サンフランシスコ
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1960年代のヒッピー文化を育てたヘイト・アシュベリー地区は、高級なブティックが立ち並ぶ街へと変貌し[23]、チェーン店の開業に当たっては論争も起きた[24]。一方ではボヘミアンな雰囲気も残っている。カストロ通り付近(昔はユーレカ・バレーと呼ばれていた地域)はゲイカルチャーの中心地である[25]

ポスト・ストリート沿いには、サンフランシスコ・ジャパンタウン(日本人街)がある。第二次世界大戦の時には、ここに住む日系人たちも強制収容された。そのころ、その近くのウェスタン・アディション地区には多くのアフリカ系アメリカ人が流れ込んできた。アラモ・スクエア(英語版)の近くには「ペインテッド・レディー(化粧をした婦人たち)」と呼ばれるビクトリア様式の建物が並び[26]パシフィック・ハイツには1906年サンフランシスコ地震の後に富裕層が邸宅を構えるようになった。その更に北、マリナ・ディストリクトは、若いビジネスマンたちが住む活気のある街である[27]

ゴールデン・ゲート・パークの北に位置し、西は太平洋まで広がる広大な地域がリッチモンド・ディストリクトであり、その中には「ニュー・チャイナタウン」と呼ばれる場所もあるが、その他のアジアやロシア系移民もたくさん住んでいる。ゴールデン・ゲート・パークの南には、アジア系住民が多く住むサンセット・ディストリクトが広がる[28]。リッチモンドとサンセットの両地区は、中流階級の居住地である。西側を「アウター・リッチモンド」と「アウター・サンセット」、東側を「インナー・リッチモンド」と「インナー・サンセット」と呼ぶこともある。一方、市南東部のベイビュー・ハンターズポイント地区は最貧地区で、高い犯罪率が問題となっている。ここには都市再開発の計画があるが、賛否をめぐり議論の的となっている。

SoMa(サウス・オブ・マーケット)地区は、再開発によって古い工業の街から生まれ変わり、1990年代後半のインターネットバブルを経て超高層ビルが立ち並ぶようになった。サウスビーチ地区も発展しており、さらに続いてミッション・ベイ地区も カリフォルニア大学サンフランシスコ校の第2キャンパス設置を中心に再開発が進んでいる。ミッション・ベイの南東にあるポトレロ・ヒルからは、サンフランシスコのダウンタウンを見渡すことができる。
公園ゴールデン・ゲート・パークの「花の温室」アラモ・スクエアはサンフランシスコの最も有名な公園の1つ

サンフランシスコ市レクリエーション・公園局が管理する市立公園は、200を超える[29]。その中でも最大で、かつ最も有名なのが、ゴールデン・ゲート・パークである[30]。市の中央部から、西に向かい太平洋まで帯状に広がっている。昔は自然の草木や砂丘に覆われていたが、1860年代に公園としての整備が始まり、何千種もの植物が移植された。ジャパニーズ・ティー・ガーデン、花の温室、サンフランシスコ植物園などの施設がある。淡水湖のマーセド湖の近くには、250種以上の動物(多くが絶滅危惧種)がいる市立のサンフランシスコ動物園がある[31]

一方、カリフォルニア州公園・レクリエーション局の運営する州立公園は、キャンドルスティック・ポイント州立レクリエーション地域だけである[32]

ゴールデン・ゲート国立保養地は、面積3万3000haの自然保護区である。アメリカの国立公園の中でも訪問者が多く、年間1300万人が訪れる。サンフランシスコ市内にあるいくつかの公園と、ほとんどのビーチがこの国立レクリエーション地域に属する。オーシャン・ビーチは太平洋に面し、サーフィンがさかんである。ベーカー・ビーチは、ゴールデン・ゲート海峡の西の入江にあり、昔の要塞であるプレシディオの一部に当たる。プレシディオの中には、クリッシー・フィールドという公園もある。ここは、以前は飛行場であったが、自然の姿であった塩沼を復元している。国立レクリエーション地域の中には、そのほかフォート・ファンストン、ランズ・エンド、フォート・メイソン、アルカトラズ島もある。これとは別に、アメリカ合衆国国立公園局が管理する公園としてサンフランシスコ国立海洋歴史公園がある。
歴史
先史

この土地に人が居住していた最古の痕跡は、紀元前3000年に遡る[33]
スペイン入植サンフランシスコ・ド・アッシス伝道所

ガスパル・デ・ポルトラ率いるスペイン人の入植者が1769年11月2日に到達した。記録されている中ではヨーロッパ人による最初のサンフランシスコ湾到達ではある。しかし、それまではインディアン部族オーロネ族のグループがいくつかの小さな村に分かれて住んでいる状態であった[34]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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