ザッハーク
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アジ・ダハーカと『シャー・ナーメ』でのザッハークの出自の違いについて、カーティスの説明によれば、アラブ人からの支配を受けているイラン人の悪感情がザッハークに反映されている可能性があるという[33]

ザッハーク本人と両肩から生えた2匹の黒い蛇という姿は、古代イランの聖典『アヴェスター』中の「ザームヤズド・ヤシュト(英語版)」などに登場する三口三頭六目の邪竜アジ・ダハーカの化身となったことを意味する[3]

世界の終末の時にザッハークは本性たるアジ・ダハーカとしてよみがえることが約束されている[要出典]。解き放たれた暗黒竜は人・動物の3分の1を貪るという。しかし神話的英雄であるクルサースパ(英語版)に倒され最終的には殺される運命にあるとされている[3]
現代にみられるザッハーク

1979年に起きたイラン革命では、欧米化・近代化を推し進めたパハレヴィー(パフラヴィー)国王の独裁的な政治に反発した国民がパハレヴィー王朝を倒した。この時革命側がまちなかに貼ったポスターに描かれたパハレヴィー国王は、ザッハークを模した、両肩から蛇を生やした姿であったという[34][35]
脚注
注釈[脚注の使い方]^王書 - 古代ペルシャの神話・伝説』による。『ペルシアの神話 - 光の闇のたたかい』と『イスラム幻想世界 - 怪物・英雄・魔術の物語』ではアハリマン、『ペルシャの神話』 p. 58ではアフリマン、『ドラゴン』ではアンラ・マンユ

出典^ a b フェルドウスィー,岡田訳 (1999), pp. 31-32.(第1部 第4章「2 ザッハークの台頭」)。
^ 岡田 (1982), p. 40.(II 国造りの神話 「蛇の王ザッハーク」)。
^ a b c d e f g 久保田ら (2002), p. 116.
^ カーティス,薩摩訳 (2002), p. 59.
^ フェルドウスィー,岡田訳 (1999), pp. 32-35.(第1部 第4章「2 ザッハークの台頭」)。
^ 岡田 (1982), pp. 40-41.(II 国造りの神話 「蛇の王ザッハーク」)。
^ カーティス,薩摩訳 (2002), pp. 59-60.
^ フェルドウスィー,岡田訳 (1999), pp. 35-38.(第1部 第4章「3 料理人に化けた悪魔」)。
^ 岡田 (1982), pp. 41-44.(II 国造りの神話 「蛇の王ザッハーク」)。
^ カーティス,薩摩訳 (2002), p. 60.
^ フェルドウスィー,岡田訳 (1999), pp. 38-40.(第1部 第4章「4 ジャムシード王の死」)。
^ 岡田 (1982), p. 47.(III 邪悪の蛇王 「ザッハークの夢」)。
^ a b カーティス,薩摩訳 (2002), p. 61.
^ a b フェルドウスィー,岡田訳 (1999), pp. 40-43.(第1部 第5章「1 第五代 蛇王」)。
^ a b 岡田 (1982), p. 47-48.(III 邪悪の蛇王 「ザッハークの夢」)。
^ フェルドウスィー,岡田訳 (1999), pp. 43-48.(第1部 第5章「2 蛇王の悪夢」)。
^ 岡田 (1982), pp. 48-50.(III 邪悪の蛇王 「ザッハークの夢」)。


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