サントリー1万人の第九
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公演・ライブ配信の翌日(12月7日)から同月31日までは、公演のアーカイブ動画をCisco Webex以外のプラットフォームで配信した。さらに、例年の公演ダイジェスト番組に相当する特別番組を12月19日に編成したことに伴って、当初11月30日で締め切る予定だった歌唱動画投稿の受付期間を12月15日にまで延長した。

翌2021年には、第38回の公演と特別番組が数々の賞を受賞(詳細後述)。毎日放送も、「奇跡の『第4楽章』リモート合唱企画」で構築した歌唱動画の編集・ライブ配信技術を、同年から当公演と無関係のプロジェクト(「1万人の六甲おろし」など)に活用している[5]
2021年(第39回公演)

2021年令和3年12月5日に、第39回公演を大阪城ホールで開催した。ただし、計画を発表した6月1日の時点で新型コロナウイルスへの感染傾向に収束の目途が立っていなかったことから、前年の第38回公演に続いて「『第4楽章』リモート合唱企画」や「リモートレッスン」を実施。歌唱動画の受付やレッスン動画の配信を、7月1日から公式サイトで開始した。

その一方で、第1回公演の開催から2022年(令和4年)で40年を迎えることを視野に、2021年6月1日から「サントリー1万人の第九 オフィシャルサポーターズ」(リモートレッスン料金の割引・観覧チケット先行受付などの特典付き有料賛助会員システム)を公式サイト上で発足。7月1日から、「『第4楽章』リモート合唱企画」への参加者と「サポーターズ」の募集を開始した。9月25日からは、当公演史上初めての「オンラインレッスン」も有料(リモートレッスンとは別の料金)で実施している。

2021年10月18日には、「前年(2020年)から一歩(+1)進む」との意味を込めて、「サントリー1万人の第九 2020+1」(サントリー1まんにんのだいく 2020プラスワン)というタイトルで第39回公演を開催することを正式に発表。全日本合唱連盟が定めたガイドラインや、感染症対策の専門家が示す医学的な根拠を踏まえて、大阪城ホールへの観客の入場を2年振りに認める方針も打ち出された。実際に10月23日から一般向けの鑑賞チケットを発売したが、観客の収容人数を2019年(第37回)以前の公演より大幅に制限したほか、一般の合唱団による大阪城ホールへの入場は前年に続いて見送られた[6]。その一方で、前年に続いて、公演動画の無料ライブ配信を12月5日の15:00から公式サイト、MBS動画イズム、毎日放送のYouTube公式チャンネル、Cisco Webex(ビデオ会議システム)で実施した。
2022年(第40回公演)

2022年令和4年12月4日に、第40回の記念公演を大阪城ホールで開催。日本国内で新型コロナウイルス感染症が過去2年ほどには流行していないことを踏まえて、一般合唱団員については2,000名、観客については5,000名を上限に入場を認めた[7][8]。また、前年の公演に続いて、「第4楽章」の歌唱動画投稿企画と連動。さらに、NTTNTT西日本NTTコミュニケーションズからの協力による実証実験(オールフォトニック・ネットワーク技術を活用した2地点からのリアルタイム遠隔合唱実験)[9]を(動画投稿とは別の)「リモート合唱」扱い[注 8]で組み合わせることによって、「1万2,167人の合唱」に漕ぎ着けた。

その一方で、2019年の第37回公演以来途絶えていた2部構成を3年振りに復活[8]。公演動画の無料ライブ配信については、第2部の大半(「交響曲第9番」第1 - 第4楽章)を対象に、この公演からYouTube上の『サントリー1万人の第九』公式チャンネルで実施されている。

2,000名による大阪城ホール内での合唱が実現した背景には、合唱参加者の新型コロナウイルス感染に起因するクラスターの発生を、2020年から続けている独自の感染症対策によって食い止められたことも挙げられる。現に、日本環境感染学会では2023年令和5年)に、このような実績を「いわゆる『コロナ禍』における『大規模合唱』という行為の感染対策」のエビデンスとして採択。同年7月21日に開かれた第38回総会の学術集会で、『コロナ禍中にインドアで2000人の合唱を行った1万人の第九での感染対策とその検証』として「1万人の第九感染対策アドバイザー」の浮村から発表された[10]
2023年(第41回公演)以降の動き

日本政府は、感染症関連の国内法における新型コロナウイルス感染症の位置付けを、2023年5月8日から季節性インフルエンザと同等の「五類感染症」へ移行した。これに対して、公演事務局では、第41回公演を2023年12月3日日曜日)に大阪城ホールで開催することを決定。さらに、大阪城ホール内でのスモークテストを改めて実施した。

公演事務局では2021年以降、一般からの合唱参加者による大阪城ホールでのリハーサル(公演前日)・ゲネプロ(公演当日)・本番への参加に関して、感染症対策の一環で「ネックファンの着用」「マスクの着用」といった条件を設けていた(当該項で詳述)。第41回公演の開催に際しては、日本環境感染学会に採択された「エビデンス」と、再度のスモークテストでの結果を踏まえて条件の緩和を検討。「『ネックファンの着用』は引き続き必要だが、『マスクの着用』の是非については、個々の判断に委ねても良い」との結論に達したことから、ホール内における1万人の合唱が、2019年(第37回公演)以来4年振りに実現した[11]

なお、「第4楽章」の歌唱動画投稿企画は第41回以降の公演でも続けられているため、大阪城ホール内での合唱参加者に対しては「10000人の“生”合唱団」という総称を第41回公演から新たに使用。


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