ザビ家
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当初、皇室警護官として[29]ミネバの養育にあたっていたシャア・アズナブルは、彼女が普通の子供としてのびのび育つことを望んでいたが、摂政となったハマーン・カーンにより歪んだ帝王学教育を施され、ザビ家による支配こそがスペースノイドの真の繁栄につながるという思想[30]を宿して育つ。ミネバはハマーンに対して「良く尽くしてくれる[31]」と感謝はしていた。またロザミアがハマーンに対し「あんたのところには帰りたくないみたい」と言ったときは「それは違う」と言っている。親愛はあまりなかった様子で、ハマーンの前では笑顔を見せたことがなかった[32]。その一方で、観光コロニー「モルガルテン」で知り合ったシンタクムロザミア・バダムとは、同コロニー内にある湖でのボート遊びに興じたり[33]エゥーゴの指導者となっていたクワトロ・バジーナことシャアには生前の両親の思い出話を聞きたがったりする[34]など、ハマーンの息のかかっていない人間に対しては素直に喜怒哀楽を表している。宇宙世紀0087年、アクシズの拠点である小惑星アクシズ自体を移動させて地球圏へ帰還し、グリプス戦役に第三勢力として介入するが、実質的指導者はハマーンであった。小説版では自身が艦隊旗艦に座乗することで兵の士気が高まることを指摘するなど、幼いながらに父ドズルの血筋を覗かせるその将器にハマーンが畏怖を覚える描写もあった。

ΖΖ』では9歳の姿で登場し、グリプス戦役による混乱に乗じ勢力を拡大してネオ・ジオンを僭称するようになったアクシズの傀儡的君主[35]となっている。ネオ・ジオンが地球連邦の首都ダカールを制圧した際にはハマーンと共に地球へ降下し、地球連邦要人とのパレードやパーティに出席している[36]。最終回、ネオ・ジオンとエゥーゴとの第一次ネオ・ジオン抗争(ハマーン戦争)がネオ・ジオンの実質的指導者ハマーン・カーンの戦死により終結した際に、影武者であり本人はグリプス戦役以来行方不明であったことが判明する。スマートフォンゲームアプリ『機動戦士ガンダム U.C. ENGAGE[注 10]のイベント「アムロシャアモード」では、グリプス戦役終結直後にアクシズに侵入したシャアらによってシャトルで連れ出される経緯が描かれた。プレイステーション用ゲーム『機動戦士Ζガンダム』のムービーでは、時期は不明であるがシャアやキグナン・ラムザ、侍女とともに白鳥が飛ぶ湖畔のコテージにいる様子が描かれている[注 11]。なお、『ΖΖ』の後日談にあたる『GUNDAM EVOLVE../10』では、木星に向かうジュピトリスIIが、追われている「M」という要人を保護するエピソードがあるが、この人物がミネバであるかどうかは明確にはされていない。また、劇場版『機動戦士ΖガンダムIII A New Translation -星の鼓動は愛-』では、シャアによって連れ出されておらず、グリプス戦役終結直後に勉学のためサイド3経由で地球に降下する旨をハマーンが宣言している。

UC』では、第二次ネオ・ジオン抗争(シャアの反乱)後、ネオ・ジオンの航宙貨物船ガランシェールにて逃亡生活を送っていたとされる。宇宙世紀0096年、16歳になったミネバは、ビスト財団ネオ・ジオン残党軍「袖付き」との間で行われる「ラプラスの箱」の取引を阻止すべく、単身、工業コロニーインダストリアル7に潜入し、そこでバナージ・リンクスと運命的な出会いを果たす。取引を阻止しようとする連邦軍と「袖付き」の武力衝突に巻き込まれ、避難民としてネェル・アーガマに収容される中、オードリー・バーンという偽名を名乗って脱出の機会を窺っていたものの、ほどなくして正体が露見。人質として連邦軍に拘束されてしまう。しかし移送される前に、連邦軍ロンド・ベル隊に所属するリディ・マーセナスの手引きで艦を脱走、リディの父親で連邦政府中央議会の上院議員ローナン・マーセナスに助力を請うべく、地球へと降りる。だが、ローナンからは期待していた助力を得られず、最終的にはビスト財団に引き渡される。そして財団当主代行マーサ・ビスト・カーバインから財団との結託を要求されるも、ミネバはこれを拒否。結果、人質としてガルダで移送されることとなるが、その途上においてバナージとスベロア・ジンネマンらガランシェール隊により保護される。大気圏を離脱したガランシェールで再び宇宙へと上がりネェル・アーガマと合流、さらに応援に駆け付けた「袖付き」とも一時的に行動を共にする。ネェル・アーガマにおいて「袖付き」首魁フル・フロンタルが「箱」奪取のための共闘を提示するが、ミネバは目指すべき理想の違いからこれを拒絶し、単艦で「箱」の保管場所でもあったインダストリアル7、その建造施設であるメガラニカへと再び向かう。ネェル・アーガマ、「袖付き」、そして連邦軍から追撃として派遣されたリディのユニコーンガンダム2号機 バンシィ・ノルンによる三つ巴の戦いの中で、マリーダ・クルスを喪いながらも「袖付き」部隊を撃滅し、リディとも和解を果たす。バナージとともに「箱」……宇宙世紀憲章のオリジナル石碑へと辿り着き、ビスト財団宗主サイアム・ビストからそれを託される。しかしなおも「箱」を求めるフロンタルは、ネオ・ジオングを駆って最後の戦いを挑んでくる。バナージとリディがフロンタルを退けるが、更にマーサと地球連邦政府がコロニーレーザーによって全てを焼き払い、隠蔽しようと画策する。二機のユニコーンガンダムがサイコ・フィールドによってレーザーを無効化する中、ミネバはメガラニカに用意されていた設備を用いて地球圏の放送をジャック、「箱」の真実を公開する。後にこの一連の戦いは「ラプラス事変」、そしてミネバによる放送は「ラプラス宣言」と呼ばれるようになる。

なお『UC』において、彼女が使った「オードリー・バーン」の偽名は自らをお忍びの王女になぞらえたもので、映画『ローマの休日』でアン王女役を演じたオードリー・ヘプバーンに由来する。


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