DJマグスが主に担当。ローファイで切れのあるビートとベースラインに、ギター等様々な生楽器を多用し、その上にサイレン音等のエフェクトをのせたトラックが特徴。生楽器の多用という点では同じくウエスト・コースト・ヒップホップに分類されるドクター・ドレーやウォーレン・Gらが作り出したGファンクと共通するが、それとも一味違う独特な雰囲気を醸し出している。 セン・ドッグとB-リアルのツインMCスタイルを特徴としている。B-リアルの異様に甲高く鼻にかかったような声はサイプレス・ヒルの最大の特徴の一つであるが、彼によればDJマグスとセン・ドッグが彼の地声を気に入らなかったために自ら考え出したものとのことである[3] 。このようなボーカルのスタイルに行きついた経緯について彼は「他人と明確に異なった個性を主張したいのであれば自らの持つすべてを利用すべきである」と主張している。対して、セン・ドッグは低い声を特徴とし暴力的な歌詞とシャウトを多用している。2人の声は非常に対照的でありながら共に混ざり合い一種の協調を生んでいると評される。 元々B-リアルは歌詞担当のメンバーとして加入したが、セン・ドッグとメロウ・マン・エースのスペイン語の会話を目にした際に英語とスペイン語を組み合わせた歌詞というアイディアの着想を思いつき、これ故に正式なメンバーとして迎え入れられたという経緯がある。 また、サイプレス・ヒルはある種のマンガ的雰囲気をまとった暴力性を歌詞に持ち込んだと評される。 エリック・ボボによるティンバレス等ラテン系の打楽器は、特にライヴにおいては音の多彩さと厚み、迫力を増し、ラテン・ミュージックとヒップホップ/ロックのミクスチャーという効果的な役目も果たしている。 元々、そのダークな世界観、元ギャングというハードコアな経歴や過激な歌詞、多彩な音を使用した重量感のあるミクスチャー的サウンドであったが、2000年リリースのアルバム「Skull & Bones」でヘヴィなディストーションギターに生ドラム&ベースという編成のバンドでレコーディング、ヘヴィ・ロックのサウンドを本格的に取り入れた。ライヴでもバンドを引き連れていることがある。また、1stアルバム収録の「How I Could Just Kill A Man」はレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンによってロック・カバーされていて、ライヴで共演したこともある。2017年、B-リアルがハリウッド・アンデッド の5thアルバム、『Five』の収録曲の一つに参加している。 思想、歌詞の内容の大部分を占めている要素がマリファナである。喫煙器具であるボングの使用方法を解説する「Hits From The Bong」や、ホームグロワー(家でマリファナを栽培する人々)に捧げた「Dr. Greenthumb」等、マリファナに関する楽曲を数多く発表、愛好家だということを強調するとともに、合法化を主張し続けている。ライヴではステージ上で巨大ボングを持ち出してきて、自身だけでなく観客にも吸わせるというパフォーマンスが有名。極太ジョイント(マリファナを巻きタバコ状にしたもの)をステージ上で吸うことも。マリファナ仲間として楽曲やライヴで共演したアーティストはKottonmouth Kingsやスヌープ・ドッグなどがいる。また、マリファナを題材にした映画「ビー・バッド・ボーイズ」にゲスト出演した。 チカーノ・サグ(ギャング)スタイルのファッションや振る舞いは、その音楽性と相まって世界中のストリートカルチャーに影響を与えた。特に彼らが広告モデルも務めるロサンゼルスの「Joker Brand」はチカーノ・サグ・ファッションの象徴として、頻繁にステージ上などで着用する彼らによって名が知れ渡ったといっても過言ではないだろう。そして最近では、DJマグスが手がけるブランド「Soul Assassins」(en:Soul Assassins
ラップ
パーカッション
ロックへの接近
マリファナ嗜好
ストリート・カルチャーへの影響-ファッション
ディスコグラフィー
1991: サイプレス・ヒル - Cypress Hill
1993: ブラック・サンデー
1995: III - III: Temples of Boom
1996: アンリリースド・アンド・リヴァンプド
1998: IV
1999: Los grandes exitos en espanol
2000: スカル・アンド・ボーンズ
2000: ライヴ・アット・ザ・フィルモア