、世界11か国のうちの1つである。世界的にはシンガポール港チャンギ国際空港がそれぞれ「マリタイムキャピタル」と「ベスト空港」のタイトルを連続して獲得している[15][16]

シンガポールは、購買力平価による1人当たり国内総生産(GDP)が世界で2番目に高く、国連人間開発指数で9位である。これはアジア諸国の最高値で、教育、医療、平均余命、生活の質、個人の安全、住宅などの主要な社会的指標が上位にランクインし、人口の90%が家を所有していることに由来する。

アジア四小龍のうちの一国。.mw-parser-output .toclimit-2 .toclevel-1 ul,.mw-parser-output .toclimit-3 .toclevel-2 ul,.mw-parser-output .toclimit-4 .toclevel-3 ul,.mw-parser-output .toclimit-5 .toclevel-4 ul,.mw-parser-output .toclimit-6 .toclevel-5 ul,.mw-parser-output .toclimit-7 .toclevel-6 ul{display:none}
概要

シンガポールの島嶼には2世紀に定住が始まり、それ以降は一連の現地の帝国に属した。現代のシンガポールは、1819年にトーマス・ラッフルズジョホール王国からの許可を得て、イギリス東インド会社の交易所として成立した。

1824年にイギリス帝国が同島の主権を獲得し、1826年にはシンガポールはイギリスの海峡植民地の一つになった。人口が加速度的に増大し、またイギリスの東洋における軍事拠点となった。第二次世界大戦のうち1942年から1945年の間は日本により占領された。

1963年マラヤ連邦と周辺のイギリス領が統合されて成立したマレーシアの一部として、イギリスから独立。この2年後、全会一致でマレーシア国会が制定した法により、シンガポールはマレーシアから追放された。主権国家としての独立を宣言したシンガポールはその後、急速に発展して大韓民国中華民国台湾)、香港とともに「アジア四小龍」の一角として認知されるようになった。

シンガポールは、貿易・交通・金融の中心地の一つであり、世界第5位の金融センター[17]外国為替市場および世界の港湾取扱貨物量で上位2港のうちの1港である。世界銀行の『ビジネス環境の現状』の報告書では、シンガポールは9年連続で世界で最もビジネス展開に良い国に選定された。経済平和研究所が発表した2022年のビジネス環境ランキングでは10位にランクインしている[14]

同国の国際化および多様化された経済は貿易に大いに依存し、中でも製造業は2013年における同国のGDPのうち30%を計上した。2020年のシンガポールの一人当たりの実質国民総所得(GNI)は86,480ドルで、世界の諸国でカタールに次ぐものだった[18]購買力平価説の観点から、2022年には世界第3位の一人当りの国民所得を有する[18]が、世界有数の所得格差も存在する。シンガポールの国債は、2015年9月時点で、3大格付機関全てから最高の格付けを受けている4か国のうちの1つである[19]

人材開発に積極的なことで知られ、国際ランキングでは、教育・医療・経済競争力において、高位に順位付けされる。多文化主義および文化多様性があり、550万人の人口の38%は、永住者およびその他外国籍の人である。シンガポール人は中華系(74.1%)、マレー系(13.4%)、インド系(9.2%)およびユーラシア人に大別でき、大部分は2言語使用者であり、共通語および第2母語として英語を使用する。

シンガポールは、一院制議会政治のウェストミンスター・システムヘゲモニー政党制の議会制共和国である。1959年の自治開始以来、人民行動党は全ての選挙で勝利してきた。抑制された市民的自由および政治的権利ならびに低水準の言論の自由を加味し、同党とリー一族の支配により、シンガポールは『準独裁政治体制』に分類されている。

東南アジア諸国連合(ASEAN)原加盟国5か国のうちの1国で、アジア太平洋経済協力(APEC)の事務局設置国でもあり、東アジアサミット非同盟イギリス連邦加盟国である。シンガポールの急速な発展は国際情勢において多大な影響力を同国にもたらし、複数のアナリストが同国をミドルパワーに分類している[20][21]

ただ、2011年の総選挙において、人民行動党の得票率は60.1%と独立後最低を記録しており、若者を中心に政治に不満を抱く層が増えており[22]報道の自由が制約され、一党支配で独裁政権である一方、経済的な豊かさを享受し、表向きには華やかなことから「明るい北朝鮮」と論評されている[23][24][25]

シンガポールは事実上1つの都市から構成されているため(都市国家)、シンガポール国内には地方自治体が存在しない。


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