『サボテン・ブラザース』は撮影開始までに何度もキャストが変更されている。マーティンは共同脚本家として1980年から製作に参加しており、この時点ではマーティン、ダン・エイクロイド、ジョン・ベルーシがスリーアミーゴス役を演じる予定だった。監督にはスティーヴン・スピルバーグが検討されていたが、彼はスリーアミーゴス役にマーティン、ビル・マーレイ、ロビン・ウィリアムズを希望していた[4]。また、ランディスはマーティン・ショートの出演が叶わない場合は、リック・モラニスをネッド役に起用していただろうと語っている[5]。後にエンクロイドがスケジュールの都合で降板したため、代わりにチェビー・チェイスが起用された。また、ベルーシ起用前には『私立ガードマン/全員無責任』のジョン・キャンディが検討されていたが、彼が巨体で乗馬できなかったため断念したという。キャンディは出演を辞退した後に、セカンド・シティで仕事を共にしていたショートをマーティンに推薦している。これをきっかけに、マーティンとショートは友人になったという[6]。
マーティンは拳銃を発砲するシーンの撮影後に耳鳴りを発症したといわれているが[7]、後年に受けた取材で、「耳鳴りは長年大音量で音楽を聴き、騒々しい群衆の前でパフォーマンスをしていたことが原因」と語っている[8]。また、撮影中はランディスと主演俳優3人の間に意見対立が起きており、中でもチェイスが「ダスティが間抜けに見えてしまう」という理由で作中でジョークを飛ばすことを拒否したことが知られている。これに対し、ランディスは「嫌ならショートにやらせる」と迫り、チェイスにジョークを飛ばすことを同意させている[6]。
2011年に発売された25周年記念版Blu-ray Discには複数の未公開シーン(英語版)が収録されている[9]。却下されたオープニングでは、「サント・ポコ村がエル・グアポ率いる盗賊団に襲撃され、カルメンが助けを求める」という内容になっていた。スリーアミーゴスが映画スタジオとバックロット(英語版)をさまようシーンは、3人のライバルである新人女優ミス・レネ(フラン・ドレシャー)が関わる未公開シーンへと繋がる予定だった[5]。彼女の未公開シーンは大半が廃棄され[9]、サム・キニソン(英語版)が演じた山男の未公開シーンも全て廃棄されている[5]。 Rotten Tomatoesでは42件の批評に基づき支持率45%、平均評価5.2/10となっており、批評家の一致した見解は「『サボテン・ブラザース』は天才的なコメディアン・トリオが出演し、バカバカしくもユーモアあふれるシーンを心地よく感じるが、大笑いするようなシーンが少なく、つまらないストーリーに流されている」となっている[10]。ロジャー・イーバートは1/4の星を与え、「『サボテン・ブラザース』を面白いコメディにするためのアイディアはあるが、狂気が欠けている」と批評している[11]。ニューヨーク・タイムズのジャネット・マスリンは、好印象であるものの「独特のスタイル」に欠けていると指摘しつつ、特定のジョークについては「楽しく洗練されている」と批評している[12]。エンパイア誌のキャロライン・ウェッツブルックは3/5の星を与え、「薄っぺらい物語の土台を支えるだけのものは存在した」と批評している[13]。 『サボテン・ブラザース』は批評家からは酷評されたものの、時代を経て好意的な評価を受けるようになり、カルト的人気
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