シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ
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MCUのフェーズ3の1作目として、2016年5月6日に米国で公開された。批評的、興行的にも成功を収め、全世界で11億ドル以上の興行収入を記録し、演技(特にエヴァンスとダウニー)、アクションシーン、脚本、テーマなどが高く評価された。2016年の最高興行収入を記録し、歴代12番目の興行収入を記録した。
ストーリー

ソコヴィアでのウルトロンとの戦いから約1年後、ヒドラの残党ブロック・ラムロウのテロ計画を阻止するため、スティーブ・ロジャース率いるアベンジャーズがナイジェリアの都市ラゴスに出撃する。計画を阻止されたラムロウはスティーブを道連れに自爆を図るが、それを阻止しようとしたワンダの行動により一般市民に犠牲者が出てしまう。アベンジャーズはこの件で国際法違反の自警団ではないかと国際社会から批判を浴びる。同じ頃、トニー・スタークもソコヴィアで犠牲となった青年の母親から叱責され、ウルトロンの一件を猛省する。

アベンジャーズを国際連合の管理下に置くことを規定とする「ソコヴィア協定」が、世界各国の支持を得る。米国務長官サディアス・ロスは行方不明になっているソーとブルース・バナーを除くアベンジャーズのメンバーに協定への署名を求め、トニーとジェームズ・"ローディ"・ローズ、ヴィジョン、ナターシャはこれに賛同するが、スティーブは「自分で判断する権利と責任が奪われる」という主張から署名を拒否し、サムとワンダはそれに同調する。そんなとき、かつての恋人であったペギー・カーターの訃報を聞いたスティーブは彼女の葬儀に出席し、そこで再会したエージェント13がペギーの姪シャロンであることを知る。

ウィーンで行われたソコヴィア協定の署名式で爆破テロが発生し、演説中だったワカンダ王国国王ティ・チャカが死亡する。監視カメラの映像からバッキー・バーンズが犯人として国際指名手配を受け、ワカンダの王子ティ・チャラは彼へ復讐を誓う。スティーブとサムは単独でブカレストに潜伏中のバッキーに接触するが、間もなくして隠れ家が警察特殊部隊に急襲され、スーツを着たティ・チャラも現れ戦闘になる。そこにローディがウォーマシンで飛来し、バッキーを含む4人を逮捕する。

トニーは4人が収容された対テロ共同対策本部を訪れ、ソコヴィア協定に署名するようスティーブを再度説得するも拒否される。同じ頃、精神鑑定医を装い施設に潜入したヘルムート・ジモがバッキーと接見し、彼を再び洗脳状態に戻す。ウィンター・ソルジャーと化したバッキーは逃走を図るが、スティーブとともに川に落下し行方不明、騒動に乗じてサムも脱走する。サディアスはトニーに、スティーブたちの身柄を確保するよう最後通告する。トニーはニューヨークで動画サイトに上がっていた映像から、ピーター・パーカーを仲間に引き入れる。

洗脳から覚めたバッキーは、自分以外にもウィンター・ソルジャーが存在し、現在もシベリアの施設に冷凍保存されていることを明かす。3人は、ジモの狙いが残りのウィンターソルジャーを復活させ更なるテロ攻撃を行うことだと推理する。シャロンの手引きで装備を取り戻した3人は、クリント・バートン、ワンダ、そしてスコット・ラングを仲間に引き入れ航空機を奪ってシベリアに飛ぶ計画を立てる。

スティーブらの動きを察知したトニーは空港を封鎖し、ナターシャらを従え空港で彼らを待ち受ける。スティーブはジモの計画の件を話すがトニーは聞く耳を持たず、遂に両陣営は総力で激突する。激戦の中、ナターシャがスティーブ側に寝返り、スティーブとバッキーは離陸に成功する。スティーブに協力した者たちは逮捕され、ラフト刑務所に収監される。トニーは独自の捜査で真犯人がジモだったことを突き止め、単独でシベリアに向かい、それを察知したティ・チャラもトニーを追う。シベリアの施設でスティーブ、バッキーとトニーは一時休戦し、共にジモを捕らえるため施設内を捜索するが、冷凍保存されていたウィンター・ソルジャーらはジモによって既に全員殺害されていた。ジモはさらに、かつてトニーの両親を殺害した犯人がバッキーであったことを明かす映像を放送する。激昂したトニーはバッキーを攻撃しようとするがスティーブがそれを阻止し、乱戦が開始される。

その隙に施設の外に出たジモの前にティ・チャラが現れる。ジモもまたソコヴィアで家族を失いアベンジャーズへの復讐を誓った男だったことを知ったティ・チャラは、彼を殺害せずに逮捕する。スティーブは敗北寸前まで追い詰められるも、バッキーの助けが起点となりトニーのリアクターをシールドで破壊することで戦いに勝利した。トニーは「父の作ったシールドをお前が持つ資格はない」と叫ぶ。スティーブはシールドを置き、左腕を失ったバッキーとともにティ・チャラの手引きを受けワカンダへ渡る。バッキーは自身の洗脳を解く方法が見つかるまで冷凍睡眠へ戻ることを自ら選択する。
登場人物・キャスト
スティーブ・ロジャース / キャプテン・アメリカ
演 - クリス・エヴァンス、日本語吹替 - 中村悠一[5]第二次世界大戦末期に母国アメリカを救って消息を絶ち、70年後の現代で蘇った伝説の超人兵士。戦いの中で犠牲者を出すことへの責任やソコヴィア協定の賛否問題とペギー・カーターの訃報などに不安定な心境となりながらも、親友のバッキーがテロの嫌疑をかけられたため、彼の無実を証明するために奔走する。
トニー・スターク / アイアンマン
演 - ロバート・ダウニー・Jr、日本語吹替 - 藤原啓治[6]巨大複合企業“スターク・インダストリーズ”会長にして大富豪の天才発明家兼慈善家。自らが発明したパワードスーツを装着して“アイアンマン”として戦い、アベンジャーズの活動資金の提供や、新装備の開発も一手に担当する。ソコヴィアでの事件以降、戦線から退いて奨学金給付活動などに精を出していたが、これまでの戦いで犠牲者を出した自責の念からソコヴィア協定に賛成の立場を取り、スティーブと対立することになる。
ナターシャ・ロマノフ / ブラック・ウィドウ
演 - スカーレット・ヨハンソン、日本語吹替 - 米倉涼子[7]元S.H.I.E.L.D.エージェントであった女スパイ。本作では、休職中のトニーに代わってアベンジャーズの共同リーダーを務め、チーム存続のためにソコヴィア協定賛成の立場をとる。
ジェームズ・ブキャナン・“バッキー”・バーンズ / ウィンター・ソルジャー
演 - セバスチャン・スタン、日本語吹替 - 白石充第二次世界大戦中に行方不明になり、“ヒドラ”によって同組織の暗殺者“ウィンター・ソルジャー”に改造・洗脳された、スティーブの相棒にして、子ども時代からの親友。徐々に過去の記憶と人格を取り戻しているが、本作では、かつてヒドラの命令でスターク夫妻を暗殺したことが明らかになる。インサイト計画の一件以降行方を眩まし、一般市民に紛れて暮らしていたが、ウィーンでの爆破テロ事件の嫌疑を懸けられたことから、長い逃避行に追い込まれる。


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