シロナガスクジラ
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捕鯨時代の以前には現在よりも沿岸に生息する個体も多かったと思われ、たとえば後述の通り、日本列島の沿岸でも短期間に大量に捕獲されており[11]、現在の品川区沖の東京湾に来遊した可能性のある記録も存在する[注 1][12]

付属海や縁海にはあまり入らず、オホーツク海地中海日本海東シナ海ベーリング海などには分布しない[3][5][6]とされるが、過去にはオホーツク海[13][14]やベーリング海[15]や日本海[16]黄海[11][7]や東シナ海[17][18]でも捕獲されていたり、2018年には紅海アカバ湾に出現した[19]

なお、2020年に台湾長浜郷に漂着した個体は、キタシロナガスクジラではなく、北インド洋に生息するB. m. indicaであったと判明している[20]

近年では、本種やピグミーシロナガスクジラホットスポットまたは重要な生息域が従来の想定よりも多くの地域に点在する事が判明しており[21]、それらの中には中東東アフリカ中部アフリカ南部アフリカ西アフリカ[22]チャゴス諸島南タラナキ湾など、長年にわたって生息情報が途絶えていたり[23]、これまであまり注目されてこなかった海域も少なくない[24][25]
分類

海洋哺乳類学会(Society for Marine Mammalogy, SMM)の分類委員会は、2023年現在4つの亜種を認めている[26]。北大西洋と北太平洋のB. m. musculus、南氷洋のB. m. intermedia、インド洋と南太平洋のB. m. brevicauda、北インド洋のB. m. indicaである。また、チリ沖には5番目の亜種と思われる個体群が生息している[27]

以下の亜種の分類は、Mead & Brownell(2005)に従う[4]。和名・形態は、粕谷(2001)に従う[6]。英名は、Committee on Taxonomy(2023)に従う[26]
Balaenoptera musculus musculus (Linnaeus, 1758) キタシロナガス Northern blue whale
北半球[6]。南限は北緯20度周辺で、北緯80度周辺のスピッツベルゲン島周辺まで回遊を行う[6]。全長24 - 25メートル
Balaenoptera musculus brevicauda Ichihara, 1966 ピグミーシロナガス Pygmy blue whale
南半球の低緯度地方[6]。赤道周辺から南緯55度周辺まで回遊を行う[6]。全長20-24メートル。尾がやや短い。
Balaenoptera musculus indica Blyth, 1859 Northern Indian Ocean blue whale
インド洋北部やアラビア海など[3]。ピグミーシロナガスとクジラの明確な差異は不明とされる[3]
Balaenoptera musculus intermedia Burmeister, 1871 ミナミシロナガス Antarctic blue whale
南半球の高緯度地方[6]。南緯70度以南まで回遊を行う[6]。最大亜種。

ミナミシロナガス(南極海


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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