サンパウロ
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2014年都市圏GDPは4,093億ドルであり、世界15位、南米では首位である[13]。ブラジル最大の都市で南アメリカの経済・流通の中心地であるサンパウロには、日本アメリカスペインドイツなどの世界中の大企業や金融機関などが古くから多数進出しており、パウリスタ通り近辺や新ビジネスエリアにはこれらの企業のオフィスが集中している。

また、郊外に点在する工業団地には、内外の大企業の自動車やコンピュータ、家電製品の工場が立ち並び、メルコスール加盟後の好調なブラジル経済を反映して活況を呈している。また、市内には数多くのショッピングセンターや大規模スーパー、コンビニエンスストアなどが立ち並び、消費トレンドの面でもブラジルのみならず中南米の経済をリードする存在である。
サンパウロ証券取引所

サンパウロ証券取引所 (Bovespa) は中南米最大の取引高を誇っており、特に2000年代以降の海外からの投資の増加を反映して活況を呈している。2013年9月、アメリカのダウ・ジョーンズらの調査によると、世界第36位の金融センターと評価されており、南米では第1位である[14]
社会問題

その反面、市内を流れるピニェイロス川とチエテ川の汚染や、自動車の排気ガスや工場の排気による公害、100万人以上が市内に点在する貧民街に住んでいるといわれる都市型貧困とそれに起因する犯罪の増加、市内中心部の慢性的な交通渋滞などが深刻な社会問題となっている。治安は非常に悪い。
交通

サンパウロ市内やその近郊には、路線バス地下鉄鉄道の路線網が密接に張り巡らされており、加えて、タクシーもポピュラーな移動手段である。他の都市との移動は、高速道路を使った長距離バスや旅客機での移動が主流である。
鉄道と地下鉄詳細は「サンパウロの鉄道」を参照サンパウロ地下鉄及びCPTMのターミナル駅として機能するルス駅

地下鉄と郊外電車があり、サンパウロ・メトロがサンパウロ地下鉄を、郊外電車はサンパウロ都市圏鉄道会社 (CPTM) によって運営されており、両者が一体となった都市鉄道網を形成している。
市内バス

サンパウロ市内には市内および市内と郊外を結ぶバスの路線が縦横に張り巡らされている。市内バスは前扉から乗り、車内の車掌に運賃(均一)を支払った後、後扉から降車する。1990年代最初までは逆に「後乗り前降り」であったが、後扉から降車する客もいたため変更された。

路線によっては運転席側にも前後の扉があり、鉄道のように停留所の位置によって右側・左側と乗降扉が変化するブラジルでも比較的珍しい扉配置である。通常のバスに加えてトロリーバスや連接バスの運行もある。

現在ではBilhete Unicoと呼ばれる地下鉄と連携したICカードシステムが導入されており、他のバスや地下鉄に乗り継ぐ際に限り通常料金より安い運賃で利用できる。ただし、市内を走るバスのうち、扉が1つしかない観光バスや、Metropolitanoと書かれた郊外バスは運賃が異なる。

行先や経由地に地下鉄のマーク(上下の矢印を組み合わせたマーク)を描くことで地下鉄駅に行くことを示している。
長距離バスチエテバスターミナル

市内のチエテ (Tiete) にはニューヨークのものに次いで世界で2番目の規模という遠距離バス用の巨大なターミナルがある。1982年に営業開始したもので、一階には港の桟橋を思わせる櫛の歯状の多数の乗り場があり、2階には待合室や売店、レストランの他に何十という国内線・国際線のバス会社のブースが並び、警察 (Policia Civil) の出張所もある。地下鉄のチエテ駅(かつてはポルトゲーザ・チエテ/ Portuguesa-Tieteという名称だった)に直結している。

リオデジャネイロとの間には、「コメッタ」や「エスプレッソ・ブラジレイロ」などの複数のバス会社により、多い時間帯には5 - 10分に1本の割合でバスが運行されている他、グアルーリョス国際空港やヴィラコッポス国際空港との間や、ブラジルのほとんどの都市の間を結ぶだけでなく、モンテビデオブエノスアイレスアスンシオンサンティアゴ・デ・チレへの国際線も多数運行されている。

チエテの他にも、行先はサンパウロ州内各都市に限られるが、バハフンダ (Barra Funda)、ブレッセル (Bresser)、ジャバクアラ (Jabaquara) の3か所にもバスターミナルがある。いずれも同名の地下鉄駅に直結している。
空港

サンパウロ市内と近郊にある3つの空港が、旅客用と貨物用に使用されている。他にも自家用機専用の小規模な空港もある。なお、ヘリコプターの運航数は世界有数を誇り、多くのビルの屋上などにヘリパッドが用意されている。
コンゴーニャスコンゴーニャス空港

市内中心地から車で20分程度の距離にあるコンゴーニャス空港は、現在国内線専用に使用されている。かつては近距離国際線も乗り入れていたが、滑走路長が短いことや、国内線の乗り入れ数が増大したことから現在は国内線専用となっている。

コンゴーニャス空港とブラジル第2の都市であるリオデジャネイロ市内にあるサントス・デュモン空港の間には、「ポンチ・アエーレア」(Ponte Aerea、空の架け橋)と呼ばれるシャトル便が、LATAM ブラジルゴル航空などによって、日中の時間帯には10分に1便程度の頻度で運行されており、世界でも有数の搭乗者数を誇る路線となっている。
グアルーリョスグアルーリョス国際空港


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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