ザ・シンプソンズ
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シンプソン一家(英語版)はホーマーそして妻のマージ、息子のバートと娘のリサマギーの5人で構成されており、架空の町であるスプリングフィールドに住んでいる設定になっている。そして、彼ら一家を通してアメリカの中流階級労働者階級)の文化および社会状況を風刺的かつ強調して描き出したものになっている[1]。また、映画「ザ・シンプソンズ MOVIE」も公開された。

その原型となるものが、短編アニメとして『シンプソンズ・ショート(英語版)』という題名でグレイニングとプロデューサージェームズ・L・ブルックスらによって作り上げられた。当時、『トレイシー・ウルマン・ショー(英語版)』という番組を製作していたブルックスから、番組内で放映するために短編アニメを作ってほしいと頼まれたグレイニングは家庭崩壊した一家をテーマとしたアニメを作ることにし、原案を作り上げる際に一家の各登場人物の名前を自分の家族の名前にちなんで名づけていった。ホーマーとマージは両親からそしてリサとマギーは妹達の名前である。だが、自分の名前をキャラクターの名前に入れるのは露骨すぎると考えたグレイニングは「マット」から「バート」に変更して命名した[2]。こうして出来上がった作品は1987年4月19日、『トレイシー・ウルマン・ショー』の番組内にて放送された[3]。その後、この短編アニメは3シーズンにわたり放映され、放送開始当初から好評を博して、30分のアニメ番組へと拡張されて、1992年から1993年にはフォックス・テレビの人気番組ランキングTOP30位内にランク・インした[4]

1989年12月17日の放送開始以来、シリーズはシーズン30に達し、これまでに放送されたエピソードは600話を超えた。現在、本作はアメリカで長期間放映されているコメディ・ドラマのひとつであり[5]、そしてアメリカにおいて長期間放映されているアニメ番組でもある[6]。ホーマーの台詞、「D'oh!」は英語の辞書に「いらいらしているときや失望したときに発する言葉」として記載された。また、本作は多くの成人向けコメディアニメに影響を与えた[7]

1話20分で基本的には1話完結である。子供向けアニメの体裁だが、残酷描写や性描写がストレートなため、本国アメリカでは大人向けのアニメの位置付けである。政治テーマについてはややリベラルなスタンスだが、例えば銃規制を理想として賞揚する一方で規制が成就すると銃を持ったならず者が跋扈するなど、極力各層の視聴者が楽しめるよう努めている。

劇中の人間関係や各方面に及ぶ社会ネタに対するシニカルな描写が常時繰り返される一方、能天気なオプティミズムと主人公一家の家族愛を根底に据えており、乾いたユーモアをあまりストレスなく楽しませる趣向になっている。

2009年秋、第21シーズンに突入し、テレビ西部劇ガンスモーク』(1955年?1975年)が保持するアメリカのゴールデンタイム最長放送期間の記録を更新した[8]

当作品を制作している20世紀フォックステレビジョンを2019年3月に買収したウォルト・ディズニー・カンパニー[9]は同年11月12日にアメリカなどで開始した動画配信サービス「Disney+」(日本では2020年6月11日に開始)[10][11]にて当作品が視聴できることを同年4月に発表した[12]。これを記念して、シンプソン一家がディズニーグループ主要作品のキャラクターに扮して同サービスをPRする動画が同年10月に公開された[13]。サービス開始直後の視聴者数ではマーベル・シネマティック・ユニバーススター・ウォーズシリーズなどの各作品を抑えて一番見られている番組になったと報じられた[14]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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