一般的にはラブソングやエロティックな内容の楽曲で認知されているが、楽曲によっては風刺、反戦、さらには生まれ育った日本への強い愛情や世界平和などのメッセージや国民へのエールが込められたものも存在している[33][34]。また、サザン及び桑田の楽曲の作風や歌唱法は一般的には日本語を英語風に発音し、ロックのリズムに乗せて早口でまくし立てて歌ういわゆる「巻き舌唱法」で知られているが[35]、実際にはその他にも「逢いたくなった時に君はここにいない」を始めとしたバラード曲のように美しく明解な日本語の歌詞の楽曲を制作したり[36]、「JAPANEGGAE (ジャパネゲエ)」「通りゃんせ」「イヤな事だらけの世の中で」のように古語や四季折々の情景を取り入れた日本情緒を感じさせる内容の歌詞をロック・ポップスのリズムに乗せて歌ったりするなど、楽曲によって表現を使い分けており、英語や早口な歌い方を取り入れないスタイルの楽曲も多く制作されている[37][38][39][40]。桑田はベスト・アルバム『海のYeah!!』と『海のOh, Yeah!!』を聴き比べた際に、前者を「英語と日本語を融合させようとあれこれ格闘している跡が見てとれます」、後者を「やっぱり日本語を大切にして歌いたいという気持ちが、全面に出ていますね」と評し、作風の変化を自己分析している[41]。
2011年に東日本大震災の被災地の復興支援を目的にリリースされたチーム・アミューズ!!のチャリティーソング「Let's try again」にメンバー全員で参加したり[42]、ベスト・アルバム『海のOh, Yeah!!』の収益の一部を東日本大震災や2018年7月に起きた西日本を中心とする豪雨被害などさまざまな自然災害の被災地への寄付金として使うなど、音楽活動を通して社会的貢献も行い[43]、被災地やファンを元気づけており[44][45][46]、桑田の率先した行動力はソロ・サザンを問わず多くのライブの舞台監督を担当している南谷成功から高く評価されている[47][46]。 桑田佳祐がバンドマスターを務め、楽曲の作詞・作曲・ボーカルを担当している[48]。原由子は楽曲によってはコーラスワークやカウンターのメロディー[注釈 1]を考える役割も担っていて[50]、桑田は原のことを「サザンオールスターズの羅針盤であり、桑田佳祐にとっての灯台」と語っており[51]、また、竹内まりやや草野マサムネ(スピッツ)などミュージシャンの間でも「サザンオールスターズの主体」と評されている[52][50]。桑田はサザンらしさの要因に松田弘の存在を挙げており、原との音楽的な相性の良さを称えたり[53]、「サザンの本当のリーダーは彼(松田)じゃないかなってのは僕は思うんですよね」[54]と発言をしている。桑田は関口和之については「ユニークな発想をする」「アーティスティック」「サザンの要」と評し[55]、音楽評論家のスージー鈴木は著書『サザンオールスターズ 1978-1985』にて松田と関口のリズム隊の素晴らしさについて言及している[56]。桑田は野沢秀行についても「野沢の叩くコンガでありボンゴは、世界で誰にも真似ができない」「毛ガニの音は毛ガニにしか出せない」「パーカッションの重要性を、私はほとんど彼から教わった」[57]「この人がいなかったらサザンは三年前[注釈 2]に解散してたような気がする」「自分のできる範囲のことしか言わないし、背伸びするタイプじゃないけど、毛ガニがいてこそ人間関係が保てる」と述べ全幅の信頼を寄せている[58]。
特徴