サウジアラビア
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装備も西側諸国のものだけでなく、例えば中国からは弾道ミサイルのDF-3無人攻撃機翼竜彩虹4[50][51]自走砲のPLZ-45(英語版)を導入している[52]。また、軍部軍事産業との汚職もあり、特に、駐米大使を長く務めたバンダル・ビン・スルターン王子(当時国防大臣だったスルターン皇太子の息子 2012年から2014年まで総合情報庁長官)は1982年F15の輸入に際してアメリカ議会で強力なロビー活動を展開し、またBAEシステムズとの400億ポンドにのぼる取引でも王子側に10億ポンドの賄賂が渡ったことが明らかになっている[53]。2011年の軍事支出は485億USドルと若干の増加傾向にある。

使用する兵器の大半は輸入に頼っているが、国産のファハド装甲車無人機[54]を生産するなど、工業基盤の成熟に伴い兵器の国産化を始めている。湾岸戦争イラク戦争では後方基地としての役目を担っていた。なお志願制であり、職業軍人によって構成されている。

正規軍

サウジアラビア陸軍

サウジアラビア海軍

サウジアラビア空軍

サウジアラビア防空軍

サウジアラビア戦略ミサイル軍


準軍事組織

サウジアラビア国家警備隊

サウジアラビア王室警備隊

サウジアラビア国境警備隊

サウジアラビア総合情報庁

武装警察

サウジライトニングフォース


地理アラビア半島の衛星画像サウジアラビアの地勢図サウジアラビアの地図詳細は「サウジアラビアの地理(英語版)」を参照

アラビア半島の大部分を占め、紅海ペルシア湾に面する。中東地域においては面積が最大級である。北はクウェートイラクヨルダン、南はイエメンオマーンアラブ首長国連邦カタールと国境を接する。

かつては、イエメン、オマーン、アラブ首長国連邦との国境線は大部分が未画定であったが、2000年までにすべて画定した。アラブ首長国連邦との国境は1974年の条約(英語版)によって一時画定し、これによりサウジアラビアはアル・アイン周辺の数ヶ村をアラブ首長国連邦へ譲り渡す代わりにカタールとアブダビとの間のペルシア湾に面した地域の割譲を受けて、アラブ首長国連邦とカタールとは国境を接しなくなった。しかし2006年にアラブ首長国連邦政府はふたたび割譲した地域の領有権を主張し、紛争が再燃した。

クウェートおよびイラク(英語版)との国境は、1922年のオカイル議定書によって画定されたが、このときの国境には、両国の間に中立地帯が設けられていた。クウェートとの中立地帯は1970年に、イラクとの中立地帯は1991年に消滅した。

国土の大部分は砂漠で、北部にネフド砂漠、南部にルブアルハリ砂漠(広さ25万平方km)があり、その間をアッダハナと呼ばれる長さ1500kmに及ぶ砂丘地帯が結ぶ。鉄分を含むため赤色を呈し、衛星画像で弓状に曲がった地形が識別できる。砂漠と紅海の間には中央山地(北のヒジャーズ山地から南東のアシール山地)があり、標高2500m前後に達する。その間のマッカ州バーハ州アスィール州にかけては標高2000mを超える高原地帯が広がっている。南部には国内最高地点であるサウダ山(英語版)(標高3313m)がそびえる。
気候「サウジアラビアの気候(英語版)」を参照

気候は砂漠気候で夏は平均45°C、春と秋は29°Cで、冬はまれに零下になり、標高2000mの高原地帯では過去に積雪も観測されている。ジッダやダンマームなどの沿岸部は高温多湿、リヤドなどの内陸部は高温乾燥となり内陸部は昼夜の気温差が大きい。標高1500?2200mに位置するターイフハミース・ムシャイトアブハーバーハなどが位置する高原地帯は避暑地となり快適な気候となる。インド洋モンスーンの影響を受けるバーハ州アスィール州は降水量が多く、年間降水量が200o?500oに達する。
行政区画詳細は「サウジアラビアの州」を参照

国内には13の州があるが、知事は、すべて王族が勅任されている。
主要都市サウジアラビアの都市の位置「サウジアラビアの都市の一覧」を参照

リヤド(リヤード:首都、650万、標高612 m)

ジッダ(ジェッダ:397万、標高12 m)

メッカ(マッカ:191万、標高277 m)

マディーナ(メディナ:127万、標高608 m)

フフーフ(アル・フフーフ:113万、標高154 m)

ターイフ(110万、標高1,879 m)

ダンマーム(ダンマン:97万)

ブライダ(65万)

アル=フバル(62万)

タブーク(60万、標高760 m)

カティーフ(55万)

ハミース・ムシャイト(54万、標高2,066 m)

ハーイル(44万、標高992 m)

アル=ジュバイル(41万) - ロイヤルコミッション(英語版)(Royal Commission for Jubail and Yanbu)管轄の石油工業団地都市

アブハー(39万、標高2,270 m)

ナジュラーン(35万、標高1,293 m)

ヤンブー(ヤンブウ:32万)

バーハ(アル・バハ:10万、標高2,155 m)

ジーザーン(ジャーザーン:10万、標高40 m)

交通詳細は「サウジアラビアの交通(英語版)」を参照

西部にはイスラム教の2大聖地であるメッカマディーナがあり、世界各地から巡礼者が訪れる。2007年からは非ムスリムに対しても団体ツアーのみ観光ビザが発行されるようになった。個人には発行されていなかったが、2019年9月28日より個人旅行者に対しても観光ビザが発行されるようになった[55]。2019年9月28日以前について、個人入国を認める査証は巡礼(巡礼ビザ、ムスリムのみ)か政府や各種団体(外交官ビザ、公用ビザ)、現地企業の招聘による仕事(商用短期訪問ビザ)、サウジアラビア在留者の家族(家族訪問ビザ)の場合のみ発行されていた。女性は既婚者が原則で夫または男性の近親者同伴、単独の場合は30歳以上であることが条件。

国営航空会社のサウジアラビア航空が世界各国[注釈 2]を結んでいる他、外国航空会社がリヤードやジッダなどの主要都市に乗り入れている。「サウジアラビアの空港の一覧」も参照

世界で唯一女性が自動車を運転することが禁止されていた国であるが、2017年9月に解禁される方針が発表された[17](法的に禁止しているわけではないが運転免許の発給がされず、社会通念的にも運転は禁止されていると見なされた[56])。


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