その他にも、ザトウクジラとの交配個体が少なくとも一例判明している[47][48]。
人間との関係1900年代の捕鯨業の様子ピコ島(アゾレス諸島)におけるホエールウォッチング
古くは遊泳速度が速く死骸が沈むことから捕鯨の対象とはされていなかった[5][6]。1860年代に近代式の捕鯨方法が開発されたことで、捕鯨の対象とされるようになった[5]。南極海では1904年から捕鯨が開始された[5][6]。2018年の時点では捕獲自体は本種に対する大きな脅威ではなく、生息数は増加傾向にあると考えられている[3]。一方で地域によっては船舶との衝突や、南極では以下のような影響が懸念されている[3]。1975年のワシントン条約の発効時から、ワシントン条約附属書Iに掲載されている[2]。
北太平洋ではオレゴン州やカリフォルニア州やカリフォルニア半島など、北大西洋ではセントローレンス湾やアゾレス諸島やスヴァールバル諸島など、北インド洋ではスリランカなど、南半球ではチリの沿岸やオーストラリア[注 5]やインドネシアや東ティモールなど、シロナガスクジラやピグミーシロナガスクジラの個体数が比較的良好に保たれていて、主だった生息域へのアクセスが比較的に容易な海域ではホエールウォッチングの対象とされることもある[6]。
また、これらの海域以外でも観光ツアーの最中に遭遇することもあり、モルディブ諸島[49]やオマーン[50]、ケニアとソマリア[51]、アイスランド[52]、カナリア諸島[53]やモーリタニア[54]、ガラパゴス諸島[55]、エクアドルとペルー[56]、コモド国立公園、モザンビークとマダガスカル[57]、ニュージーランド[注 6][58][59]など、時期によっては現行のホエールウォッチングやダイビングツアーの延長で観察できたりなど、一般人でも目撃する機会がある可能性がある海域も散見される。
ミナミシロナガスクジラ
個体数の推移フェロー諸島の切手
南極海では、21世紀に主な獲物であるオキアミ類が温暖化や海洋酸性化により激減することが予想されており、影響が懸念されている[3]。