ショーウインドーの原型となった最初の陳列用の窓(ディスプレイ・ウインドー)は、誇示的消費
の水準が急速に高まっていった18世紀後半のロンドンに出現した。この新しい小売の手法を最初に試みたひとりは、小売商人フランシス・プレイスで、彼はチャリング・クロスで営んでいた洋裁の店の前面に、大きな板ガラスを用いた窓を設置した。これには多くの非難も出されたが、プレイスは回顧録の中で、「ウインドーからより多くの商品を販売することによって、給与を支払っている職人の賃金や、施設維持に必要な経費などがまかなえた」と記している[6]。アメリカでは1898年に全米窓業者協会が設立され、専門誌『The Show Window』も創刊された[7]。
日本の百貨店・三越は、1903年(明治36年)に土蔵造りだった和風建築を改造して、ショーウインドーを設置したという。1915年(大正4年)には、『ウヰンド画報』というショーウインドーを専門に扱う月刊誌が創刊された[8]。 「ウィンドードレッシング」は、上記より転じ、不正直なもの、欺瞞的なものなどを意味する比喩表現としても用いられる[9]。とりわけ、企業会計における粉飾決算の意味に用いられる[10]。 朝鮮民主主義人民共和国の平壌は、「(外国向けの)ショーウインドー都市」と評されたことがある[11]。
ギャラリー
黎明期
パリ(1927年 by ウジェーヌ・アジェ)
トロント(1937年)
現代
カーン
ウォータールーヴィル
場所不明
銀座(和光)
渋谷(COACH)
横須賀
梅田(出窓風)
四条河原町阪急
大阪駅前第3ビル
比喩表現
脚注^ スーパー大辞林3.0
^ 『ウインドーディスプレー
^ カタカナ新語辞典
^ ⇒窓フィルム - ガラス・建装時報
^ ⇒COBSトレンドサプリ: コンビニのガラス面に並んでいる(見せている)雑誌の効果は? - COBS ONLINE/コブス オンライン(日経ビジネスAssocie)
^ Patrick Robertson (2011). Robertson's Book of Firsts: Who Did What for the First Time. Bloomsbury Publishing. https://books.google.com/books?id=2TEEaCrPiWsC&dq=Robertson%27s+Book+of+Firsts:+Who+Did+What+For+the+First+Time&hl=en&sa=X&ei=C1QjUpCfHbCg7AaoqIDoDA&ved=0CD4Q6AEwAA 2013年2月7日閲覧。
^ 『世界大百科事典』平凡社 ショーウィンドー