サッカー
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各チームには1人だけ、ゴールキーパーというゴールを守る特別な役割のプレーヤーを置くことが定められている。ゴールキーパーだけが、自ゴール前の一定の領域(ペナルティエリア)内に限り、手を含む全身でボールを扱うことを許される。
名称
フットボールとサッカー

言語別の名称言語呼称発音
英語football[?f?tb??l] ( 音声ファイル) フッボー
米語soccer米語発音: [?s?k?r] サーカー
英語発音: [?s?k?(r)] ソカ
フランス語football[futbol] ( 音声ファイル) フトゥボル
スペイン語futbol[fudβ?ol] フッ(トゥ)ボル
ポルトガル語futebolポルトガル:[fut??b??] フーチボウ(ル)
ブラジル:[fut?i?b?w~fute?b?w] フーチボウ
日本語サッカー、蹴球
韓国・朝鮮語??(蹴球)[t???uk?k?u] チュック
中国語足球.mw-parser-output .pinyin{font-family:system-ui,"Helvetica Neue","Helvetica","Arial","Arial Unicode MS",sans-serif}.mw-parser-output .jyutping{font-family:"Helvetica Neue","Helvetica","Arial","Arial Unicode MS",sans-serif}?音: zuqiu  音声 ズウチョウ
ロシア語Футбол[f?d?bol] ( 音声ファイル) フッボル
イタリア語calcio[?kalt?o] ( 音声ファイル) カ(ー)ルチョ
ドイツ語Fusball[?fu?s?bal] ( 音声ファイル) フースバル
オランダ語voetbal[?vudb?l] ( 音声ファイル) フトバル
フィンランド語jalkapallo
アラビア語??? ?????kurat al-qadam

発祥の地であるイギリスでは、正式にはアソシエーション・フットボール(association football)、通例フットボール(football)が使用される[5]

「サッカー」と言う呼称は、他のフットボールと区別する必要がある場合に用いられやすい。アメリカオーストラリアではラグビーフットボールアメリカンフットボールとの混同を避けるため、サッカー (soccer) を使用する[注釈 2]

soccerという名称は、「アソシエーション式フットボール」(Association Football) が転化した物であり、associationの短縮形socに接尾辞cerをつけてできたとされる[1][6]。これはイングランドオックスフォード大学で19世紀後半に流行った、語尾に接尾辞「 -er 」をつけるという通称のつけ方に由来する。このOxford "-er"スラングには、ラグビーフットボールを指すラガー (rugger)、サッカー協会の名前でもあったフッター(footer)などもある[7]。当初、association の略式表記 Assoc. が登場し、そこからさらに語頭の二文字が省略されて1889年に初期の形である socca という表記の記録があり、1891年に socker 、1895年に soccer の記録がある[8][1]。当初は assoccer と綴られていたともいう[9]

協会名称に「soccer」に当たる語を使用しているのはFIFA加盟国ではアメリカ、カナダ、米領ヴァージンの3ヶ国・地域のみ[注釈 3]で、日本協会は便宜的に国内でのみ使用している(日本語表記は「日本サッカー協会」であるが、英語表記では Japan Football Associationとしている)[10]

日本では、フットボール、ア式蹴球、蹴球などと呼ばれてきたが、ラグビーフットボール、アメリカンフットボールと区別し、呼称をはっきりさせるために1960年頃からサッカーと呼ぶようになった[6]。従来の日本蹴球協会は1974年に日本サッカー協会に改称した[6]

国際サッカー連盟に加盟する国の約9割は「フットボール(football)」を自国の言語に訳した単語を使っており、「サッカー(soccer)」と呼称する国は少ない[11]

世界的に英語: football が外来語となり広く用いられている。フランス語: footballを筆頭にして、スペイン語ポルトガル語ルーマニア語などのロマンス語の系統に典型である。またスラブ語派ロシア語ウクライナ語ベラルーシ語セルビア語ブルガリア語ではキリル文字による表記も同一でФутболを用いる。これをラテン文字で表記するとfutbolになり、スペイン語のものと同一である。

とはいえ、イギリスでも、第二次世界大戦の頃には、「サッカー」は、「フットボール」と同じくらい一般的に使用されており、1959年デイリー・ミラー紙でも「サッカー」は使われていた[9]1966年ワールドカップで初優勝したイングランド代表キャプテンのボビー・ムーアが編集した雑誌は『ザ・ブック・オブ・サッカー』、マンチェスター・ユナイテッドFCの監督マット・バスビーの1974年の自伝のタイトルは『サッカー・アット・ザ・トップ』だった[12][9]。1970年代の玩具スビューテオ・テーブル・サッカー」のパッケージのどこにも「フットボール」という言葉はなく、1970年代にサッカー番組の「マッチ・オブ・ザ・デイ」でもジミー・ヒルとデビッド・コールマンが組んでいたバンド名は「サッカー」だった[9]。スポーツ経営学者ステファン・シマンスキーは、1980年以来、イギリスの出版物で「サッカー」という言葉の使用は減少しており、それが使用される場合、通常アメリカの文脈を指すが、これは、1980年頃北米サッカーリーグの興隆への反動であると述べている[9]1994年のワールドカップ・アメリカ大会開催によって、「サッカー」という言葉がイギリスで用いられることはなくなり、アイリッシュ・タイムズのコラムニストのドナルド・クラークは、「サッカー」は不潔なアメリカニズムであり、この言葉を使うことは裏切りとみなされると述べている[9]
footballの翻訳

次に: footballをfoot(足)とball(ボール、球)に分解して、自分達の言語での訳語をそれぞれ当てはめる呼称の仕方が存在する。ドイツ語: Fusballが典型で、Fusがfootに、ballがballに相当する。ヨーロッパの言語ではゲルマン語派に特徴的な表記方法であるが、これらの言語は語彙的に英語に近い(英語はゲルマン語派)ためドイツ語: ballと英語: ballのように語彙的な違いがない(発音は違う)か、あってもFusとfootのように違いがそれほど感じられない場合も多い。オランダ語デンマーク語ノルウェー語スウェーデン語アイスランド語等がこれに相当する。この方法を踏襲するのはゲルマン語派に限らず、近隣の言語にも影響している。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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