サヘラントロプス
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もし直立が否定されるなら、サヘラントロプスの系統的位置を確実にする証拠は無くなり、ヒトとチンパンジーの共通祖先ヒト族の祖)、あるいは、ゴリラも含めた共通祖先(ヒト亜科の祖)の可能性もある。

サヘラントロプスに続く時代の化石人類(あるいは化石類人猿)であるオロリンアルディピテクス(ラミダスとカダバ)との関係は、化石記録が断片的なためにはっきりしない。サヘラントロプスは頭蓋骨しか見つかっておらず、オロリンやアルディピテクスは頭蓋骨が無いか不完全であるからである。完全な化石が見つかった場合、別属とするほどの差を見つけられない可能性がある[10]
生息年代

.mw-parser-output .tmulti .thumbinner{display:flex;flex-direction:column}.mw-parser-output .tmulti .trow{display:flex;flex-direction:row;clear:left;flex-wrap:wrap;width:100%;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .tmulti .tsingle{margin:1px;float:left}.mw-parser-output .tmulti .theader{clear:both;font-weight:bold;text-align:center;align-self:center;background-color:transparent;width:100%}.mw-parser-output .tmulti .thumbcaption{background-color:transparent}.mw-parser-output .tmulti .text-align-left{text-align:left}.mw-parser-output .tmulti .text-align-right{text-align:right}.mw-parser-output .tmulti .text-align-center{text-align:center}@media all and (max-width:720px){.mw-parser-output .tmulti .thumbinner{width:100%!important;box-sizing:border-box;max-width:none!important;align-items:center}.mw-parser-output .tmulti .trow{justify-content:center}.mw-parser-output .tmulti .tsingle{float:none!important;max-width:100%!important;box-sizing:border-box;align-items:center}.mw-parser-output .tmulti .trow>.thumbcaption{text-align:center}}トゥーマイ猿人の化石出土地トロス=メナラ (TM) にある TM 266 は、トゥーマイ猿人の化石が出土した地層である。南西方向には現在もチャド湖が水を保っているが、当時は両地点を含む一帯が水の豊富な地域であったと推定されている。

新生代新第三紀中新世末期メッシニアン(約700万年?約680万年前[1])。

当時は、インド亜大陸の北上によるヒマラヤチベット山塊の上昇に伴い、東に湿潤なアジアモンスーン、西に乾燥気候の東西コントラストが強められつつあった時代であり[11]、当地を含むチャド湖周辺地域が属するアフリカ北部域全体は、緩やかな乾燥化に向かっていた[11]
生息地域

アフリカ大陸北中部の湿潤地。現在では極度乾燥してサハラ砂漠と化した地域のうち「ジュラブ砂漠 (Djurab Desert)」と呼ばれている地域。広域地名で言えば、中部アフリカの北部。行政区画上では、チャド共和国北部に位置するボルク州の、「トロス=メナラ含化石層(Toros-Menalla Fossiliferous Zone)」(頭字語:TM)[12][3]。化石出土地は TM 266、TM 247、TM 292。

同じ地層からクロコダイルの絶滅種の頭蓋骨化石が発見されており、当時はかなり湿潤な地域であったことが分かっている。当地の南西方向には現在もチャド湖が存在するが、遥か後世の「大湿潤期」と呼ばれる時代(9000?8000年 BP)にはこの水域は広大で[13]、トロス=メナラが属するジュラブ砂漠も、チャド湖と首都ンジャメナがある地域も包み込む「完新世巨大チャド湖、巨大チャド湖(Holocene Lake Mega-Chad, Lake Mega-Chad, holocene Mega-Chad lake、頭字語:LMC)が存在していた[14][13]。推定される水域総面積は約35万km2[14]。右列に示した地図で言えば、破線で囲い表示され、濃い緑色で塗られた地域(水色で表されたチャド湖を含む)が、完新世巨大チャド湖の範囲を示している。一方で、完全に干上がった時代もある[13]
形質

トゥーマイは男性で[15]、推定身長は約1.20?1.30m[16]、推定体重は 35kg前後[15]の容積は約350?380cc[17]で、チンパンジーと同じぐらい。大後頭孔頭蓋骨の下方にある。このことから、直立二足歩行していた可能性が高い。眼窩上隆起(目の上の出っ張り)が著しい[18]犬歯はやや小型である。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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