シチュエーション・コメディ
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1話あたり22分で制作されることが多いが、これは30分の番組枠からCM時間の8分を差し引いた時間である[15]

9月から翌年5月までの期間に新作を放送する慣例があり、この期間を1つの単位として「シーズン」と呼ばれる。視聴率を中心に考慮して3か月ごとに継続の可否、また翌年以降のシーズンが制作されるかが決定されるため、明確な「最終回」が制作された作品は少ない。また、アメリカのテレビ局ではコメディ番組を集中編成することが主流となっており、たとえば1990年代から2000年代NBCでは視聴者が一番多い木曜日の夜にシットコム4作品を編成し、キャッチコピーとして「観るべし」を掲げていた。

前述した『アイ・ラブ・ルーシー』のあと『奥さまは魔女』(1964年 - 1972年)などの国民的な人気を得たシットコムが制作され、1980年代・1990年代以降に全盛期を迎える[3]。シットコムは主演俳優の力が大きいため『ルーシー・ショー』(原題:The Lucy Show、1962年 - 1968年)、『メイベリー110番』(原題:The Andy Griffith Show、1960年 - 1968年)、『お茶目なパティ』(原題:The Patty Duke Show、1963年 - 1966年)、『ママは太陽』(原題:The Doris Day Show、1968年 - 1973年)など、1980年代までは「The ○○ Show」という主演俳優の名前を冠した番組が多くみられる[16]。1980年代にヒットした作品には『チアーズ』(原題:Cheers、1982年 - 1993年)、『フルハウス』(原題:Full House、1987年 - 1995年)[3]などシンプルな番組名のシットコムもみられるようになり、『となりのサインフェルド』(原題:Seinfeld、1990年 - 1998年)のヒットをきっかけとして[16]、それ以降にヒットした作品としては『そりゃないぜ!? フレイジャー』(原題:Frasier、1982年 - 1993年)、『フレンズ』(原題:Friends、1994年 - 2004年)が揚げられる[3]。『コスビー・ショー』(原題:The Cosby Show、1984年 - 1992年)で大成功をおさめたビル・コスビーはこういった流行を感じ取り、1990年代に新しく開始したシットコムのタイトルはシンプルな『COSBY』(原題:Cosby、1996年 - 2000年)としたとされる[16]

テレビアニメ『ザ・シンプソンズ』(1989年 - )もシットコム形式で制作されており、こういった形式のアニメ作品はその後『サウスパーク』(1997年 - )や『リック・アンド・モーティ』(2013年 - )などが存在する[3]
カナダ

カナダのテレビ局はシットコムの制作数自体が少なく、また成功を収めたシットコムも比較的少ない[17]。評論家のビル・ブリューはその理由として、テレビ番組のシーズンの1つ1つが短いことや、マーケティングに割ける予算が限られていることなどカナダにおけるテレビ番組の構造的な問題をいくつか挙げ、視聴者が番組に気づかない可能性が高いと指摘している[17]。一方でスケッチ・コメディーといった分野では大きな成功を収めている[17]

成功を収めた作品としては、ピーク時には150万から180万人の視聴者がいた『キングオブケンジントン(英語版)』(1975年 - 1980年)や[17]、6シーズンにわたって放送されジェミニ賞を6度受賞した『コーナーガス(英語版)』(2004年 - 2009年)が存在している[18]
中華人民共和国

中華人民共和国でシットコムが誕生したのは1990年代初頭である[8]


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