サー
[Wikipedia|▼Menu]
フィリピン共和国

リサール勲章を授与されたナイト - Knight of Rizal (KR)。(共和国法第646号、大統領令236号)[1][2]

ナイジェリア

大聖グレゴリウス勲章聖シルベストロ教皇騎士団勲章を教皇から授与されたナイト。

その他の地域における用法

北アメリカでは、国により認められた用法では無いものの、マルタ騎士団聖堂騎士団(Order of the Holy Sepulchre)の団員(ナイト)がサーを肩書に用いることがよくある。これらの組織の女性構成員は、デイムないしレディを肩書として用いている。
現在は該当者がいない休止中の栄誉

聖パトリック勲章スター・オブ・インディア勲章(インドの星勲章)(Order of the Star of India)、インド帝国勲章(Order of the Indian Empire)の3つは、現在は授与された者が生存しておらず休止状態にあるが、もともとイギリスおよびイギリス連邦の男性国民に授与されるものであり、授与された者はサーの尊称を用いることが認められる。
アイルランド王国

聖パトリック勲章を授与されたナイト - Knight of the Order of St. Patrick (KP)

1783年に制定されたこの勲章は、当初はアイルランド王国と関わりのある男性に授与されていた。新たなナイトの定期的な授与は、アイルランド自由国が成立した1921年に終了した。最後まで生存していたナイトは1974年に死去し、受勲者がいなくなった「騎士団 (Order)」は休止状態になった。
イギリス領インド帝国

スター・オブ・インディア勲章(インドの星勲章)を授与されたナイト・コマンダー、または、ナイト・グランド・コマンダー - Knight Commander or Knight Grand Commander of the Order of the Star of India (KCSI/GCSI)

インド帝国勲章を授与されたナイト・コマンダー、または、ナイト・グランド・コマンダー - Knight Commander or Knight Grand Commander of the Order of the Indian Empire (KCIE/GCIE)

大英帝国のインド統治強化策の一つとして、1861年に、イギリス人やインド人の公務員や軍関係者、インド帝国に特段の貢献をしたインド人を顕彰するため制定されたのが、スター・オブ・インディア勲章(インドの星勲章)である。一方、インド帝国勲章は、スター・オブ・インディア勲章に次ぐ位置づけのものとして、1878年に制定された。両勲章とも、最後に授与されたのはインドが独立した1947年8月15日であった。いずれの勲章も、また、それに伴う尊称の使用も、1950年にインドがイギリス連邦内の共和国となった時点で、過去のものとして公式に無効となり、1956年にはパキスタンでも同様となった。それぞれの最後の生存受勲者の死去により、スター・オブ・インディア勲章は2009年2月に、インド帝国勲章は2010年8月に休止状態となった。
他の肩書等との組み合わせ方

軍人でナイトでもある人物について、正しい呼称は軍の階級を先に置き、次いで個人の称号を正確に述べてから氏名となる。実例は次のようになる。

Admiral of the Fleet Sir Bruce Fraser, GCB, KBE (1941年以降の形式)
ブルース・フレーザー1904年 - 1945年)は、イギリス海軍の海軍元帥、初代フレーザー・オブ・ノース・ケープ男爵、GCB、KBE[3]

Field Marshal Sir Thomas Blamey, GBE, KCB, CMG, DSO, ED (1941年以降の形式)
トマス・ブレイミー(1884年 - 1951年)は、オーストラリア陸軍元帥、GBE, KCB, CMG, DSO, ED[4]

教授など、学界における肩書がある場合も同様である。

Professor Sir Patrick Bateson, FRS
パトリック・ベイトソンは、ケンブリッジ大学名誉教授、王立協会会員(フェロー)

ただし、医師または博士号保持者に対して用いる敬称である「ドクター (Dr.)」は、サーと一緒には用いない。ナイトはドクターよりも上位の称号と見なされるため、ナイトを授けられたドクターは、称号においては単にナイトとして言及される。ただし、氏名の後に学位の種別などを示す文字を置くことはかまわない。

イギリスのナイトは、イギリス連邦諸国の国民以外にも、栄誉として授与されることがあるが、その場合、氏名の後にナイトの種別などを表す文字を置くことはできるが、称号としてのサーを用いることができない。イングランド国教会の聖職者がナイトを授与される場合にも、同様の習慣があり、次のように氏名の前にはサーを置かない。

The Reverend Dr John Polkinghorne, KBE, FRS
ジョン・ポルキングホーン(1930年 - )は、理論物理学者、神学者、KBE、王立協会会員(フェロー)

他の宗派の聖職者については、これとは異なる扱いがなされることもある。

二重国籍のひとつとしてイギリスの君主を元首とするイギリス連邦諸国の国籍を持つ者の場合には、イギリス人同様にサーを用いることができる。標準とされる使用法は国によって異なるが、例えば、バハマアメリカ合衆国の市民権を持っている俳優シドニー・ポワチエは、1974年にナイトを授与されており、しばしば「サー・シドニー・ポワチエ (Sir Sidney Poitier)」として言及されることがあり、特に大使としての職務[5]に関連してそのように言及されることがあるが、本人がこの肩書を用いることはほとんどない。
軍隊など統制組織における用法.mw-parser-output .ambox{border:1px solid #a2a9b1;border-left:10px solid #36c;background-color:#fbfbfb;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .ambox+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+link+.ambox{margin-top:-1px}html body.mediawiki .mw-parser-output .ambox.mbox-small-left{margin:4px 1em 4px 0;overflow:hidden;width:238px;border-collapse:collapse;font-size:88%;line-height:1.25em}.mw-parser-output .ambox-speedy{border-left:10px solid #b32424;background-color:#fee7e6}.mw-parser-output .ambox-delete{border-left:10px solid #b32424}.mw-parser-output .ambox-content{border-left:10px solid #f28500}.mw-parser-output .ambox-style{border-left:10px solid #fc3}.mw-parser-output .ambox-move{border-left:10px solid #9932cc}.mw-parser-output .ambox-protection{border-left:10px solid #a2a9b1}.mw-parser-output .ambox .mbox-text{border:none;padding:0.25em 0.5em;width:100%;font-size:90%}.mw-parser-output .ambox .mbox-image{border:none;padding:2px 0 2px 0.5em;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-imageright{border:none;padding:2px 0.5em 2px 0;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-empty-cell{border:none;padding:0;width:1px}.mw-parser-output .ambox .mbox-image-div{width:52px}html.client-js body.skin-minerva .mw-parser-output .mbox-text-span{margin-left:23px!important}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .ambox{margin:0 10%}}

この節は検証可能参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。出典を追加して記事の信頼性向上にご協力ください。(このテンプレートの使い方
出典検索?: "サー" ? ニュース ・ 書籍 ・ スカラー ・ CiNii ・ J-STAGE ・ NDL ・ dlib.jp ・ ジャパンサーチ ・ TWL(2011年12月)

イングランドでは、軍隊や警察など、階級化された組織における上位階級者に対して、特定の階級それぞれにふさわしい個別の敬称を用いる代わりに、広く「サー」が用いられることがあるが、同様の慣行はカナダのフランス語圏でも一部で行なわれている。ほとんどの言語において、このように誰に対しても用いられるような呼称は十分に敬意が込められていないと受け取られるか、ドイツ語の「ヘル (Herr)」の場合のように、階級名称を続けて用いるのが普通になっている。

男性の上官に対して呼びかける場合、特定の階級に言及する呼び方に代えて「サー」を用いることができる(ただし、士官准士官に対して用い、下士官には通常用いない)(フィクション作品の中では女性の上官に「サー」を用いる場面が描かれることがよくあるが、女性上官は「マーム (ma'am)」と呼びかけられる)。しかし、アメリカ海兵隊アメリカ沿岸警備隊の新入隊員は、基礎訓練において男性士官や下士官、特に指導する担当教官(海兵隊では drill instructor、沿岸警備隊では company commander、これ以外の各軍ではdrill sergeant よって軍曹曹長が務める)を、「サー」と呼ぶ。アメリカ軍に入隊したばかりの新兵は、士官を常に「サー」と呼ぶ。訓練中は「サー」が一貫して用いられるが、最初の指導教化を経た後はそれぞれの階級に応じた呼称(サージ、ルテナン、キャプテン、メジャー、カーネル、ゼネラル)を用いる。

アメリカ英語において、非公式な慣用表現となっている用法のひとつとして、下位の者が上位の者に応答する際、強調のために応答の前後にサーを付け、「Sir, yes(no), sir!」のようにする、という慣行があり、特に基礎訓練のドリルにおいてこれが行なわれている[6]アメリカ沿岸警備隊の新入隊員もこれを実践している。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:35 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef