サウンドデザイナー
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イタリアの作曲家であり楽器発明家のルイージ・ルッソロは、1913年頃に「イントナルモーリ」と呼ばれる機械を制作し、電車や爆弾などの自然音や人工音をシミュレートさせた。これは初の「効果音演出のためだけの機械」だった。 彼の論文「The Art of Noises」は劇場での抽象的な効果音の使用に関する最も初期の文書の1つである。そして近代、効果音は録音されたものを使用するようになってくる。
録音技術の発展

劇場における録音の最初の使用は、1890年にロンドンの劇場で赤ちゃんの泣き声を再生する蓄音機とされている。当時は「サウンドデザイナー」という言葉は存在せず、「エフェクトマン」として舞台監督が音響効果を演出していた。20世紀に入ると、録音された効果音が使用されるようになったが、効果音の選定は舞台監督が担当し、演奏中の録音再生は電気技師が行っていた。

1980年から1988年にかけて、チャーリー・リッチモンドがサウンドデザイン委員会を監督し、劇場サウンドデザイナーの職務や責任、基準、手順を定義する取り組みを開始する。
デジタル技術の発展

1980年代から1990年代にかけて、MIDIとデジタルオーディオ技術がサウンドプロダクション技術の進化を促進し、DAWとデジタル信号処理アルゴリズムにより、複雑なサウンドトラックを実現できるようになる。シアターサウンドにおいては、ディズニー・MGMスタジオの施設制御に活用され、MIDIショーコントロール(MSC)仕様がオープンな通信プロトコルとして採用された。

ゲームオーディオへの関心の高まりは、インタラクティブオーディオツールの開発を促し、従来のDAWプログラムと同様のワークフローを持つインプリメンテーションツールやオーディオエンジンが登場する。

またインターネットの発展により、サウンドデザイナーは素早く、簡単に、安価に音源を入手できるようになり、これにより従来の手間やコストを削減し、より鮮明なサウンドが利用可能になった。
フォーリー

Jack Foleyという音響技術者が過去多くの米映画作品等において、自作の効果音を制作したことから由来し、

効果音全体のなかで「お手製の効果音」のことをフォーリーと言われ使われている。

マイクで録音された街の音→フォーリーではない

シンセサイザーで作られた効果音→フォーリーではない

収録した台本の声→フォーリーではない

足音や、服をすり合わせて録音した音→フォーリー

また収録に使われる小道具のことをProp(プロップ)とも言い、フォーリーサウンドを作る人のことを

フォーリーアーティストとも呼ぶ。主に映像に合わせて音の演技をすることがメインの職務である。「フォーリーサウンド」も参照
フィールドレコーディング

スタジオから外に出て、野外で録音することをフィールドレコーディングと呼ぶ。

動物などの音を録る場合は辛抱強くタイミングを待つ必要があり、また環境音を録る場合は

様々な音が入ってしまうため、余計な音を録らないスキルが必要になる。
著名なサウンドデザイナー

ベン・バート 『スター・ウォーズ』ではR2-D2の「声」、ライトセーバーの音、ダース・ベイダーの重呼吸音、皇帝のフォース・ライトニングの音を作成している。
テクニカルサウンドデザイナー

近年、ゲーム業界において制作ソフトの開発が進み製作側によりテクニカルな要素が求められた結果、テクニカルサウンドデザイナーという役職も生まれ始めてる。

関連項目

サウンドプログラマー

ゲームクリエイター

脚注[脚注の使い方]^ Kaye, Deena; Lebrecht, James (1992). Sound and Music For The Theatre. Back Stage Books, an imprint of Watson-Guptill Publications. .mw-parser-output cite.citation{font-style:inherit;word-wrap:break-word}.mw-parser-output .citation q{quotes:"\"""\"""'""'"}.mw-parser-output .citation.cs-ja1 q,.mw-parser-output .citation.cs-ja2 q{quotes:"「""」""『""』"}.mw-parser-output .citation:target{background-color:rgba(0,127,255,0.133)}.mw-parser-output .id-lock-free a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-free a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/6/65/Lock-green.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-limited a,.mw-parser-output .id-lock-registration a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-limited a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-registration a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/d/d6/Lock-gray-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-subscription a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-subscription a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/a/aa/Lock-red-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-ws-icon a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/4/4c/Wikisource-logo.svg")right 0.1em center/12px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-code{color:inherit;background:inherit;border:none;padding:inherit}.mw-parser-output .cs1-hidden-error{display:none;color:#d33}.mw-parser-output .cs1-visible-error{color:#d33}.mw-parser-output .cs1-maint{display:none;color:#3a3;margin-left:0.3em}.mw-parser-output .cs1-format{font-size:95%}.mw-parser-output .cs1-kern-left{padding-left:0.2em}.mw-parser-output .cs1-kern-right{padding-right:0.2em}.mw-parser-output .citation .mw-selflink{font-weight:inherit}ISBN 0-8230-7664-4 










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