ザ・ファントム
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同年5月から8月にかけて発行された全4話のミニシリーズはテレビアニメ en:Phantom 2040が基になっており、スパイダーマンの生みの親の一人として有名なスティーブ・ディッコがペンシラーを務めた[17]。また、ディッコのほかにもスパイダーマンに携わった人物として知られるジョン・ロミータ・シニアもこの漫画の制作に参加した。

このバージョンの22代目ファントムは、Phantom 2040のファントムのアイテムと似た物を使うが、そこまで技術的に進歩したものは使っていない。たとえば、Phantom 2040のファントムの用いる腕時計型の装置には人工知能が搭載されているが、マーベル版22代目ファントムが用いる同様の装置は、洗練されていながらも現代における手のひらサイズのコンピュータと大差ないものとなっている。

2002年初からムーンストーン・ブックス(英語版)はザ・ファントムのグラフィックノベルを出版した。ライターはトム・デファルコ, ベン・ラーブ、Ron Goulartの3名で、全5巻が出版された。2003年、ムーンストーンはザ・ファントムの漫画本のシリーズを出版した。この時のライターはミニシリーズに携わったラーブのほかに Rafael Nievesとチャック・ディクソンも務めており、作画は パット・クイン, Jerry DeCaire, Nick Derington, リック・バーチェット、 EricJが担当した

11話分が発行したのち、 マイク・ブロック(英語版)がライターとしてラーブらのあとを継ぎ、Gabriel RearteとCarlos Magno が作画を務めることになったが、2007年からはSilvestre Szilagyi が作画を担当することになった。ブロックの担当しているバージョンは実際のアフリカ紛争を題材としていることが多く、2007年に発行された全3部のシリーズ "Invisible Children"では、ジョゼフ・コニーをモデルとしたHimと呼ばれる部族軍長との戦いを描いている[18]

2009年、ムーンストーンは初代ファントムのオリジンを描いた作品The Phantom: Ghost Who Walksを再発行した。1930年代のリー・フォーク&レイ・ムーアのバージョンに近い、暗い作風ながらも、気骨に満ち、より現実的なストーリーにすることがこの漫画を制作するにあたっての最終目標と定められた。また、ファントムの装備も現代的なものになったことに加え、登場人物の数も増え、ファントムが対決する敵も現代的テロリストや臓器密売組織、ソマリア人海賊といった現実に近いものとなった[19]

2010年、ダイナマイト・エンタテインメント(英語版)はen:The Last Phantom(スコット・ビーティ脚本、Eduardo Ferigato作画、アレックス・ロス表紙[20])という漫画本のシリーズを発売し、高い売り上げを目指した[21] 。この漫画は21番目のファントムの設定を一新しており、慈善団体 Walkabout Foundationの代表を務めるキット・ウォーカーが家族の伝統から外れ、家族が殺害されたことをきっかけに再びファントムとなる様子が描いている。



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衣装・武器

原作におけるファントムは、黒いマスクに紫色の全身タイツといういでたちをしている。武器は M1911を2丁用いるときがあり[22]、2丁は特殊なベルトに収められ、そのベルトはガイコツ型のバックルにしめられている。ファントムは敵の銃を撃つためだけに銃を使う、とフォークが設定したものの、ピーター・デイビッドがライターとしてDCコミックスでファントムのミニシリーズを担当した際、そのことを忘れ、ファントムが敵を負傷させるために発砲する場面を挿入してしまった[23]

ファントム以前に、覆面のクライムファイターには、怪傑ゾロがおり、ビジネス・スーツのヒーローはClockがいるが、「ピチピチのタイツスーツに瞳孔の描かれていない目をしている」という典型的なスーパーヒーローはファントムが最初である。

原作者のリー・フォークは、彼のスーツの色を灰色としていたが、1939年の日曜版におけるファントムの衣装の色は紫だった。その後もフォークは登場人物の発言やナレーションを通して、灰色の幽霊と形容させたように、彼のスーツの色が灰色であることを示したが、最終的には紫色を受け入れた。その後、1960年日曜版にて、衣装はジャングルの偶像が元になったもので、スーツはジャングルに生えていた木の実を使って染めたという設定がなされた[24]

Moonstone BooksのThe Phantom: Ghost Who Walksというファントムの現代版において彼は、ケブラー製の衣装を着だすようになった[25]

なお、スカンジナビアにおけるファントムの衣装は青で、イタリアトルコでは赤であり、ブラジルも赤だった時があった[26]
ファントムの仲間

ファントムは世界中の全ての悪と戦うという誓いを立てているため、敵対者が非常に多い。ファントムと最も長くにわたって戦っている敵はen:Singh Brotherhoodである。この危険な団体は何百年にもわたって海賊行為といった悪事を働いており、 Christopher Standishの父を殺害し、ファントムの物語のスタートを切った存在でもある。エグモント版においてこの組織はもともとただの海賊団にしか過ぎなかったのだが、Sandal Singh率いる現代的な企業・ Singh Corporationsへと成長を遂げている。なお、Sandal Singhという人物は、かつて組織のリーダーで現在ベンガラの大統領を務めている Dogai Singh の娘である。

また、ファントムと彼の祖国と対立する人物に、ベンガラの大統領を務めたことのある Kigali Lubangaがいる。このほかにも、ファントムはGeneral Bababu, The Python, Manuel Ortega, Ali Gutalee, Goldhand, Bail, HIM といった人物と対立しており、映画版ではザンダー・ドラックスが彼の宿敵だった。また、ファントムはSky Band, the Vultures, Hydra 、The Flameといった犯罪組織とも対立している。
書籍化
復刊

ザ・ファントムの全連載分の復刊がオーストラリアのFrew Publicationsによって行われた多くの掲載作が収録された編集版も、北欧で出版された。


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